世界共通の遊び、凧揚げの事情

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、世の中の森羅万象から創られており、幅の広い知識が要求されています。

昔から雑学に興味がある人は存在していました。江戸時代には横町のご隠居さんが、その役目をしていたようですね。

江戸の落語では、長屋でもめ事が起こると物知りのご隠居さんが仲裁をする役、とのパターンで登場しています。

さて、そうした幅広い知識が役に立つ問題が、第16回のキャメロンパークで出されていました。

問・フランス語では「クワガタムシ」、ドイツ語では「竜」と呼ばれている、ベンジャミン・フランクリンで有名なものは何?

答・凧揚げ

解説 この問題のキーワードはベンジャミン・フランクリンでしょうね。

彼は、凧による雷の実験をおこないました。これによって雷が電気現象である事を解明した、と我々は教科書で習いました。

凧は、昔から世界中で上げられていて、中国では「昆虫」「鳥」「竜」「鳳凰」など様々な形状を模して作られていました。

日本では「竹ひご」で枠を造り、和紙に好きな絵を描いて空高く上げる遊びでした。

現代でも、凧揚げを趣味にする方は多く、全国の自治体で毎年大会が行われ、日本一を決める大会まであるそうです。

凧揚げは、昔ながらの伝統的遊びで、形も様々な工夫がなされ誰でも簡単に出来るのが嬉しいですね。

何時の頃からか、お正月の遊びとして定着していますね。冬は風が強く、凧揚げには絶好の季節なのでしょう。

パソコンのゲームに熱中している現代っ子に、自然を相手に遊ぶ「凧揚げ」との、伝統のある遊びがある事を教えたいものです。

本日の裏話は世界共通の「凧揚げ」の事情をご紹介、現代っ子に自然を相手に外へ出て遊ぶ事を教えて欲しいものです。

 

状況による日本語の変化

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、日本語に関する問題が多々ありました。

語源、方言、漢字の読み方など、日本語は複雑な取り決めが多く言語の中では難しい言葉と言われています。

同じような行為や出来事であっても、その状況によって使われる単語が異なる場合も有ります。

これを全て理解するのは、日本で生まれ育った日本人でも難しいかも知れません。

そんな日本語の微妙な変化を問うのが、クイズ問題の面白さと言えるでしょう。

そうした日本語の知識を問う典型的名問題が、第15回のモハーベ砂漠のバラマキ・クイズで出されていました。

問・溺れて死ぬのは「溺死」。では、旅先で死ぬ事を何という?

答・客死

解説  客死で思い出す有名人と言えば、フジヤマトビウオの異名で戦後のスーパーヒーロー古橋廣之進氏がいますね。

日本水泳連盟名誉会長、戦後の日本人に勇気と希望を与えてくれた水泳界の英雄でした。

2,009年8月。世界水泳選手権ローマ大会の開催でローマに出張中ホテルの部屋で亡くなっていたのです。

日本の水泳界では、ショックな出来事の客死でした。

人の死も、場所や状況などによって「単語が変わってくるのですが、それを正しく表現するのは難しい作業です。

例えば「頓死」は急にあっけなく死ぬ事で、別にも「急死」「急逝」「即死」「突然死」など状況によって変化します。

昔は「殉死」と言う言葉があり、死んだ主君の後を追い自殺することもありました。

高齢化社会の昨今、人間の死は遥か遠い話では無く、近親者に何時起こってもおかしくない時代です。

と、なると「死」に関する言葉も、日本人として正しく理解し使わなければなりません。

本日の裏話は、日本語の難しさの中でも、人間の「死に関する言葉」は多く複雑なので、慎重に使いましょうとの提案でした。

 

 

長寿の祝いはクイズの定番

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人としての常識を問う問題が多数ありました。

そんな中で、長寿を祝う言葉がありますね。年齢によって、長生きした父母や祖父母を祝うのが昔からの仕来たりでした。

その呼び名を、記憶するのもクイズ問題の定石なので、暗記しておくと役に立つ知識です。

第14回のオレゴン街道で、次のような問題がありました。

問・「喜寿は七七歳」。「米寿は八八歳」。では将棋の盤の枡目に因んで「盤寿」といったら何歳のこと?

答・八一歳

解説 「盤寿」は将棋の愛好者にしか通じない祝いでしょうね。

こんれは、将棋盤の枡目が81ある事から加藤治郎名誉九段が作った言葉で、将棋愛好家の中では知られた祝いです。

因みに長寿の祝いは、六一歳の還暦から、七〇歳の古希、七七歳の喜寿など11の呼称があって、最後は百二十歳の大還暦です。

こうなると、友人知人はほとんど鬼籍に入って、身内は孫、ひ孫など大家族になり、お祝いもさぞ盛大になる事でしょう。

しかし、現代は高齢化時代なので独居老人も多く、お祝いどころではないかも知れません。

人知れず、孤独死などと言う言葉がニュースに出てくると、寂しい気分になりますね。

そこで提案。日本は世界に誇る長寿国なので、長生きした事を楽しく祝える環境を作って欲しいものです。

本日の裏話は、長寿のお祝いについての基礎知識のお話でした。

お年寄りの居るご家庭では、他人事ではありません。ウルトラで走り回っていたのが昨日のようですが小生も今年は傘寿です。

 

世界中が小春日和は大好き

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、時代によって一般の常識が変わる事がわかります。

例えば列車でも「省線」と呼んだり「電車」と呼んだり地下鉄も何時の間にか「メトロ」が一般的な呼び名になっています。

この様に、世の中の名称は時代と共に変化する事があり「そういえば昔はそう呼んでいたね」との事例があります。

そうした呼び名の変化を問う問題が、第16回のグアムで出されてていました。

問・「寒さの影響」というイタリア語が語源となっている病気で、日本語では「流行性感冒」と呼ばれているものは何?

答・インフルエンザ

解説 発熱を伴い、頭痛、筋肉痛、無力感が強くなるので、こんな病には罹りたくありません。

原因はウイルスによるもので、伝染性が強いため人数によっては学級閉鎖となります。

現代ではインフルエンザが常識的な病名ですが、一昔前には「流行性感冒」略して「流感」と呼ばれていたのですね。

これを防ぐには予防注射が一番ですが、面倒くさいと避ける人が居て、傍迷惑になっています。

特に今年は昨年に比べ、流行の度合いが高くなりそうとの情報が出ています。

毎年、春先がピークと言われているので、未だ受けていない方は早速予防注射を打つ事をお勧めします。

処で、インフルエンザの語源が「寒さの影響」とは初耳の方も多い事だと思います。

寒さは嫌い、早く暖かい日が来ないかなあ? の願いを込めた言葉に「小春日和」がありますね。

辞書によれば、晩秋から初冬の言葉で「春のような心地良い日」との意味だそうです。

また、世界に目を向けると、同じような心地よい日を、様々な名称を付けています。

アメリカでは、インデアン・サマーと呼び日本語訳は「小春日和」と訳されています。

また「お爺さんの春」「お婆さんの好きな日」など国によって異なりますが、お年寄りを例に出す事が多いようです。

今年の一月のように、寒い日が多いと小春日和も結構ですが、早く本物の春が来て欲しいものです。

本日の裏話は、寒さはもう結構! 早く来い来い桜の季節と全国のお年寄りの願いを込めて、小春日和の世界共通のお話でした。

 

 

 

雀の数が減少している?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、当然の事ながら日本の言葉や漢字など日本人の常識を問う問題があります。

一般の問題としては、義務教育で学習した範囲から出題されますが、時には難解な問題もあります。

これ等は、決勝戦やそれに準ずる強敵の対戦に出題され、優劣を見極めていました。

とは言え、普通は挑戦者も視聴者も、3割~5割は答えられる問題でした。

第13回のクイーンズタウンで、次の問題がありました。

問・鳥の名前、山の雀と書いて「やまがら」。では雲の雀と書くと?

答・ひばり(雲雀)

解説 雀は北海道から沖縄まで、日本中の人家の近くに棲み昔から人々に愛されていた小鳥です。

「雀の子、そこのけ、そこのけ、お馬が通る」小林一茶の有名な句でも解るように、人々に愛されていました。

雀の巣は人家の軒下、雨トイの隙間など人家の近くで繁殖していましたが、昔に比べると数が減っているそうです。

統計によると、50年前の10分の1との推測もあります。

原因はマンションなど、巣をつくる場所が減った事などが上げられていますが、分類では益鳥にあげられています。

雀に姿、形、サイズが似た鳥は多いのですが、漢字で「雀」の文字が使われるのは、山雀(やまがら)雲雀(ひばり)四十雀(しじゅうから)位しか見当たりません。

雀はどこでも見られる小鳥で、人々に愛されていますが、その数が減少しているのは気になりますね。

実は、雀を含む小鳥には,恐ろしい天敵がいるのです。街中でよく見る鴉の他、鷹、鷲、鳶,といった猛禽類が狙っているのです。

これ等の天敵も、最近では都会やそれに準ずる人家のある街で見かけるようになりました。

本日の裏話は、雀の数が減っているとのショッキングなお話でした。チュンチュン戯れる雀を見ると癒されます。

この姿が減って、やがて見られなくなる時が来る、そんなの人間が絶対守ってやるべきですよね。