アメリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題には架空の生き物に関しての問題も多数出題されていました。
洋の東西を問わず、伝説や想像上の生き物は沢山いて、どれをとっても夢を呼ぶお話が付いているので、クイズ問題には恰好の題材です。
ざっと挙げて見ると、河童、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)、フェニックス、一角獣、龍、ペガサス、麒麟、鳳凰など枚挙にいとまがありません。
これらの生き物は、昔から絵画で沢山の人達が描いているので、子供の頃から姿を見れば判別が出来るのが一般の知識です。
とは言え、作者は想像で描いている訳ですから、姿は多少異なるのは当然の事でしょう。
クイズ問題としては、人々がついうっかり見落としている姿の中から盲点を探して、出題していました。
第11回のワシントンで次のような問題がありました。
問・中国の伝説上の「麒麟」に角は何本?
答・1本
解説 「麒麟」に果たして角があったのか無かったのか、普通の人は見落としてしまいそうな問題ですね。
麒麟は中国の神話に現れる伝説の霊獣で、鳳凰と共に獣類の「長」とされています。
姿形は鹿に似て大きく、顔は龍のごとく威厳があるとされています。
また、牛の尾と馬の蹄を持ち、角は基本的に1本と記されています。
我が国ではビールのラベルでお馴染みの姿ですが、誰でも角の本数までは記憶に残してはいないでしょう。
人々の見逃してしまいそうな盲点を探して、クイズ問題に仕上げる。
この作業は意地悪な舅の「粗探し」に似ていますね。
そうです。我々スタッフは、根性の悪い意地悪婆さんみたいな集団だったのですよ。だから、挑戦者はみなさん声を揃えて言ってました。
「こんな連中と旅をするのは、罰ゲームだ!」
過酷なロケは、正にスタッフの罰ゲームみたいなものでした。でも、本音はもう一度やってみたいなァ。