アメリカ横断ウルトラ・クイズのロケで大陸のアチコチを回っていると、各地で野生動物に出会う事があります。
大陸ですから、野生の動物も豊富です。
しかし、アフリカ大陸などと異なり、人間に危害を加える猛獣と呼ばれる動物はそれほど多くは有りません。
例えば北アメリカにはクマ科の大形熊でグリズリーと呼ばれる猛獣がいます。
別名をハイイロ熊と呼ばれるもので、平均体重が450㎏もあると言われますが、この様な危険な動物が出現する場所で、ロケをするような事は有りません。
ロケハンでカナダの森の中を車で移動中に、鹿の群れに出会った時には感激でした。
日本でも、奈良や広島で鹿の大群を見た事は有りましたが、森の中を野生の鹿が、自由に飛び跳ねている姿は映画でしか観た事がなく、実に感動的でした。
ロケでの動物に関する一番の収穫は、第12回で最北の街、アラスカのバローへ行った時の事です。
最北の街ですから北極海に面しており、地元の猟師達はアザラシ、セイウチ、カリブーなどを狩猟して食用にしています。
これらの動物は運が良ければしばしば目にする事が出来ます。
その様な中で「今日は白熊を見る事が出来るかもしれない」という情報が入りました。
動物園では白熊は人気者ですが、しかし、野生の白熊に出会う機会などは滅多に有りません。
我々は海岸にカメラをセットして望遠レンズで狙っていると、何と沖の氷山に肉眼でもはっきりと見える位置に熊がのろのろと歩いていたのです。
地元の人に聞いたところ白熊は通常は巣を作らずに、獲物を求めて氷山を移動するのだそうです。
雌は出産の時だけ、氷山の穴に巣篭るという習性で、我々が目撃したのは獲物を求めて移動中の白熊だったようです。
ついでに猟師が狙う動物は、当時の価格ですがアザラシは食用として捕獲され、肉は相場で変化します。
皮は1頭分が150ドル~200ドルで売買されていました。
セイウチはアザラシと同様ですが、牙に価値が有って工芸品に加工されると1本3500ドル~4000ドルと高価で取引されていたそうです。
白熊は政府が毛皮の売買を禁止していたので、大した価値では無いと地元の猟師さんは言っていました。
その他、白キツネ、カリブー、オオカミなども狩猟の対象でしたが、禁漁期間は無く、但し春先の妊娠中の動物は採らない様に政府が指導しているとの事でした。
驚いたのは、夏の白夜に対して、冬は闇黒夜といって62日間も太陽が全く顔を見せない日が続くのです。
でも、彼らはその様な闇夜の日でも、獲物を求めて狩りに出るのだそうです。
真っ暗な闇夜の中を逃げる獲物、それを追う猟師達、地球の上では毎年その様なドラマチックな光景が繰り広げられているのです。
生きて行くのは、人間も動物も大変な事なのですね。
こんにちは。
第12回のバローといえば、体脂肪の多さで「くじら組」「あざらし組」「白くま組」「カリブー組」とチーム分けされましたが、今のような体脂肪計が無かった当時はどうやって体脂肪を測ったのでしょうか?
当時カリブー組だった方に聞いたところ、ノギスみたいなものでつままれたそうで、おそらくつまんだ厚さで適当に振り分けられたんじゃないかとおっしゃられてましたが、そうなんでしょうか?
(仮にそうだったとしても、男女差のバランスをとるためには、そんな原始的な方法の方がよかったとも思いますが)
どの様な審査で組み分けしたのか、私は失念してお答えできません。
同行ドクターが居ましたので、多分そのドクターの基準で組み分けしたのでしょうね。
体力差を付けるだけの、シャレで組み分けしたとお考えください。