ペットの原産地を当てる

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には動物や植物の原産地を当てる、という問題が時々出題されていました。

良くあるクイズ問題では、カボチャの原産地は? トマトの原産地は? というような単純な設問があります。

また、ペットの原産地を当てるという設問もクイズ問題の定番でもありますね。

猫の場合はペルシャネコ、シャムネコ、ヒマラヤンなどが、原産地を問う問題に良く登場します。

第15回のキューバで、犬の原産地の問題がありました。

問・地中海に浮かぶ島、マルタ島原産の小型の犬を何という?

答・マルチーズ

解説 マルタ島だから、音の感じでマルチーズ、と勘で答えても正解になる超が付くほど単純な問題でした。

犬は歴史的に見ると、人間と最も古い時代から、家族のように生活してきた動物で、愛玩犬、狩猟犬、警備犬など人間と共に生きてきました。

特に牧羊犬、狩猟犬、警備犬などは犬の持つ特徴を上手く活用して、人々の役にたっていました。

しかし、何時の時代からか人為的な交配によって、犬の特質を高めるなど、新種の犬が数々誕生するようになって来たのです。

と、なると純粋の原産地を断定するのが難しい状況になります。

例えば狆(チン)は日本原産の小型愛玩犬と言われています。

でも、原種は古代中国を起源とし、中国貴族のペットとして飼われていたという説があります。

ところが、どのような経緯か日本へ渡って来て、将軍など身分の高い人達に飼われるようになり、日本原産の説が定着したようです。

他の犬達も似たり寄ったりの運命で、厳密な意味での原産地には諸説が付き物です。

人気店舗の「元祖」「本店」争いに似て、元々の「源」が判明し難いというのが、ペットの原産地と言えます。

ペットにとっては、迷惑な話?かもしれません。

 

卵はクイズ問題になり易い!

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返って見ると、クイズになり易い品物があります。

例えば「卵」がそれに当たりますね。魚や鳥など卵から生まれて育つ生物は沢山生息しています。

ところが、食品として出て来る卵は、加工の段階で名前が変化し、元々の親の名前が不明という場合がクイズになり易いのです。

魚屋さんのお店で見る事が出来るものを、幾つか例題に挙げて見ましょう。

イクラ、筋子、数の子、トビコ、カラスミ、キャビアなど、親の名前を探すだけでクイズ問題が出来ます。

日頃、料理を創る女性なら、迷うことなく正解出来そうなので、この様な問題は苦戦する女性を救うため、準備されていました。

でも、現実は女性が誤答して、我々の期待を裏切る事もしばしばでした。

永年、番組を続けて解った事は、特定の人物を救うクイズ問題などは有りえないという事でした。

話は戻ります。第4回のニューオリンズで、卵の親を問う問題がありました。

問・中華料理のピータンは何のタマゴ?

答・アヒル

解説 大きさから推測して、ニワトリ、アヒル、カモなどが思い浮かびます。

北京ダックでお馴染み、中華料理の代表的な食材であるアヒルのタマゴが正解でした。

「アヒル」の画像検索結果

ピータンは中華料理の伝統的な食材で、塩、石灰、特殊な泥、もみ殻を混ぜて卵に塗り、1か月以上密閉で保存して作ります。

中国三千年の歴史の中で創られた、伝統食材としてオードブルの定番として人気がありますね。

永く続くグルメ・ブームで、中華、フレンチ、イタリアンなど、外国の料理も様々紹介される機会が増えていますね。

そのため、料理関係のクイズ問題も増えていますが、その分、今や誤答する人が少ない分野になっています。

一億総グルメ時代!と言えるのでしょうかねえ。

 

 

都知事の辞任に思う

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返って見ると、その時代の大きな出来事が問題になっていました。

「何故、今その問題なの?」という括りが有るために、タイムリーな話題がクイズ問題化されていたのです。

どの様な仕事にしろ、企画案を提出する場合「何故今?」という企画意図が追及されるのが通常です。

その様な観点で考えると、最近の出来事では舛添東京都知事の辞任騒動は記憶される大きな出来事でした。

恐らく将来のクイズ問題に、「舛添要一」という回答が出される可能性があるでしょうね。

世界でも、政治家の不名誉な事件は数々発生しており、我がウルトラクイズでも問題に採用された事がありました。

第16回のニューヨークの決勝戦で出題されています。

問・アメリカの歴代大統領の中で、唯一辞任をした大統領は誰?

答・リチャード・ニクソン

解説 第37代大統領。

在任中に側近が引き起こした「ウォーター・ゲート事件」のもみ消しを図り、盗聴記録テープの提出を拒否していました。

「リチャード・ニ...」の画像検索結果

しかし、最高裁の提出命令で万策尽きて辞任に追い込まれています。

アメリカ大統領の辞任ですから、このニュースは世界中を駆け巡り当時の大スキャンダルでした

舛添都知事の場合は、アメリカ大統領とは比べ物になりませんが、しかし世界の大都市東京都知事です。

このニュースは世界中を駆け巡り、SEKOI(せこい)という日本語が世界中に紹介されていました。

その前任者、猪瀬直樹知事に次いで2人の東京都知事が不祥事で辞任に追い込まれた事実は、東京都の歴史に残る出来事と言えるでしょう。

このスキャンダルは人々の記憶に残るだけでなく、将来のクイズ問題として取り上げられる可能性があります。

と、考えると有名人たる者、日頃の行いには十分過ぎるほど身辺を清く正しく保って下さい。

これを怠ると、孫子の代まで禍根を残す事になってしまいます。クイズって怖いですよ~。

 

問題創りのヒント

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、問題制作の作家の皆さんに時々注文を出していました。

或る時、「初の」或いは「最初の」というテーマを提示した事があります。

「日本で最初の…」「世界で初めて…」という事を考えるとクイズ問題の範囲は限りなく拡がって行きます。

「日本で最初のノーベル賞受賞者は?」「世界で最初のオリンピックは?」と問題は幾らでも思いつきますね。

この注文は第11回の時でしたが、クイズ問題を振り返ると同じ傾向の問題が沢山ありました。

特にデビルス・タワーでは、連続して「初の問題」が出題されていました。

問・聖徳太子が皇太子だった時の日本初の女帝は誰?

問・今年30年目を迎えた日本の南極観測船、現在の観測船は「しらせ」。では、最初の観測船は何?

答・推古天皇 

答・宗谷

解説 歴代天皇の初代は神武天皇で、日本人なら誰でも知っている常識です。

でも、女性の天皇の最初は誰? となると忘れられている場合が多いですね。これが問題の狙い目でした。

聖徳太子は推古天皇の即位と共に、皇太子となり摂政として国政に当っています。中学の日本史で習ったはずですね。

南極観測船の初代は昭和31年から36年までの「宗谷」でした。

「南極観測船」の画像検索結果

この船は現在、東京のお台場にある船の科学館前に係留され、功績を讃えて永久保存されています。

2代目は「ふじ」。3代目は「初代しらせ」。4代目は「2代目しらせ」と受け継がれています。

でも、2代目、3代目は知識として知っているのは結構ですが、クイズ問題にはなり難いという性質があります。

「草分け」という言葉が有るように、何事も最初に手を付け、成功させる事に価値が有るのですね。

逆に2番手は「2番煎じ」という言葉で、褒め言葉とは言えません。

クイズ問題になり易い事象は「草分け」が一番と言えるようです。

 

法律の解釈は難しい

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、白黒ハッキリ区別できる事柄を問題にしています。

特に第1次予選の○×問題は、正解が○か? ×か?、ハッキリ分かれなければ勝負が付きません。

従って、白か黒か判断が付き難い出来事を探して、クイズ問題に仕立てているのです。

「○かなー?」「でも、違うような気もする!」と迷いに迷って判断する、この様子がハラハラ・ドキドキで楽しいというのが○×クイズでした。

第6回に次のような判断に迷う問題がありました。

問・日本の法律では、夫婦は同居しなければならない。

答・○

解説 実際の世の中では、単身赴任で別居しているご夫婦も沢山います。

だから夫婦は同居しなければならない、という法律などある筈がない、と考えた人は×と判断するでしょうね。

「結婚式 服装」の画像検索結果

でも、現実は民法752条で、夫婦は同居しなければならないと決められています。

これは夫婦になったからには、同居義務、協力義務、扶助義務と「3つの義務があるのですよ」という基本的な義務を示した法律です。

この義務を放棄して、それぞれが勝手な行動をとった時に離婚訴訟が起こるのですね。

離婚裁判では、この義務違反が争点になる場合が多いのですが、程度問題で判決が出されているのは言うまでもありません。

因みに単身赴任しているサラリーマンも、会社からの辞令で「単身で移動」という辞令は無いそうです。

つまり、会社は法律を理解しているので、その様な辞令を出すはずがないのです。

単身赴任は大多数が、家庭の事情なのですね。

結婚生活の3つの義務、長年連れ添っても、ゆめゆめ忘れぬよう頑張ってお幸せに!