聖人の教えは有難い

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には「言葉」という分類があり、その中に故事、諺に関する問題が含まれていました。

この様な分類は、同じ傾向のクイズ問題が続くと、視聴者が退屈するので、広い分野の問題を適当に平均して出題するための、制作サイドの都合で分けていたのです。

故事、諺の問題は沢山ありましたが、単にその意味を求めるよりは、「発案者は誰?」の様に知って得する知識の方が面白い問題と我々は考えていました。

第14回の東京ドームで諺の問題が出題されています。

問・「豚に真珠」とはイエス・キリストの残した教えである。

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答・○

解説 世界の著名な人達は数々の教えを後世に残しています。

キリスト様、お釈迦様のような聖人も、当然弟子達に尊い教えを残していますが、さて、これが誰の言葉だったのか迷うところでしょうね。

キリストの時代に、果たして真珠という宝石があったのか? というのが第1の疑問?。

そんな事を考えている内に刻々と時間が迫ってきます。

最後は「エーイ面倒だ。勘で行こう!」と走り出すのが一般的です。

ドームの○×問題は、半々に分かれるのが理想ですが、この問題も半分に分かれました。

この言葉は新約聖書マタイ伝第7章に出て来るキリストの言葉でした。

貴重な物を価値の解らない者に与えるのは無意味である、という意味です。

類語では「猫に小「馬の耳に念仏」など、動物を対比させた諺が多いですね。

そう言えば、最近はお金持ちの中国人が、大挙日本へ観光にやって来て、高価な品物を片っ端から爆買いしているというニュースを度々目にします。

こんな時に、この諺を使うと国際問題にもなりかねません。

「貧乏人の妬みだろ」と反撃を受けそうです。

そこで結論です。

「豚に真珠」などという諺は、他人を誹謗する時の悪口にしか使わないので、個人的には使わない方が平和を保てるようですよ。

「聖人の教えは有難い」への6件のフィードバック

  1. おはようございます。

    長戸さんの著書で田川さんが即答で「○だよ」と言ったと記されていました。
    敬虔なクリスチャンならみんな知ってるんだろうな、と思いましたね(私は仏教徒)。

    1. クイズ問題は知っていれば簡単。知らないと難問の性格があります。
      クリスチャンなら常識の問題でも、知らない人も居たりするのがクイズです。
      頭の中身を競うゲームですから、それが面白いのですね。

  2. こんばんは。

    真珠といえば、クレオパトラはその美貌を保つために、真珠を溶かして飲んでいたというエピソードが思い浮かびます。ですから、その逸話を知っている人には、「キリストの時代、すでに真珠は存在していた、人々に知られていた」という疑問はクリアできそうです。

    とはいえ、「豚に真珠」=「キリストの教え」というイメージは、敬虔なクリスチャンでもなければ、なかなか結びつかないですね。

    余談ですが、この○×クイズがきっかけで、私は家にあった『新約聖書』を(小学6年生なりに)読破しました(笑)

    1. クレオパトラと真珠の話は良く知られたエピソードですね。
      クイズ問題を切っ掛けに小学生が「新約聖書」を読破するとはずば抜けた好奇心だったのですね。
      勉強家の鏡みたいな少年だったのです。
      クイズ問題が向上心に火をつけたようで、皆さんがそのような気持ちならば、クイズ番組の制作者としては嬉しい限りです。

      1. 恐縮のかぎりです。

        まだ子どもだったので、『新約聖書』の内容をしっかりと理解できたわけではなかったのですが、「神聖なものを犬に与えてはならず、また、真珠を豚に投げてはならない」という一節を発見したときには、「おお!これだ!」と無邪気に興奮したものです。

        学校では、クイズが好きなクラスメートが何人もいたので、一緒に図書室へ行って、調べ物をした記憶もあります。似たようなことをしていたちびっこ達は、きっと全国にたくさんいると思っています。

        1. クイズで競って知識を増やす。
          とても理想的な少年時代を過ごしたのですね。
          テレビ番組が青少年に良い影響を与えた訳で、文科省から表彰を受けたいくらいですが、そんな声は全く聞かなかったのが現実です。お役人様はどこに目が向いているのか? と怒ったところで「後の祭り」です。

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