アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一口に日本人の常識と言っても、日本各地によって常識が異なる場合があります。
全国の常識を比べるのは困難ですが、関東と関西に分ければ西と東で区別出来るので、クイズ問題として成立します。
例えば、電力が西と東では異なりますね。新潟県の糸魚川と静岡県の富士川を境に東日本は50Hz、西日本は60Hzです。
何故、こんなややこしい事になっているのか? その発端は明治時代に遡ります。
発電機を導入するにあたり、東京電力は50Hzのドイツから購入。一方の大阪電力は60HZのアメリカから買った訳です。
この違いが現代に至るまで続いているので、西と東では電気製品も異なる事があるようです。
以上のように、西と東で異なる事象が幾つか有り、常識も変わって来ます。そんな中から代表的な問題をご紹介しましょう。
第4回のソルトレイクシティで出された、次の問題です。
問・江戸いろはがるたの「い」は犬も歩けば棒に当たる。では「ろ」は何?
答・「論より証拠」
解説 近年はかるたで遊ぶ事も少なくなりましたが、昭和の時代以前は、家族や友人が集うとよく遊んだものです。
特に、正月の遊びはかるたが恒例で、親戚や知人が夢中になって遊んだものでした。
因みに上方のいろはかるたの「ろ」は論語読みの論語知らずであり、いろは四十八すべて異なる文章です。
一方、かるたには「競技かるた」と呼ばれる分野があり、こちらは百人一首で行われます。
競技ですから細かなルールがあり、簡単に言えば「上の句」を詠んで「下の句の札」素早くを取る競技です。
全日本かるた協会によると、かるた愛好家は老若男女合わせて全国で100万人と発表されています。
年齢層も幅があり、全国小・中学生選手権大会をはじめ、全国高等学校選手権、一般成人の大会など盛んに行われています。
この種の大会が有るからには、中学や高校でのクラブ活動も盛んで強力な有名校も存在するそうです。
本日の裏話は、「いろはかるた」のクイズ問題から、日本に古くから伝わる競技かるたのご紹介でした。
それにしても「論より証拠」とか「論語読みの論語知らず」など人間教育には必要な良い言葉が並んでいます。
という事は、若者の道徳教育には絶対欠かせない言葉が多いですね。文部科学大臣様「かるた」を教科に加えてはどうですか?