8月の総決算は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、もしも今年の8月に出題されたなら、全ての挑戦者が正解出来たであろう問題がありました。

今年の8月と言えば、猛暑と共に台風の発生が歴史上最高の数との話題で持ちきりでした。

テレビでは連日のように台風情報が伝えられ、台風の成り立ちや歴史についての情報が伝えられていました。

の影響台風

従って、現代人は台風の知識が十分に備わり、どんな問題にも対処出来る知識を持っている事でしょう。

でも、30数年前には、状況が異なりました。

第7回の後楽園球場での1次予選で、次のような問題が出され多くの挑戦者が右往左往と迷いました。

問・台風か熱帯性低気圧かは、風の強さで決まる。〇か×か?

答・〇

解説 台風は風力八(風速17m)以上のもの。それ以下は熱帯性低気圧と呼びます。

台風と同じ性質の暴風雨でも、発生した場所によってハリケーン、サイクロンなど呼び方が変わるのも面白いですね。

それにしても、今年の台風による被害は史上最高であり、まだ集計が発表されていません。

年末の重大ニュースでは、8月の異常気象台風被害は間違いなく上位を占める出来事でしょう。

洪水や山崩れで、家が流されたり土砂に埋まったりの被災者は広がっています。

台風の水害

しかも、台風が次々に発生するため2度、3度と同じような被害が重なる地方も多いのが特徴でした。

この異常気象は世界的な出来事で、地球の危機と言えるかも知れません。

原因は、産業の発展によって、二酸化炭素の排出が増え、地球が温暖化された事です。

そのため、北極の氷が解けて海水が増えフィージーのような島国は水没してしまう危機にさらされています。

こうした状況を防ぐ目的で、京都議定書、パリ協定などが批准されました。

しかし、二酸化炭素の最大の排出国であるトランプ大統領が昨年6月にパリ協定から離脱を表明しています。

選挙目的で様々なパフォーマンスを繰り返し、上り詰めた人物だけに、この問題もどのように変化するか不明です。

世界中が被害を受けている異常気象だけに、国連の力を利用しても、この問題を良い方向で解決して欲しいですね。

本日の裏話は、クイズ問題から地球の存亡にまで話が広がってしまいました。

話は戻って、台風の被害者の皆様にはお見舞いを申し上げます。

 

 

サマータイム導入は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、現代で話題になっている事柄が、当時の時事問題としてありました。

第14回のグランドテイトンで、次のような問題がありました。

問・アメリカや北欧など、多くの国で採用されている「DaylightSaving  Time」とは何のこと?

答・サマー・タイム

解説 夏の一定期間、日照時間を有効に活用する目的で、標準時よりも1~2時間進める事を言います。

効果は、家族で過ごす時間が増える。このため家庭が平和になるなど良い点が挙げられています。

これは外国の話で、日本では事情が異なります。

実は、日本でも、戦後サマー・タイムを導入した事がありましたが、利害より弊害の方が多く廃止された歴史があります。

そんな国情に合わない制度を、オリンピックのために復活させる議論があり、何故起きたのでしょう?

そもそもは、今年の異常気象で日本が熱暑に襲われたため、マラソン・ランナーが走れないだろうとの心配でした。

マラソン

それなら、スタートの時間を早めれば解決する問題です。

しかし、欧米の国はサマー・タイムを導入しているので、世界の時計に合わせて競技が進行しなければ困るのです。

そこで、出てきたのが2,020年の東京オリンピックのために、その年に限りサマー・タイムを導入するという案です。

この話は、オリンピック組織委員長の森喜朗が安倍総理に、この案を考えてくれと提案した事に端を発しています。

総理は無碍にも断れず「検討しましょう」と答えたと伝えられています。

勿論、国会で検討すれば、我が日本では効果が無いと過去に否定された議案が通るはずがないと思いますよ。

簡潔にまとめると、オリンピックは大スポンサーであるアメリカ人のゴールデン・タイムに合わせて成立しているのです。

と、なるとアマチュア・スポーツの祭典プロ・スポーツ選手も参加=ビジネス・チャンス、と大きく変貌しています。

近年のオリンピックは費用が掛かり過ぎるために、候補地に立候補する国も減っているとの批判もあります。

このままでは開催に手を上げる国も無くなり、消滅の運命を辿るかも知れません。

スポーツのワールド・カップは増えていますが、でも選手にとってはオリンピックは格別の重みがある筈です。

だから無くなっては困るのです。

本日の裏話は、クイズ問題からオリンピックの在り方の話になってしまいました。気になるんですよ~。余計なお世話かな?

 

 

日本史の遺跡問題

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、日本の歴史をテーマにした問題が時々登場します。

クイズの分類に「歴史」の項目があるのですから、歴史が得意の方にとっては、嬉しい問題でしょうね。

第4回のニューヨークの決勝戦で、次の歴史問題がありました。

問・勝負を決する天王山とは、秀吉と誰が戦った山か?

答・明智光秀

解説 決勝戦の第1問なので「天下分け目の天王山」の諺に相応しい問題と言えるでしょうね。

この問題は、歴史が得意でなくても日本人なら誰でも常識的な知識と言えます。

全国の挑戦者を代表するウルトラの決勝戦だけに、どちらが先に早押しボタンを押すかが勝負どころの戦いでした。

1,582年、豊臣秀吉が現在の京都府の小高い丘、天王山に布陣して光秀を迎え討った山崎の戦いは歴史の1頁を飾る戦いでした。

秀吉

因みに現在の天王山は、京都府の南部・大山崎町にある海抜270mの小高い丘です。

この地は、古くから水陸交通の要所だったと伝えられ、日本史の重要な遺跡として観光客が訪れています。

古代から日本では多くの戦いがありました。

戦国時代以降の歴史を振り返ると「山崎の戦い」「天下分け目の関ヶ原」は2大戦争と言えるでしょう。

近世では明治維新に至るまで、日本各地で多くの戦がありましたが徳川幕府が倒れ、平和な日本国が誕生しました。

と、安心する間もなく日露戦争など外国を相手に戦いが始まったので、困った事でした。

第2次世界大戦後、日本国憲法では「戦争放棄」を謳っています。従って現在では、日本から他国へ戦いを挑む事はありません。

でも、最近の国会では憲法改正の動きが活発になり、どのような方向に進むのか目が離せません。

日本人としては、あの戦争の惨禍を忘れられません。でも実際に体験した人も高齢化してしまいました。

本日の裏話は、日本史の話から、国内各地の内戦、外国との戦いと話題が進み、憲法の改憲問題に行き付きました。

平和憲法は守って欲しい、日本人全体の願いを政治家の皆さんは何処まで理解しているのか? そこが問題と言えそうです。

語源の問題の意外性

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には「語源」という分類があり、日本語の語源を探る問題が創られていました。

知っているようで、改めて聞かれると実は知らなかった知識も結構あるものです。

そんな知識の盲点を突いたクイズ問題が、第11回のグアムで出されていました。

問・獲物をみんなで分けるのは「山分け」。では新しい分野を開拓した人は「何分け」?

答・草分け

解説 草深い土地を切り開いて村や町の基礎を造る事から、ある事を初めて行動する人や行為を「草分け」と言いました。

他人の真似をするのは簡単ですが、最初に開拓するのは発明に近い偉業と言えますね。

現代では「特許」又は「著作権」によって、草分けの権利が守られており、ビジネスの世界では重要な権利になっています。

そこで思い出されるのはパスカルの言葉「人間は考える葦である」でしょうね。

葦

この意味は、人間は自然界の中では最も弱い葦の1本に過ぎない。でも、考える事が出来る貴重な動物だ、と言う事です。

人間は古来から、考える事によって文明を開花させ、芸術文化、科学、化学などを発展させて現代に至っています。

本日の裏話は、日本の語源に関する一問から、世界文明の発展にまで話題が進んでしまいました。大脱線!反省です。

 

国産のハチミツが危機か?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、今年出されても可笑しくないクイズが、30数年前に出されていました。

度々このブログで書いているように、ウルトラでは「旬」の話題を重要視して問題を創っていました。

その意味では、今年は世界的に話題になっている分野のクイズ問題が、第7回のデスバレーで出題されていました。

問・一度刺したら死ぬハチは何?

答・ミツバチ

解説 スズメバチや足長蜂など多くのハチは、何度でも刺しますが、ミツバチは一度刺すと死んでしまうのです。

何故なら、指すと針が抜けずに体から千切れてしまうので、ミツバチは余程の事が無いと刺さないのだそうです。

蜂

処で数年前から、世界中でミツバチが一夜にして大量に死んでしまうという出来事が頻発していました。

原因を調査したところ、近くで農薬散布が行われていた事が判明したそうです。

しかも、特定の薬剤が混入していた事が解り、欧米ではこの薬剤の農薬を避けるよう法律で決りました。

お蔭で、ミツバチは以前のように大量に育って、蜂蜜も豊富に採集できるようになっています。

しかし問題は我が国です。このような現実があるのに、農水省では欧米とは気候が異なるとの理由で農薬の禁止をしていません。

或は、製薬業界、官僚、政治家などが関係して、簡単には法律の改正は出来ないという事も推察されます。

一方、日本ではミツバチが減少していて、このままでは絶滅の危険もあるとのことです。

本日の裏話は、最近テレビで伝えられた情報を基に、ミツバチ問題を取り上げて見ました。

そこで結論。国産のハチミツが無くなるのは困りますよね。