アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ問題のジャンルに地理という分野がありました。
大きく分ければ世界と日本の地理がありますが、共に中学、高校の授業で習っているので、常識問題の範疇です。
でも、学校のテストのような出題では、クイズとしての面白さに欠けて興味を惹くのは困難です。
そこで、どのように料理したらお茶の間の皆さんに参加して頂けるか、その辺の工夫に四苦八苦したものです。
地理の問題は、頭の中に世界地図や日本地図がシッカリ記憶されていれば、割合と簡単に正解出来る様な設問でした。
例えば日本で「山」の付く県とか「川」の付く県名と言ったような問題でも、日本地図が頭に入っていれば、北から順に県名を思い出す事が出来ます。
クイズはゲームですから、なるべく頭の中の記憶がグルグル回った方が面白く展開します。
知っている事象を単純に思い出す問題もありますが、でも、幾つかの知識を組み立てて正解を導き出す方が、より興味を持てる場合が多いのです。
例えば第7回のレイクパウエルで、次のような問題がありました。
問・
諏訪湖に源を発し、長野、愛知、静岡を流れるのは何川?
答・天竜川
解説
場所がレイクパウエルなので、川の問題を出題しようというのでこの問題が作られました。
天竜川を答えにするならば、日本有数の急流、川下りで名高い、などの設問も考えられます。
また、佐久間ダム平岡ダムなど、ダムの多さも有名でした。
しかし、それではストレート過ぎて面白味が無いという意見がありました。
結局、地理を良く知っている人に正解して欲しいという理由で、3つの県を流れる川が採用となったのです。
因みに天竜川は213kmで、長さでは日本で第9位。
昔から「暴れ天竜」の異名があるほど、荒々しさが有名でした。
この様に、最初から答ありきで作られる問題もあったのです。
地理の問題では無いですけど、12回のワシントンDCでの大統領選挙クイズや14回のレバノンのセンターポイントでの距離獲得クイズで登場したアメリカの地図は地理の力を試されましたね。
自分が小中学生の頃だったので、あれを見て州の名前を覚えた記憶があります。
クイズ問題から興味を持って地理を勉強した、とても素晴らしい中学生だったのですね。勉強が好きな人は、皆さんきっかけがあるようで、それがウルトラクイズだったとは嬉しい事です。