忘れ去られた諺

アメリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題の中には現代の若者には理解できない諺が有ったりします。

本来「諺」自体が、先人が後世に残したい教訓の性格を含んでいるので、若い人には耳の痛い言葉が多いものなのですね。

「近頃の若者は…」と説教をする時に、諺を用いて教え込むというのが親や先輩達の常套手段でした。

その意味では昔の人達は多くの諺を知っていましたが、最近は親や先輩も口うるさく指導するという事をしないようです。

「余計な事はしない」「子供の人格を尊重する」との言い訳で、家庭でも学校でも厳しい躾を避けているのかなあ、と思える節が感じられます。

話題を諺に戻します。

第6回のサイパンで次のような問題がありました。

ことわざの問題。石の上にも3年。では、壁に向かって何年?

答・9年

解説 面壁9年という諺があります。

達磨大師が壁に向かって座禅を組み、9年目に悟りを開いたという故事から来た言葉ですね。

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物事に飽きやすい若者に対して、

「石の上にも3年、面壁9年と言う言葉を知っているだろう?」といった使い方をしていたのですが、今では「そんな言葉は知らないなあ」と切り捨てられそうです。

厳しい修行を辛抱して1人前になる、この様な教えは時代錯誤、前近代的で合理性に欠けると批判の対象になりかねません。

例えば、日本の職人は厳しい修行を経て1人前になる業界ですが、その技は工芸品や料理など各分野で世界でも認められています。

でも、伝統工芸などは厳しい修行がネックなのか、後継者不足に悩んでいたりします。

諺そのものは、日本人の先祖が子孫の為に残した貴重な財産ですが、それが通じない世の中は一寸寂しいものですね。

本日のまとめ!

「諺を大切にしよう」と叫ぶのは「年寄りの冷や水」ですかね。

 

 

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