アメリカ横断ウルトラ・クイズの時代には、アメリカ映画の全盛時代で、夢の多い作品が溢れていました。
中でも、スティーブン・スピルバーグ監督の登場によって、世界中の大人も子供も映画の中に多くの夢を見る事が出来ました。
第一弾が1977年に公開された、「未知との遭遇」でしたね。宇宙人が地球へやって来て、初めて姿を現すというものでした。
続いて、1982年の宇宙人とのSFファンタジー「E・T」もショッキングな印象を世界中に植え付けました。
更に1985年の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」もデロリアンというタイム・マシーンが登場、大ブームを巻き起こしています。
この作品は、スピルバーグは製作総指揮との肩書で参加していました。
いずれにしても一人の天才監督によって、数多くのSF映画が世に出され、多くの人に夢を与えてくれました。
我々は、この映画の舞台となった場所を訪れ、クイズ会場にしたいとの希望を持っていました。
その夢が最初に実現したのは、第11回デビルス・タワーでした。
「未知との遭遇」のラスト・シーンをご記憶の方も多い事でしょう。人類と宇宙人が接近遭遇する舞台となった不気味な形の山です。
古来からネイティブ・アメリカンは、デビルス・タワー(悪魔の塔)と呼んで恐れていたそうです。
勿論、クイズ問題にもこのタワーに関連する問題が出されていました。
問・インディアンの伝説で、デビルス・タワーに縦の傷をつけたと言われる動物は何?
答・グリズリー・ベア(熊)
解説 別名を「熊の棲む家」とも呼ばれ、縦に入った傷は熊の爪痕だとの伝説がありました。
不気味な形のこの塔を、宇宙人との遭遇の地に選ぶセンスは、流石にスピルバーグ監督だけの事はありますね。
ワイオミング州は、アメリカの中の偉大なる田舎です。そんな辺鄙な場所も、映画のお蔭で世界的に知名度が上がっていました。
世界中からSFファンがデビルス・タワーを見るためにやって来るようになり、ロケの時代には観光地化されていたのでした。