女の子の憧れの的は?

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返って見ると、時代の移り変わりが良く反映されています。

クイズ問題は時代の鏡、という基本方針があったので、常にその時代の出来事をクイズ問題に仕上げていた結果時代を反映させていたのですね。

でも、知識の中には当然の事、いつの時代にも通用する問題も沢山含まれています。

例えば、いつの時代にも女性は「玉の輿に乗りたい」という気持ちがあるようです。

その証拠に、女性が玉の輿に乗るストーリーは小説、ドラマ、映画などでヒット作品となり、支えているのは若い女性たちというデーターがあります。

女性週刊誌を見ても、女子アナや若いタレントが、有名スポーツ選手や青年実業家との「結婚の噂」には人気があるようで、良く記事になっています。

第7回のハワイで、超易しい問題として次のようなクイズが出題されました。

問・玉の輿にのる事の例えにされる童話の主人公は誰?

答・シンデレラ

解説 貧乏で苦労していた女の子が、王子様と結ばれて大出世する「シンデレラ物語」は子供でも知っているお話です。

ここでのクイズ形式は、自分で答えられない場合は相手に回答権を譲っても良い(裏切り行為)有の団体戦。

易しい問題と、超難問が入り混じって出題される形式で、シンデレラは超易しい問題として出題されました。

クイズには、ただ正解をするだけでなく、駆け引きでゲームを盛りたてる団体戦も含まれていたので、その辺がウルトラクイズの特徴でした。

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そうです。

知力、体力、時の運、3拍子揃った人に勝利の女神さまは微笑んだのでした。

 

 

 

 

 

言葉の語源を知る

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中で、「言葉」という分類がありました。

日本語の意味、成り立ち、語源などの中から、知って得する話題を探してクイズ問題に仕上げていました。

我々は、普段に良く使う言葉でありながら、何故その様な言い方をするのか不思議に思う表現がありますね。

例えば、最近では花火大会や、海水浴場など人が沢山集まった時の表現で「芋を洗うような混雑ぶり」という言葉があります。

何故イモを洗う様子に例えるのでしょう? この様な素朴な疑問こそ、調べて見る価値があるのです。

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第5回のサイパンで、その疑問を問題にしたものが出題されています。

問・人が混み合っている様子を「芋を洗う様」と言いますが、この芋とは何芋の事?

答・里芋

解説 芋には、ジャガイモ、サツマイモ、里芋など数多くありますが、何故その中から里芋なのでしょう?

最近は余り見ないようになりましたが、昭和の時代には八百屋さんの店頭で、オジさんが大きな樽にサトイモを入れ、棒でかき回しながら洗っていました。

里芋同士がこすれ合って、次第に皮がむけて白いイモに変化して行きます。

その、里芋の動く様が混雑した人混みに似ているところから、誰が言うことなく自然発生的に生まれた言葉のようです。

所謂、生活習慣の知恵から生まれたもので、正に言葉の原点と言えるものでしょうね。

ところで、何故か八百屋さんの店頭で洗う野菜は里芋くらいで、その他の野菜は生産者の段階で洗われ出荷されていました。

里芋は、手慣れて洗う姿が見世物になる要素があり、買い物客の奥さんや子供達が熱心に見物していました。

と、言う事は自然発生した店頭でのデモンストレーションだったのかも知れません。

昭和の商店街の懐かしい風景の一つでした。

UFOブームの元祖は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、雑学的な興味の問題も沢山含まれていました。

雑学の中で、人々が興味を持つ出来事にUFOの目撃談というのがありますね。

テレビのスペシャル番組でも、UFO関連番組は毎年何本か放送されています。

この種の番組は「映像が本物か、偽物か?」両方の支持者が出演し、カンカンがくがく論議を重ねるのが、一つのパターンになっています。

「視聴者の皆さんはどちらを信じますか?」というのが番組の姿勢になっていますね。

UFO関連番組は、一定の視聴率が取れるのか、年中行事のようになっているようです。

さて、こうした番組の元祖とも言えるのは誰か?

それを問う問題がありました。第12回のフェゴ島での問題でした。

・アメリカの哲学者で、異星人との宇宙旅行の体験記を出版した人で、円盤の名前にもなっているのは誰?

答・ジョージ・アダムスキー

解説 UFOファンなら、誰でも知っている有名人です。

彼は、コンタクティーの元祖ともいわれるポーランド系アメリカ人で、円盤に乗った事のある最初の地球人と言われています。

1953年に発表した「空飛ぶ円盤実見記」が大ベストセラーになり、彼の乗った円盤が「アダムスキー型」と呼ばれるなど、元祖ぶりを発揮しています。

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この写真の円盤を巡っても、真偽のほどが争われるなど、話題を提供しています。

地球以外の天体からやって来る異星人って、本当に存在するのでしょうか?

UFOの話は夢のある世界ですが、肯定派、否定派に分かれ、簡単には結論は出ません。

夢を否定するのは簡単です。

でもね、夢の少ない現代なので、夢は夢として大切に育てたいという分野でもありますね。

 

 

 

バター不足に思い出す

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの当時の問題を振り返って見ると、現在の出来事に関連している問題が結構含まれています。

例えば最近のニュースでバターが不足して、スーパーの店頭から消えているという話がありました。

監督官庁の農林水産省は、⒑月末までに1万トンを追加輸入すると発表して、騒ぎの鎮静化を図りました。

このバター不足は以前にもあった事で、原因がアレコレ噂されていますが、それはさて置き、第13回のメンフィスで次のような問題がありました。

問・製造の過程で真珠の様な輝きを出すことから、ギリシャ語の「真珠」マーガライトから名付けられた食品は何?

答・マーガリン

解説 19世紀の初頭にフランスの化学者が、動物性の脂肪を研究している時に、マルガリン酸を発見したことに遡ります。

その輝きが、ギリシャ語の真珠を意味するマーガライトに似ているところから、この名がつけられています。

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日本では、食物が不足した戦後、高価なバターの代用品として作られたので当初は「人造バター」の名で呼ばれていました。

世の中が落ち着き、「いつまでも代用品でもあるまい」との声が高まり、1952年から現在のマーガリンという名が一般に使われるようになったという歴史があります。

確かに戦後は本物が手に入り難いので、代用品と呼ばれる食品が数多くありましたね。

戦後世代にとっては懐かしい言葉です。

食品の名称一つを巡っても、それぞれにエピソードが秘められており、それを掘り起こしながらクイズ問題に仕食上げていたのです。

クイズ創りは宝探しに似た作業でした。

日本語の難しさ

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、日本語に関する問題が含まれていました。

最近、日本へやって来る外国人観光客を紹介するニュースで、外国人が上手に日本語を話している場面を見ることがあります。

数ある言語の中でも、日本語は難しい言葉とされています。

でも、外人観光客は、会話が通じるようにキチンとした日本語を話すので「大したものだ!」と感心してしまいます。

日本語関連のクイズの場合は、日本人でも誤って使うような言葉を探し出し、問題を作る訳ですから国語の試験問題に近いかもしれません。

第4回のニューヨークの決勝戦で、2問続けて日本語関連の問題が出された事がありました。

問・「うたかたの恋」のうたかたとは何の事?

答・泡

解説 水面に浮かぶ泡。

消えやすくはかない事の例えで、万葉の時代から「人の生命」や「恋」の表現に使われていた言葉です。

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続いてもう一問は漢字の読み方の問題でした。

問・変わることを変化(へんか)と言いますが、同じ漢字で化けるものを表す時は、何と読む?

答・へんげ

解説 霊魂や動物などが姿を変えて現れる時は、「へんげ」と読みます。

へんげで現れたものは「妖怪」と呼ばれています。

また、神仏が衆生を救うために人の姿で現れる時には権化(ごんげ)、或いは化身(けしん)と呼ばれます。

同じ漢字でも目的によって読み方が違う、日本語の難しさですね。

同じ人間の姿で現れても、妖怪権化では大違い!

この辺が日本語の面白いところで奥が深く、クイズ問題に取り上げられていました。