外国の事情を探る

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、世界各地の知識から作られた問題も多数ありました。

国内だけでなく、目を世界に向けると興味のある事象が沢山あり、知識の奥行きが深くなります。

こうした人は知識欲が旺盛で、クイズの好きな人にはこのタイプが多いですね。

さて本題に戻り、外国の都市に関わる問題が第16回の東京ドームの1次予選で出ていました。

問・オランダの首都、アムステルダムは、アムステルという川にダムが造られたためにこの名がついた。〇か×か?

答・〇

解説 あまりに単純で、思わず笑いが出そうな問題でした。

これは単なる引掛け問題だ、と考える人が半分。否、そうした事実を発見したので問題にしたのだ、と深読みをする人が半分。

恐らく、正解を知っていて〇に走る人は皆無だろう、と我々は予想していました。

予想の通り、会場の挑戦者は迷いに迷って、他人の動きを気にして判断が尽きません。

MCはいつものように「他人の事は気にするな。自分の判断で動こう」と呼びかけます。

オランダの首都アムステルダムは、その昔アムステル川の河畔にあった小さな漁村でした。ブログ用写真

この川に13世紀ダムを造り、港町として、栄えてきたのです。運河沿いに立つ住宅は、独特の美しさを残しています。

現代では、ヨーロッパのハブ空港であり、世界中から旅行者が訪れる国際都市として有名です。

オランダと言えば風車、ドン・キホーテが思い浮かびますね。最近では、スケート王国のイメージが高く、冬季オリンピックでは金メダルを独占状態で獲得しています。

平昌(ピョンチャン)オリンピックでは、1,000mで小平奈緒、高木美帆のコンビが金メダルを取って溜飲を下げました。

ブログ用写真

実は、小平奈緒選手はオランダに2年間留学し、オランダ式の練習を繰り返し成果を上げたとの事です。

外国の1つの都市でも、深く調べると興味深い話が様々思い浮かんできます。

本日の裏話は、その1つの例をご紹介しました。

 

 

 

知識の盲点を探る

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本の森羅万象について知っている人が勝ち抜いていました。

当然、知識の蓄積が多いわけで、クイズはそのような人が有利なゲームなのですね。

第6回のワシントンで、日本人なら多くの人が知っている、民謡に関する問題がありました。

問・秋田音頭に歌われている曲げわっぱとは何の事?

答・弁当箱

解説 日本人なら「曲げわっぱ」の形は、ほとんどの人が知っている事でしょう。

ブログ用写真

でも、秋田の人はその使い道を知っていますが、その他の人は本来の使用法を知らなくても不思議ではありません。

常識の盲点と言える、知識ですね。

「曲げわっぱ「」は薄板を曲げて作った容器で、野良仕事をする人達が、弁当箱として持ち歩いたのです。

そのため地元の人は弁当の事を「わっぱ飯」と呼んで親しんでいました。

ブログ用写真

今では「駅弁」などにその名が残り、地元の素材で人気の弁当のになっています。

知っている知識も全て完璧と慢心せず、実は知らない盲点もあると反省する心を持ちたいものです。

実は盲点の中に、知って面白い真実が隠れおり、話題のタネになり易いようです。

 

素朴な疑問は面白い

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、人々の素朴な疑問が問う設問がありました。

この種の問題は、雑誌や新聞などの資料から引用して出来た問題ではありません。

実は、クイズ問題作家の皆さんが、自分で疑問に思った現象を調べて問題にしていたのです。

即ち、作家としてのオリジナル問題なのです。それだけに印象に残り、面白い問題と評価されていたのです。

例えば、第8回のグアムでの「突撃〇×泥んこクイズ」で次の問題が出されていました。

問・飛行機雲、ジェット機には出来るが、プロペラ機には出来ない。〇か×か?

答・×

解説 飛行機雲は、ジェット機が高度を飛行中に我々が良く見る現象ですね。

メディアライブラリー

でも、プロペラ機が飛行機雲を出しているのは、あまり見た事がありません。

そこでクイズ作家は「飛行機雲は何故出来るのだろう?」と疑問を抱き、調べたところ次の事が解りました。

大気中にはかなりの水蒸気が含まれています。その場が低温であれば、スピードや機種に関係なく飛行機雲は出来ます。

おそらく物理や理科が得意な方は、この原理が解り正解出来たでしょうが、一般の人は迷ってしまいます。

「さあ、どっちだろう?」と迷いながら、〇×のパネルに飛び込んで行く、その姿が面白くこのクイズ形式は人気でした。

他人の災難は蜜の味、これを楽しんでいたクイズ・ファンは本質意地悪だったのですね。

そんな番組のスタッフはもっと意地悪だったのです。ヒヒヒ…。

数奇の運命を辿った人物

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、日本の歴史に関わる知識が数多く出されていました。

例えば、第6回のバーストウで次の問題がありました。

問・アメリカに渡ったジョン万次郎の本名は?

答・中浜万次郎

解説 人間の運命は波瀾万丈と言えます。

元々は土佐の漁師だった万次郎は、遭難でアメリカの漁船に救助されたために人生が一変、歴史に名を連ねる人物になりました。

英語の理解出来ない彼は、アメリカ本土に渡り教育を受けます。

その後、アメリカで漁師として働きながら帰国の旅費を貯めるため、数々の苦労の後ハワイ経由で帰国しました。

しかも、この時は密入国の容疑で拘束され、キリシタンの疑いで検査を受け、難を逃れています。

日本で唯一、アメリカ生活の経験者で英語が堪能のため、島津藩などから誘いを受けるが、最終的に故郷・土佐藩に迎えられる。

黒船来航

当時、黒船の来航で江戸幕府からも協力を要請されるが、ペリーとの通訳は妨害が入り、実現しませんでした。

しかし、勝海舟と初のアメリカ訪問に同行、通訳として活躍しました。

ブログ用写真

明治政府には、政治家への道を進められたが断り、教育者への道を選び72歳で死去、文字どうり波乱万丈の人生でした。

たった1問の本名を問う問題にも、裏側には興味深い偉人の物語が隠されているのです。

本日の裏話は、数奇の運命を辿った偉人のお話でした。

 

何で難問が正解出来るの?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、普通の人の常識を遥かに超えた難しい問題「難問」が1~2割程度含まれていました。

この難問を、スラスラと正解する挑戦者は多くありません。

とは言え、我々は難問の正解者をメモし、決勝に残るのは誰?の資料を作成していたのです。

これは番組の構成上、大切な資料であり、その記録はナレーションで十分に生かされていた筈です。

そうした難問の一つをご紹介しましょう。          第5回のテオティワカンで出された問題です。

問・別名「シバの女王」の国とは、現在のどこの国?

答・エジプト

解説 古い記録では旧約聖書にも出て来る、3,000年も前の伝説上の人物です。

これは、1,959年に「ソロモンとシバの女王」の題名で映画化され世界的なヒット作品になっていました。

シバの女王」

主演は、ユル・ブリンナージーナ・ロロブリジーダの世界的な大スターの共演だったので、これで記憶に在った人も居たでしょうね。

何れにしても、エジプトに実在した女王で、ソロモン王国の文化を輸入するためエルサレムに渡ったと記録されているそうです。

外国の古代史など、研究者でなければ知り得ない知識です。

でも、クイズ好きな皆さんには、映画や舞台・音楽などでこの様な知識を得る機会があるのです。

知識のアンテナを拡げ、あらゆる情報をキャッチする貪欲さを持ち合わせているのですね。

「本日の裏話」は、一見無駄に見えるような知識を仕入れる、熱心なクイズマニアの手法を覗いて見ました。