日本語の遊び心

アメリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題の中には日本語関連の問題が数多く出題されていました。

クイズ問題ですから、言葉の意味を単に求めるといった国語の試験的な問題は、採用されません。

正解を聞いた人が「なるほど」と感心したり「初耳だね」と知識を増やす、或は話のネタになる面白い情報が含まれて、初めてクイズ問題となるのですね。

日本には、古い昔から言葉を使ったお遊びを楽しむという文化が有りました。

例えば和歌、俳句なども言葉を上手く使いながら、決められた文字数内で、貴族や武士などが頭のお遊びをしていたものと言えるでしょう。

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その道の達人が詠んだ和歌や俳句も、クイズ問題としては常道の一つになっていました。

知識を競うのがクイズ問題ですから、恰好の題材と言えるでしょうね。

第3回のグランドキャニオンで、次のような問題がありました。

問・「竹やぶ焼けた」「たしかに貸した」など、上から読んでも下から読んでも同じ文を何という?

答・回文

解説  上から詠んでも、下から詠んでも同じ言葉になる回文は、言葉の遊びとして古い時代に始まっています。

回文歌、回文蓮歌、回文俳諧など、それぞれの分野で回文を取り入れた遊びが、粋人たちにもてはやされていたようです。

外国では、この様な言葉の遊びを聞いた事が無いので、日本人の発明した独特の文化と言えるのかも知れません。

回文では有りませんが、我々の子供の頃は「逆さ言葉」という遊びがあって、単語を逆さに読むと何んと言う? と当てっこをしたものでした。

「河馬」の逆さは? 「バカ!」お前の事だ、と言って弟をからかったりします。

「手袋」の逆さは?

「ろくぶて」。当たり! と言って相手を6回叩く。

実に幼稚なお遊びでしたが、ゲーム機などの無い昔の子供たちは、この様な遊びをしていたのでした。

ハイテクの平成アナロゴの昭和、わずか数十年なのに子供の遊びにも隔世の感がありますね。

「日本語の遊び心」への2件のフィードバック

  1. こんばんは。

    気になったので、少し調べてみると、英語の世界でも、回文(palindrome、パリンドロームというそうです)があるようです。

    Was it a cat I saw? (私が見たのはネコだったのですか?)
    Madam, I’m Adam. (マダム、私はアダムです) など。

    遊び感覚とはいえど、日本語でも英語でも、回文は、かなりのユーモアと語彙力が求められる高度な遊びなのかもしれませんね。

    1. 英語にもその様な遊びが有りましたか。
      調査、お疲れ様でした。
      人間は頭を使う遊びをアレコレ考えるものですね。

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