ケーブル巻きが修行の初め

メリカ横断ウルトラ・クイズのロケ隊は、全員が協力して作業を進めていました。
ロケ現場で、事前のセッティングは、それぞれの専門職が行いますが、ロケ終了後の片付けは手の空いた者が手伝うようになっていました。

例えば早押しセットは、一台毎に専用のジュラルミン・ケースに詰め込んでトラックに運びます。
ウルトラ・ハットも専用のケースに詰め込みます。
現場でステージが作られていた場合は、それを分解し、ケースに戻さなければなりません。

のような現場の撤収作業は、熱暑の砂漠状態であろうが、河のような寒い場所でも、全員が協力して素早く作業を行っていました。
このような作業の中で、技術を要する仕事がありました。
それは、ロケ現場に数多く張り巡られたケーブル(電線)の撤収です。
カメラのケーブル、音声を収録するケーブルなど、色別に分かれたケーブルが数多く現場に張り巡らされているのです。

れを一定の大きさに巻いて纏める作業ですが、これは誰でも簡単に出来る作業ではありません。
適当な大きさの輪に巻いて行くのですが、下手をすると折角巻いたケーブルが捻じれて次に使う時に不具合を起こしてしまいます。
私も最初の頃は、見様見真似で手伝っていましたが、技術スタッフから
「駄目駄目、余計な事はしないで!
と、強く叱られてしまったのです。
それどころか、私が折角纏めたケーブルは、すべて解かれて、再び巻き戻されてしまったのです。
二度手間という訳ですね。
実はAD君でも、ケーブルがキチンと巻ける様になって初めて1人前と見られるほど、技術を要する作業なのでした。

ケーブル

は、毎年ロケに参加していましたから、この位の事は手伝える様になろうと、コツを教わり、普通に作業が出来るようになりましたが、結構熟練を要する作業でした。
これが出来るようになると、技術スタッフがそれまで以上に近親間を持って、接してくれるようになったような気がします。
長い物には巻かれろ、という諺がありますが、
一方、長い物を巻くのにはコツがあというお話しでした。

「ケーブル巻きが修行の初め」への10件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    >ういんちゃんさん
    随分詳しいですね。
    確かに命綱と言えるかもしれません。
    バラマキの余った問題は当然スタッフが回収し、別の場所で再び出題される事になっています。

  2. SECRET: 0
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    >M.Aさん
    家のコードを巻く時にやっていますが、中々思うように出来ません。
    本当に長いコードなら、巻けそうな気がしますが、多分駄目でしょうね。あれは結構難しいのです。

  3. SECRET: 0
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    >月舟さん
    面白い設定ですね。
    未来映画のプロローグとして、いろんなストーリーが想像出来るようです。

  4. SECRET: 0
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    ケーブルって命綱みたいなものですよね。どれか1本でも切れていては番組なりませんね。
    早押しボタン・ウルトラハット・マイク。挑戦者1人分でも最低3本のケーブルが必要であって、10人ともなると凄い数の本数が必要なんだと感心致します。
    撤収で思い出したんですが、バラマキクイズのばらまいた余った問題って、スタッフが回収しているんですよね?

  5. SECRET: 0
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     私も絡まずに伸ばせるケーブルの巻き方を習ったことがありますが、身に付きませんでした…。教えてくださったのは現役の放送局の方でしたが、素直に尊敬したのを覚えています。
     同じ番組を作り上げる仲間同士、他業種の技を覚えて助けあうことが、チームワークを保つことにつながり、素晴らしいTV番組につながったのですね。今でも、当時のようにまとめられますか?

  6. SECRET: 0
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    バラマキクイズの封筒に未回収のものがあったとしたら…
    ー西暦2XXX年 アメリカ某砂漠ー
    「何でこんな所に封筒なんかがあるんだ!」
    「こんな所で封筒を使うクレージーなヤツがいたとでもいうのか!?」
    「歴史的発見かもしれない、とにかく中を見てみよう…」
    『ハ ズ レ』
    「オーマイガッ!」

  7. SECRET: 0
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    >月舟さん
    そのようですね。だからADさんは、苦労が多くて若い人には、人気が無い職場の代表みたいになってしまったのでしょう。

  8. SECRET: 0
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    >まささん
    バラマキの撤収は、広いだけに大変な作業でした。
    海底では、それほどセットが無いので、船上のスタジオを片付けるだけですから、普段の作業でしたね。

  9. SECRET: 0
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    家電製品のケーブルやコード類、我が家のテレビの裏側はその他機材の分もあって『製麺機』のようです。
    ウルトラの荷物はスペースとの戦いでしょうから、効率よく仕舞えてしかも傷めないためのコツがあるのでしょいね。
    スタジオのカメラ移動のケーブル捌きもADさんの仕事だそうで、これも大層過酷だとか…。

  10. SECRET: 0
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    コードを纏めるのはコツがいるんですよねー
    (・・;)
    仕事で纏めたことがありますが、ウルトラスタッフのと比べると、ウルトラスタッフの技術の凄さが伺えます。
    バラマキクイズの後の封筒の回収や、海底での撤収作業は大変だったろうなー

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