常識の盲点を探す

 

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、誰でもが知っているようで、実は知らない盲点を探し問題を創っていました。

常識的な知識でありながら、改めて問われると「はて?」と首を捻るような盲点が結構あります。

クイズの定番で、国旗の判別がありますね。スポーツ大会で優勝者の表彰時に揚がる国旗、結構浸透している常識の一つです。

しかし、イタリアとフランスのように色が異なるけれど、デザインが似ていたり、紛らわしい国旗も結構多いのです。

だからこそ、国旗はクイズ問題になり易い題材とも言えるようですね。

処で、意外や盲点となっているのが、国際連合の旗に関する知識です。

第3回のニューヨーク決勝戦で、最初の問題がそれに関する設問でした。

問・国際連合の旗、地球を何の葉で囲んでいる?

答・オリーブ

解説 ニューヨークには国連の本部があります。従ってご当地問題としてこのクイズが出題されました。

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国連の旗は、1947年に開かれた第2回の国連総会で制定されたのです。

薄い青色の地に白い図柄、北極を中心にした世界地図、これを平和の象徴であるオリーブの葉で囲むとのデザインです。

何故、北極を中心に描いたのかに付いては、以下の様な事情があったと伝えられています。

時代は第2次世界大戦が終了して間もない頃、すでに米ソ東西冷戦が始まっていました。

世界地図を平面図で描くと、ソ連の地が大きく見えてしまう。そこで北極から見た図であれば、その問題は緩和されるとの意見がありました。

米ソ両大国のメンツをかけた、苦しいアイディアだったのですね。

あれから70年も経っているのに、未だに米ロの関係は緊張が続いているようで、人間の思考は変わらないようです。

最近はトランプVSプーチンで、どのように変化するのか、世界の注目を集めています。

形破りのご両人だけに、「アッ!と驚く」意外な展開が待っているかも知れません。でも、不安だなーの声もありますねえ。

世界共通語の錯覚

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を見ると、一般常識と思われている事の誤りを正すクイズがありました。

例えば、近年は外来語を普通の会話の中に取り入れる人が増えていますね。

外来語を多用する人間が、新しい人種と勘違いしている人も多く、若者相手の職業にこの傾向が強いようです。

しかし、外来語は世界共通のように思われ勝ちですが、日本でしか通用しない言葉もあります。

第4回のイエロー・ストーンで、次のような問題がありました。

問・日本語でボールペン。正式な英語では何という?

答・ボール・ポイントペン

解説 筆記用具として、ボールペンが登場以来、鉛筆や万年筆を抜いて、断トツの人気商品ですね。

ボールペンの歴史は古く1,888年にアメリカ人のジョン・ラウドという人が着想しています。

でも、インク漏れが多く普及には至っていません。

近代的なボールペンは1930年代にジャーナリストのビーロー・ラスローという人が発明し、イギリスで特許を取って製品化されるようになりました。

その後、1945年にアメリカでブームになり、日本でも普及するようになったのです。

アメリカではボール・ポイントペン、或は略してポイントペンと呼ばれています。

なお、最近の話題ではトランプ大統領が万年筆ではなくポイントペンを愛用しているという話です。

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これを知った安倍総理が金箔のボールペンをプレゼントし、ニュースになりました。

尤も、この「ボールペン」という和製英語、今では世界共通語になっているという説もあるようです。

共通語では無い、これがクイズ問題の着眼点でしたが、それも変わってしまったようです。

クイズ問題になったのは、40年も前の事で、時代と共に世の中の常識も変化しているのですねえ。

嗜好品の愛好者

 

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、森羅万象多岐に亘る知識を試す問題があります。

これ等の問題は知っていれば「凄い!」と視聴者が感心し、誤答をしても「無理ないなー」と許される問題と言えるでしょう。

我々はこうした問題を「難問」と仕分けし、時々この難問を出題していました。

狙いは、視聴者が優勝者を予想するための材料になるからです。また、我々もその必要があったのです。

スタジオで、コンピューター予想というコーナーを設けバラエティー色を取り組んでいました。

でも、予想の通りに運ばない事も多々あって、それがまた視聴者の興味を盛り上げていたのです。

クイズ番組は筋書きの無いドラマ、と言われる所以でしょうね。

第6回のサイパンで、次のような難問がありました。

バッハが「千回のキスより素晴らしい」と表現した飲み物は何?

答・コーヒー

解説 バッハの嗜好品を知っている、とすれば相当のクラシック音楽通となります。

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また、バッハファンであれば、「コーヒーカンタータ」との作品が有り、それを知っている可能性もあります。

作品の中で、コーヒー好きな娘と、それをやめさせようとした父との会話が楽しく描かれています。

問題の設問は、作品の一節だったのですね。同時にバッハ自身もコーヒー愛好家だったと伝えられています。

以上、一般常識の域を離れた、特殊な知識を持ち合わせている人が、挑戦者の中には多く含まれていたのです。

番組が永く愛されたのは、毎年優れた挑戦者が全国から集まり、熱戦を演じたお蔭と我々は思っています。

時代で変化するイメージ!

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返って眺めると、「あれっ!」と驚くような事が起こります。

現在と番組放送時代と、正解が変わってしまうようなクイズ問題に出会う事があるのです。

勿論、クイズの正解が時と場合によって変化するようでは困ります。

でも、時代によってイメージが変わるのは、世の中の流れなので理解したいところです。

第12回のサンフランシスコで、次のような問題が出されていました。

問・「常夏」という別名もある秋の七草の一つで、おしとやかな日本女性の形容にも使われる花は?

答・ナデシコ

解説 この問題の正解が異なるという意味ではありません。設問の文章が現代ではおかしいと思いませんか?

「おしとやかな日本女性の形容」で、ナデシコというイメージは日本人にはほとんどありません。

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サッカー、なでしこジャパンの活躍で、ナデシコは強い日本女性のイメージが浸透しています。

あれがおしとやかな日本女性? とビックリする人の方が多いのは、時代の変化でしょうね。

本来ナデシコは、おしとやかな日本女性を思わせる秋の七草で、「常夏」と呼ばれていました。

サッカー・チームも最初はそのイメージで命名したのでしょう。ところがイメージとは逆に大活躍!

世界に「勇ましく強い日本女性」のイメージを植え付けてくれたのです。

時代によってイメージが変化する代表例として、本日の裏話はこの問題を取り上げて見ました。

思わぬ災難!

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、諺に関する問題がありました。

災難に関する諺には「忘れた頃にやって来る」「思わぬ災難」などが有りますが、最近のニュースで世界的な宝飾店ティファニーに関する記事がありました。

ティファニーはニューヨークの五番街にあり、クイズ問題でも関連問題が何問も出題されています。

そのティファニーのCEO(最高経営責任者)が成績不振の責任を取って退任したというニュースがありました。

その理由に上がっているのが、トランプ大統領の登場に関係があるというものです。

ティファニーの本店はトランプ・タワーに隣接した場所にあります。

従って、近隣の警備強化によって客足が鈍ったとの理由が挙げられているようです。

ウルトラクイズの問題では、第14回のタヒチで次のような設問がありました。

問・ピカソの娘を専属デザイナーとして雇っている、ニューヨークの有名な宝石店とは?

答・ティファニー

解説 世界一の有名宝飾店に相応しく、絵画の巨匠ピカソの娘で有名なパロマ・ピカソを専属デザイナーとして契約し話題になりました。

ティファニーはオードリー・ヘップバーンのヒット映画「ティファニーで朝食を」で世界的に名を挙げた宝飾店です。

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世界中で店舗を展開し、日本各地にも多数のお店があるのは知られています。

客足が鈍ったのは本店だけのお話で、不振はトランプ大統領に原因があるだけではないでしょうね。

高級な贅沢品だけに、世界的な不況など原因は様々考えられます。

この様な事で、トランプ大統領の名前が出されるのは、それこそ「思わぬ災難」と言えるかも知れません。