世界の常識も変化する

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、一般の日本人なら誰でも答えられる問題であり、日本に限らず世界の常識も知識として知っているのが理想です。

第8回のフェニックスのバラマキ・クイズで、次の問題が出されていました。

問・コロンブスがアメリカ大陸を発見したのは何年?

答・一四九二年

解説 これは中学校の試験で良く出された問題でしたね。年数を記憶するために「いよくに」と覚えた人も多い事でしょう。

イタリア生まれのコロンブスは、スペインの王家の支援を受け三隻の船と約一〇〇人の乗組員を連れて現・ドミニカ島に到着。

現在はこの島には「ドミニカ共和国」「ハイチ」の二つの国が存在します。

コロンブスはこの時新大陸とは思わず「インド」への近い新航路を発見したと、スペインの王家に報告しています。

従って、現代の教科書ではアメリカ大陸発見はコロンブスでは無くアメリゴ・ヴェスプッチであると教えられています。

アメリゴは、イタリアの探検家で地理学者であり航海家としても有名な存在でした。

彼は喜望峰を越えてインドに向かう途上で、ブラジルを発見。探検家なので上陸して調査をすると先住民が居たのです。

しかも、大陸であり南北合わせて大陸は続くので、南極圏から北極圏までの大きな「大陸である」事が解りました。

この事によって、アメリカ大陸の名は彼の名をとって「アメリカ」となったのです。

この時代のヨーロッパ諸国は、植民地を獲得する事に必死でありスペインは現・メキシコに兵を送り国を作りました。

ヨーロッパ諸国は、自分たちが最高の知識を持っていると信じていたのです。

処が、メキシコにはマヤ文明との高い知識を持つ民族がいたし、その遺跡は厳密な数学で計算され作られていたのです。

そんな民族を戦いで滅ぼして、自分たちの領地に分捕ったのですから一五世紀から一八世紀は世界の戦国時代と言えるでしょう。

イギリスは北米を、スペイン、ポルトガルは南米のブラジルやアルゼンチンを植民地とし、後に独立国となったのです。

南米には数多くの国が存在します。この時代に競って領地を獲得し、後に独立国となったのは同じような経緯です。

世界の常識は、二〇世紀に入って教科書も大幅に改定され「アメリカ大陸発見」との文言は世界中で死語となっています。

何故なら、南北アメリカ大陸にも多数の民族が住んでいたし、民主主義の時代、発見との言葉では表現出来ないからでしょう。

本日の裏話は、コロンブスのクイズ問題から「アメリカ大陸発見」の事情が、昔と今では大変換したとの話でした。

結論は、歴史は時代によって大きく変貌するとのお話でした。それにしても、コロンブスは勘違いの大家と言えるでしょう。

見方によっては、一八〇度意味が変わってしまうのですが、彼の業績もあります。「コロンブスの卵」最初が偉いのだ~、って。

 

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