アメリカ横断ウルトラクイズから出た流行語?に、「ピンポーン」「ブー」と言うのがあります。
説明の余地もありませんが、正しければピンポーン、間違っていればブーという判定音から来たもので、普通の会話でも良く使われたりします。
クイズの最中にこの判定音を出すのは、クイズ問題担当者の私の役目でした。
○と×の印が付いたボタンを押すだけですから、難しい作業ではありません。
誰がやっても大差はないのですが、5秒という制限時間内に答えれば、問題は起きません。
だから、通常はストップウオッチで計りながら、判定音を出していました。
ところが時には1秒くらい待ってしまう事があるのです。
つまり、挑戦者が迷っていて、回答ボタンを押すタイミングが遅れた場合です。
これを全部NGにしてしまうと、挑戦者が警戒して早とちりするようになってしまいます。
つまり、問題の途中で回答ボタンを押して、最後まで聞けば解るような易しい問題を誤答する、などという事が起きてしまうのです。
そのようなクイズの流れを計算しながら、判定するのも私の役目でした。
クイズ問題の正、誤を判定するのは難しい事ではありませんが、我々を泣かせるクイズ形式もありました。
それは1問多答クイズという形式です。
この形式は何度も行なわれていますが、例えば第10回にハワイで行なわれた時の例でご説明します。
通常、1問多答クイズはチーム戦で行なわれます。
幾つかのチーム分けがあって、チーム全員が正解した時に、全員が勝ち抜けるという方式でした。
即ち、答えが沢山あって、それをチームの全員が全問正解すれば良いと言う事ですね。
ハワイの時は7人でチームを組みました。ですから7人が正解しなければ、1人誤答しただけで、全員が元に戻ってしまうのです。
問題例
問・日本でのかつての月の呼び方。1月から12月までの事を旧暦で何と呼んだ?
問・県名と県庁の所在地が同じ県は全部で26。その県は?
といった問題に次々と答えが出されます。
これの正誤を瞬時に判断して、ピンポーン、ブーの判定を出さなければなりません。
瞬間に解れば良いのですが、答えが全て頭に入っているわけではありませんから、この作業を1人で受け持つのには無理があります。
そこで、我々はあ・い・う・え・お順で答えの1欄表を作り、3人係りで指で正解を示しながら、判定ボタンを押していました。
中には寅さん映画「男はつらいよ」で、マドンナの役を演じた女優は?などという問題もあり、31人の女優さんの名前を書いた1欄表を見ながら、必死で正解を探した事もありました。
※寅さん映画の第1作で、マドンナを演じた光本幸子さんの訃報を最近聞いたばかりですが、時の流れは無常なものですね。
ところで、若しかすると、この1問多答クイズは審査員の慌てぶりをカメラに収め、メイキングを放送しても面白かったかも知れません。
そのくらい、裏側ではドタバタしていたのでした。
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>hmzkさん
コメント有難うございました。
テレビの番組は、目立たない箇所にも沢山の才能ある人達が参加しており、その総合力で全体が評価されます。
あなたのご意見は、音楽効果担当者が聞いたら大喜びすると思いますよ。ご意見有難うございました。
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>マリック山北さん
コメント有難うございました。
あの頃は、まだ記憶力が全盛期だったので、頑張れましたが、今ではこのブログを書くために、苦労していますよ。
又のコメントお待ちします。
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>tsutomuさん。返事ありがとうございます。クイズのたびに問題と正解を何度も読んで頭に入れてたとは、とても努力されていたんですね。感服です。
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この音に変更されたことで、ウルトラクイズがより面白く感じられるようになったのは間違い
ないですね。そしてそれが、30年以上経った現在でも使われ続けているわけですから…
このボタン音・正答音・誤答音は、ウルトラクイズが生んだ大きな財産だと思っています。
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>hmzkさん
コメント有難うございました。
判定音の違いについてご質問ですが、私には良く解りません。少なくとも関係スタッフの中で、この件が話題になって、検討された記憶は無かったです。
応えになっていなくて申し訳ありません。
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>かとけんさん
コメント有難うございました。
17回のグアムのお話しは初めて知りました。毎年同じような噂話しは何処からとも無く聞こえてくるのですが、正誤の間違いは、断じてありません。
これは断言出来ます。
そのような事が度々起こるようなら、番組は長く続かなかったでしょうね。
ウルトラクイズは、それほど無責任な番組では無かったという事を改めて申し上げます。
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>短髪専の元ガイコツさん
コメント有難うございました。
DVDの件は、番組担当者の希望で出来るわけではありませんので、我々にはどうにもなりません。日本テレビの判断で、いかんともし難いとしか申し上げようがありません。
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>つば九郎ロッキーズさん
コメント有難うございました。
組み分けのチーム名は、確かにえげつ無いと言われればその通りです。あれは現場の、雰囲気で付けたのだと思いますが、いま思えばもう少し慎重さがあった方が良かったですね。
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>マリック山北さん
コメント有難うございました。
確かにバラマキも判定は大変でしたが、私は当時は問題も正解も何度も読んでいますし、頭にしっかり入っていましたので、失敗は全く無かったです。
今ではそんな記憶力はありませんがね。
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>月舟さん
コメント有難うございました。
判定音が変わったと言うのは、新しく出された音の方が良いと、当時のDが判断したからだと思います。こうした問題は全体会議で討議されるわけではないので、私には経緯がわかりませんので、悪しからずご了承下さい。
ウルトラの音が、他のクイズ番組より燃える、というご意見には嬉しく思います。
これは音効担当者のセンスであり、番組にはこうした沢山のスタッフが関わって、一つの成果が出るので、みんなの手柄とお考え下さい。
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月舟さんが書かれている早押しボタン音と正答音は第10回以降、より閉まった感じの
音になりましたよね。第6回~第9回の正答音は「ピンポーン」だったのが、第10回以降は
「ピポーン」といった感じで…って、うまく説明できていませんね、アセアセ…この音に
変更された経緯も、ぜひお教え頂ければと思っています。よろしくお願いいたします。
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今世紀最後の時に、グァムの多答で正誤判定のミスがあり
挑戦者のドロの汚れ具合が変わっているという
話を聞いたことがありました。
(実際にビデオみたらホントにそのシーンがありました)
それだけに瞬時の正誤判定は
難しいですね
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言われてみればウルトラクイズのメイキングは見たかったですね。第13回の時に、クイズの出来上がるまでの工程を見せたり(この時は、片付けが罰ゲーム)、第17回(今世紀最後)の時には予告番組を作っていたりしましたが、本物のメイキングってなかったですよね。
ウルトラクイズが色々な事情でDVD化できないのは存しているのですが、これだったら番組としてだけではなく、パッケージとして後世に残してもよいかもしれませんね。
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こんばんは久々のコメントです。
ハワイの一問多答は確かにスタッフの瞬時な判断が要求されるクイズだったと思います。
後、組分けも金持ち・普通・貧乏・極貧困と手持ちの所持金での組分けにえげつない事をウルトラクイズはやるなぁと思いました。
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ばらまきクイズや迷路クイズのように出題順が決まってないクイズも大変だったのではないかと思いますがいかがでしょうか。
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現在の高校生クイズにも受け継がれている早押し音、正・誤答音は第6回からですが、変更には理由があったのでしょうか?
新しい音になって、より解答に爽快感と緊張感が高まったと思います。
通過クイズ、優勝の10ポイントを賭けた早押しの時の胸の高鳴りはあの音なくしてはあり得ません。とにかく燃えます!!
私たちがウルトラにこうも熱くなる要素のひとつにあの音があると思います。その証拠にほかのどんなクイズ番組の早押し、正・誤答音を聞いても今ひとつ燃えず、ウルトラの音だったらなー、なんてよく思います。
そういう方、結構いらっしゃると思いますよ(笑)
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>makotong1712さん
コメント有難うございました。
ウルトラクイズは、1回トチったら敗者になってしまう、という思い切りの良さが特徴だったので、ご了承ください。
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>ところで、若しかすると、この1問多答クイズは審査員の慌てぶりをカメラに収め、メイキングを放送しても面白かったかも知れません。
先日、番組がDVD化されないことを嘆いていた者ですが、本編以外にもそういった舞台裏ってたくさんありますよね。
それこそ特典映像としてDVDに収めて発売してほしいですよ。
売れないだろうからDVD化されないんじゃないかとおっしゃってましたが、絶対売れると思うんですけどね~。
あの番組を懐かしんでいる人たちは30代以上だから、なんでもネットでダウンロードする若者とは違って、形あるものとして残したい人が多いと思います。
ブログ更新楽しみにしてます。
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正解・不正解の判定は、審査委員長がやっているものだと思ったのですが、tsutomuさんだったんですね。
5秒間の事ですが、時々、福留さんがカウントしてくれる事もありましたね。恐らく、挑戦者の実力を考えて、長めにしてくれたのだと思います。
言われてみれば、多答クイズの時、挑戦者の答えと判定の間に「微妙な間」があったのは、そういう理由だったんですね(^-^)/
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敗者(極貧組)7人への敗者復活戦「山手線サバイバルクイズ」の1問目に「寅さんのマドンナ役」を問うた問題。「倍賞美津子」と答えてしまって早々に1人が敗退してしまったことを覚えていますよ。
1回とちったら即敗者となるので「厳しいなあ」、と当時思ってました。