新装開店の気分だった第11回

メリカ横断ウルトラ・クイズは通算17回放送されています。
一年一度の割合ですから16年プラス1年で17年間に亘って放送しました。
ややこしい言い方ですが、16回で一旦終了し、その後「今世紀最後のウルトラ・クイズ」という番組が一つ加わったので、通算は17回と数えています。
これ程続いた番組ですが、途中で新装開店のような出来事が有りました。

組がスタートした時はテレビマンユニオンという制作会社が制作協力していました。
この会社は、日本に数あるテレビ制作会社の中で、1、2を争う優秀な会社です。
プロデューサーもディレクターも優秀な人材が多く、その中でも選りすぐったメンバーが参加してくれました。
10年間で多少はスタッフの入れ替えは有ったものの、慣れたメンバーが最初の10年間は参加してくれたのです。
誤解の無いように書きますと、日本テレビからも、重要な職分としてP(プロデューサー)D(ディレクター)も参加していましたので、混成部隊と呼んで良い状態でしょうね。
制作会議では一番組のスタッフとして、局員、非局員の差別なく激しい論戦を戦わせ、番組作りをしていました。
今思えば、本当に熱い戦いともいえる会議で、あれがあったからこそ、あのような破天荒な番組に育ったのだとおもいます。
私達放送作家は、クイズ問題とクイズ形式を考えるスタッフとして最初から参加していました。

ころが10回を終えたところで、テレビマンユニオンが社内事情で番組を降リる事になってしまったのです。
となると制作スタッフが大幅に入れ替わる事になります。
巷間では「これでウルトラクイズは終わってしまうだろう」と囁かれました。
しかし、その頃には日本テレビ内に新しいディレクターが立派に育っていました。
彼らにすれば意地と誇りがありますから、「その様な噂は吹き飛ばしてやる」とばかり、力を入れて新しい試みをどんどん実行していきました。
これが中弛みを吹き飛ばすカンフル剤の役目になったのでしょう。

第一に変わった事は、観光旅行でお目にかかれるようなアメリカは卒業して、現代アメリカの活力とアメリカを支える原動力に触れながら、クイズの旅をしようというように目的の変化です。
その様な目線で見ると、ロスアンゼルスでは映画「サハラ戦車隊」や人気テレビ・シリーズ「コンバット」で活躍した本物の戦車をズラリと並べ、「戦車ロシアンルーレット」というクイズを行いました。
クイズに正解すると、戦車砲を発砲出来るというものです。(勿論空砲です)

サハラ戦車隊

また、次のパームスプリングスでは、世界一の風力発電機が並ぶ中でクイズを行いました。
今でこそ風力発電機も珍しくありませんが、当時のパームスプリングスの景色は巨大な風車が何万機と砂漠の中に建ち並び、この光景だけでアメリカの国力の凄さを感じたものでした。

パームスプリングス

結論として、ウルトラクイズは11回目から方向が変化したという事です。
但し、構成、問題制作、主だった技術スタッフはほとんどオリジナル・メンバーで最初から最後まで参加していました。
これを古狸というのでしょうかね。

「新装開店の気分だった第11回」への23件のフィードバック

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    >マル51さん
    テレビマンユニオンが実際に制作に関わったのは10回までです。11回のエンドロールに名前が出た経緯は私は関知していないのでお答えが出来ません。

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    根本的な事ですが、ビデオで再確認すると、11回のエンドロールにテレビマンユニオンがあったのですが(単行本にも明記)、これは名義だけ出していたのか? それとも本当は11回まで担当していたのでは?

  3. SECRET: 0
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    >マル51さん
    高島さんのお話は初めて知りました。
    皆さんに夢を与えていた番組、これは嬉しい褒め言葉です。

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    >ゆうのすけさん
    テレビで世界の地理に興味を持った、良い経験でしたね。私もこの番組をきっかけに世界各地を取材する番組を沢山手掛けるチャンスを掴みました。
    人生の「運」は全ての出来事に関連して進行しているのだと実感します。

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    >まささん
    ブログやパソコンに弱いのは私も一緒です。だから、時々ミスをおかしています。懲りずに見て下さる事を期待します。

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    >F.Yasさん
    当時中学生が良く記憶して下さいました。
    制作スタッフとして嬉しいコメント。有難うございました。

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    >tsutomuさん、ゴメンナサイ!
    後日カンクンについて書き込みすると思わず、つい先にコメントしちゃって…
    さて、他に11回で印象に残るチェックポイントは、マイアミのエバー・グレーズの大湿原もそうでした。
    ここで行われたエアボートを使ったカルタQは迫力ある形式で、かつ、大喜利の様に拾った平仮名一字から解答するユニークなルールも挑戦者たちを苦しめました。
    これをスタジオで観ていた総合司会・高島忠夫さんも魅了したからか、その後ファミリー揃ってこのエバー・グレーズに行ってエアボートに乗って走ってたのを別番組で見かけました。
    視聴者のみならず番組出演者までも「一度行ってみたい」と思わせた事は、作り手にとって大変良かったのではと思います。

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    tsutomuさん、こんばんは。
    ウルトラクイズは確かに第11回から様々な変化が見られたような気がします。成田へ向かう前に久伊豆神社へ向かったり、飛行機がコンチネンタル航空から全日空に変わったり、じゃんけん敗者の復活戦が名古屋で行われたり、というような変化がありましたが、スタッフや制作会社にまでそういった変化があったとは知りませんでした。エンドロールをじっくり見ていなかったせいもありますけどね…。
    その次の第12回では東京ドームが登場、第13回では昭和から平成へ、第14回ではアメリカ本土はバス移動など、次から次へと変わっていきました。ただ、第15回の1問目で福留さんが辞められてしまったのは残念でしたね。
    それでも第11回のみならず、アメリカの地名を数多く覚えたのもウルトラクイズのおかげです。また、それ以外にも訪れた国の数々もこの番組のおかげで知ることができました。いわば「テレビを使った世界地理」とも言うべき番組だったと思います。

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    >tsutomuさん
    ご返事ありがとうございます。
    懐かしく、皆から今でも愛されているウルトラクイズのお話をお聞かせ下さい。
    楽しいブログにしたいですね。
    (ブログやパソコンには弱いのですが、頑張ってコメントさせて下さい)

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    第11回は好きな大会の一つです。
    パームスプリングスからリンカーンまでの全てのチャックポイントの風景は当時中学生でしたが、あまりにも衝撃的で心に残りました。
    クイズも新機軸が次々と出てましたよね。
    その後定番になったタイムレースは、カンクンで初めて行われましたし、答えられない問題を他の解答者に出題する形式もワシントンが初めてでした。
    そして、第9回を上回るインパクトの優勝商品のオチ。
    何回見ても面白い理由、今回の記事でよく分かりました。
    素敵な裏話、ありがとうございました。

  11. SECRET: 0
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    >まささん
    皆さんが楽しんで下さった番組の関係者だった事は私の人生の誇りになっています。これを傷付ける様な、悪意のこもった噂には、今後も反論いたします。

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    >マル51さん
    私が言いたい事を先に書かれてしまいました。今度あの場所を選んだ理由を書いて見たいと思います。

  13. SECRET: 0
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    >ノゾミ♂さん
    27年も前の番組に拘って下さり感謝です。本当に愛された番組だったのを痛感しました。今後とも、書いた記事で思い出してください。

  14. SECRET: 0
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    >big5さん
    専門家みたいな分析で恐れ入ります。
    あの番組も長い歴史があるので、スタッフもいろいろで、毎回評価は異なっていました。でも、みんな楽しめる番組を目指して作っていたのですよ。

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    >月舟さん
    番組の評価は視聴者の皆さんがする事ですので甘んじて受けるのが制作サイドです。
    でも、中身が落ちたと言われないために、みんな頑張る、どこの業界でも共通する競争社会の宿命でしょう。

  16. SECRET: 0
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    11回大会の戦車には驚いたのを覚えています。
    それからのチェックポイントも凄かった(^-^)
    それでもウルトラが続いたのは、クイズ形式の面白さと、問題の質が変わらなかった事ではないでしょうか?
    〇×で始まり→ジャンケン→機内→グァム→本土上陸前でのクイズ→本土→ニューヨーク
    このチェックポイントに意地悪なクイズ形式と、見ている家族の誰かは答えられる問題に加え、ドキュメンタリー性があったからこそ11回大会以降も人気番組であったと思います。
    この当時は中1~高3で、金曜日は昨日のウルトラが話題になってました。

  17. SECRET: 0
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    11回はメキシコ・ユカタン半島にも訪れてましたが、特に今では海外旅行の定番ランキングの上位に入るカンクンは、放送時「隠れたリゾート地」と言われた程、日本で誰も知らなかったワケですから、事実上ウルトラクイズが発掘したと言っても過言ではないですよね!

  18. SECRET: 0
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    今日、第11回の第2次国内予選が行われた岩槻 久伊豆神社に行ってきました。
    27年前の動画を観ながら「凶の出来事クイズが行われたのはこの辺りかな?」などと思いつつ、ロケ地巡りを楽しんできましたよ~

  19. SECRET: 0
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    11回は今までのウルトラとは違う、スケールの大きさとシャレのきつさ?に圧倒された回でした。個人的には、もっと幅広い挑戦者がいたらベストオブウルトラクイズでしたね。
    総合演出という立場が確立されたのもこの年ですね。オープニングのテロップが統一されるなど、より見やすくなったのも覚えています。

  20. SECRET: 0
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    確かに第11回以降(第10回は記念大会ゆえの南北ルートかと)は、それ以前と構成が異なりますね。
    しかし、第10回の『南北ルート』に比べると、第11回の『一足飛びルート』のシークレットは挑戦者にはサプライズですが、視聴者にはインパクトに欠けたと思います。シークレットのネタの難しさですね。
    多分、その反省から第12回からはシークレットではなく、ルートそのもののスケールとテーマで勝負するようになったのかなと思いました。

  21. SECRET: 0
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    確かに第11回以降(第10回は記念大会ゆえの南北ルートかと)からは回ごとのテーマがありましたね。
    ただ、第10回の『南北ルート』に比べると第11回の『一足飛びルート』は挑戦者にはサプライズですが、視聴者にはインパクトが小さかったと思います。シークレットの難しさですね。
    だから第12回からはシークレットではなく、ルートそのもののスケールとテーマで勝負するようになったのかなと思いました。

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