常識の盲点を突く

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は一般常識+常識を覆す面白い情報の二通りが混在していました。

「常識問題だ」と油断していると、実は落とし穴であったり、その逆もあるので正否を見極める事が重要です。

そんな誰でもが迷いそうな問題こそ、正解を聞いて「ええっ!」と驚く面白い事実が潜んでいるのです。

本日は、そのような落とし穴的な問題と、知って得をする事実をご紹介しましょう。

第9回のグアムで行われた、突撃〇×泥んこクイズで次の問題がありました。

問・高山植物とは、海抜1,500m以上の高地にはえている植物である。〇か✖か?

答・✖

解説 この問題で、誰でもが最初に考えるのは高山とは? の疑問でしょうね。

1,500m以上が高山の定義ならば〇と答えるでしょうし、それよりも高いとすれば✖を選ぶ事になるでしょう。

実は高山とは、高い山という意味で〇m以上が高山との定義は無いのです。

従って、高い山に生えている植物との意味で、高山植物は海抜には関係ありません。

現実に北海道の海岸線で、海抜0mに近い平地でも高山植物が見られる草原があるのです。

高山植物とは、森林が成立できない限界線以上に生育する植物の総称で、小形の多年草や低木が多いのだそうです。

即ち、高山植物は高山に生えている場合が多い。でも、気温が低く条件が揃えば、海に近い低地でも見られるとの事です。

本日の裏話は、常識には盲点があり、その盲点こそが面白い情報になるとのご紹介でした。

動物も植物も、地球上で生きるためには自然環境に合わせなければ生きられません。

その点人間は、自然環境とは関係なく何処でも生きていけます。でも大切な自然環境を破壊するのですから困ったものですね~。

 

梅雨時の注意点は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人が知っていて役に立つ常識を問う問題が多数ありました。

6月は「梅雨の季節」で、昔から梅雨時の常識というものが数多くあり、代々伝えられていました。

梅雨時は湿気が高いのでカビが生え易く、特に食品の保存法など健康管理の常識が伝えられていました。

例えば生ものは食べるな。食べるなら煮たり焼いたり火を通したほうが良い。

梅雨時には細菌の繁殖による、食中毒を防ぐための方策が必要だったのです。

梅雨時に関するクイズ問題が、第16回のキャメロンパークで出されていました。

問・腸詰菌とも呼ばれ、主に肉類の食中毒の原因になっている菌の名前は何?

答・ポツリヌス菌

解説 肉類による食中毒の主たる菌はポツリヌス菌で、この毒素は過熱によって破壊されます。

現代は冷蔵庫が普及しているし、この時期に肉や魚に関しては各家庭で注意しているので食中毒は減っているようです。

しかし、コンビニで購入した弁当、外食、学校給食等では時々食中毒が発生し、ニュースになっていますね。

何れにしても梅雨時は、高温多湿でダニやカビの繁殖が盛んです。従って体調を崩しやすいシーズンと言えます。

とは言え、この季節は藤の花に続いて紫陽花、あやめ、菖蒲など自然界は花盛りです。

花の好きな熟年層、高齢層の皆さんの中には梅雨時は大好きとの方も多いようです。

老若男女問わず健康に留意し、熱い夏に備えて頑張りたいものですね。

本日の裏話は、梅雨時の食の常識のクイズ問題から、間もなくやって来る今年の夏を想像してみました。

異常気象は更に続き、灼熱の夏になりそうとの予想もあるようです。

そうなると日本は世界地図で温帯地方から変更して熱帯地方に衣変え、なーんちゃって……。

 

 

万里の長城の七不思議?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題に限らず、日本一、世界一など一番を問うのはクイズの定石と言えます。

定石という事は、その事を問うだけでなく、それに関する知識を多く記憶していれば、それだけ有利になるのは当然ですね。

その典型的な世界一に関するクイズ問題が、第6回のニューヨーク決勝で出されていました。

問・秦の国を建て、万里の長城を築いた、中国の皇帝は誰?

答・始皇帝

解説 万里の長城は世界一長い建造物として有名で、現在も世界中から観光客が訪れている中国の目玉観光地と言えます。

歴史的には、紀元前214年に始皇帝によって建設されたもので、その長さは6,259・6㎞とされています。

2,000年以上も昔に、よくその様な建造物を建設出来たものだ、と始皇帝の権力に誰もが驚きます。

しかし現実は、それより昔から権力者達は自分の国を守る塀として、長い城を建てるのが習慣になっていたとの説がありました。

始皇帝はその建造物を繋ぎ合わせて、一本の城にまとめた権力者であったとの説が有力になっているのです。

確かに、現代のような機材もない時代に人間の手だけで、あれだ けの建造物を創るのは不思議としか思えません。

同じでもエジプトのピラミッドは、制作の工程が科学的に証明されているので納得する方も多いでしょう。

七不思議とされていた万里の長城も、多くの権力者の合作で、一本に纏めたのが始皇帝との解釈は理解出来ます。

これが真実で、これからの歴史では不思議な事は何もないと理解するべきでしょう。

本日の裏話は、地球上で一番大きな建造物の不思議な謎の一端を覗いてみました。

因みに、時代と共に劣化している部分も多く、その辺は秘密の多い中国だけに詳細は不明だそうです。

これを外国人が調査するなど行動を起こすと、怖い事になるかも知れません。君子危うきに近寄らず孔子様も仰ってますね~。

日本の美しい習慣

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本の伝統的な習慣、行事、祭りなど日本人の常識を問うクイズが多数ありました。

日本独特のもの、外国にも同じような習慣や行事もありますが、本日は日本独自の習慣を取り上げたいと思います。

第11回のデビルスタワーで、次のような問題が出されていました。

問・お店に長年勤めた奉公人が独立する時、主人の屋号を分けてもらうのは何分け?

答・のれん分け

解説 屋号や商標等を共有しながら、円満な形で独する事を暖簾分けと言いました。

互いに、相手を信頼する人間関係で結ばれ、江戸時代に盛んに行われたもので日本人独特の美しい習慣でした。

処が、明治維新で世の中は大きく変貌、小売業だけに限らず、製造業からサービス業に至るまで、暖簾分けの言葉は残りました。

しかし、特許や商標登録など、権利に関する法律が細分化され、単純に人間関係では済まない世の中になってしまったのです。

現代の暖簾分けは、フランチャイズ制度と名を変えましたが、性質も大きく変貌しました。

こちらは本部のサポートを受けながら、独立する制度でリスクの少ない開業方法と言えます。

そのため本部との契約に逆らう事は絶対に出来ないのです。

そもそも暖簾とは、商号、技術、格式、伝統、顧客、仕入先などの有形、無形の財産を指します。

従って、一頃問題になったチェーン店の店員が、店内で悪ふざけの写真をSNSで公開するなどは許されない違反行為です。

勿論、契約解除で閉店になった店舗もある位です。

日本に根付いた、暖簾分けという人間同士の美しい習慣も、心無い若者によって危機に瀕しているのが現状です。

中には、暖簾分けで全国的に広まったラーメン店のように、連日行列の続くお店も有り、頑張って欲しいものです。

本日の裏話は、日本に古くから存在した暖簾分けの習慣も、現代では大きく姿を変えてしまったとのお話でした。

昔からの屋号で、蕎麦屋さん、すし屋さんなど全国的に同名のお店がありますね。

こちらは、元祖、本店などの看板を抱えて頑張っています。果たしてこの看板、本当なのでしょうか?迷ってしまいますね~。

 

3種の神器は奥が深い

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の誰でもが知っている常識が中心に作られていました。

常識なので、義務教育で学習した事柄が多いので、記憶力が確かならば正解する確率は高いと言えます。

今年は平成から令和に元号が変わりましたので、天皇家に関する報道がテレビで盛んでした。

この事によって、今まで知らなかった知識を増やす事が出来たし、また学習した事を思い出した方も多かったと思います。

そんな天皇家に縁の問題が、第15回のニューヨーク決勝戦で出されていました。

問・天照大神の姿を映したため、その御霊として祀られるようになった鏡は何?

答・八咫鏡(やたのかがみ)

解説 義務教育では、勾玉(まがたま)、鏡、剣を3種の神器と習い、歴代の天皇が継承する伝説の宝です。

令和元年の5月1日、継承の儀が行われテレビ中継もありました。この時は宮内庁の係管が神器のケースを運んでいました。

従って、中味の勾玉、鏡、剣は映像として披露されていません。それどころか、3種の神器を見れる人は存在しないのです。

実は、歴代天皇の寝室の隣の部屋に置かれているものの、天皇ご自身もこれを見る事が出来ないのが皇室の伝統なのだそうです。

理由は割愛しますが、神世から続く天皇家の伝統で、3種の神器を持つものが「天皇である証」という事になります。

日本神話では、天照大神が岩屋に閉じこもり、闇夜になってしまい、扉を開けてもらおうと神々が大騒ぎをしました。

何事か? と天照大神が扉を少し開けたところ、鏡を差し出しご自身の顔を映し出したのが八咫鏡だったとの伝説です。

従って、八咫鏡は天照大神の御霊として祀られるようになったという伝説でした。

本日の裏話は、3種の神器の「鏡」にまつわる伝説を少々覗いてご紹介しました。

それにしても、あの有名な3種の神器の実物を見た事のある日本人は一人も居ないのだ、とは驚きでした。

となると、日本神話をもう一度読み返したくなりませんか? なんせ日本一古い物語ですから、面白い事間違いありませんよ~。