常識の盲点を突く

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題が面白いと評価されたのは、一般常識と思われる事意外に、その裏側に目を向けた点にあると思います。

例えば、人類で初めて空を飛んだ兄弟は? と言えば飛行機の発明者ライト兄弟が、常識となっています。

これは小学生レベルのクイズ問題で、クイズマニアにとっては超易しい問題で物足りないでしょう。

実は、厳密に調べるとライト兄弟よりも120年も前に空を飛んでいた人間がいる事が解りました。

そこで、創られた問題が第12回のフェゴ島で出題されていました。

問・1783年、フランスのモンゴルフェイ兄弟が、人類初の有人飛行に成功した乗り物は?

答・ 熱気球  

解説 空を飛ぶ乗り物と言えば、飛行機です。でも、これはライト兄弟の発明で有名過ぎますね。

その他の乗り物を考えると、凧、  ハングライダー、飛行船、熱気球などが思い浮かびます。

名古屋城の金の鯱を盗むため、凧に乗って石川五右衛門が空を飛んだという講談が有りましたが、これはフィクションの世界です。

ハングライダーは最近のスポーツですし、選択肢として有力なのは熱気球です。

そこで、熱気球の歴史を調査したところ、1783年にフランスのモンゴルフェイ兄弟が発明したのが解りました。

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二人は煙突から立ち上る煙から、温めた気体を袋に詰め空を飛ぶというアイデアを着想したと言われています。

最初は暖炉の煙を紙袋に詰めて実験し、自分たちの理論が正しいことを確かめると、より大きな袋(風船)を作り、熱気球に発展させました。

人類初の飛行は兄弟ではなく2人の侯爵が乗り、ブローニュの森から高さ90mで、25分間飛行したと記録されています。

この貴族はその後、ドーバー海峡を熱気球で横断に挑戦、途中で爆発して墜落、熱気球初の犠牲者としても名を残しています。

このエピソードは番組の中では紹介で出来ませんでしたが、問題の裏側には意外な事実があったのです。

これは料理で言えば、隠し味に当たり、クイズ問題にはこの様な工夫が必要だったのです。

「常識の盲点を突く」への2件のフィードバック

  1. 気球といえば、Tsutomuさん率いるロケハンが下見に行ったところ(オーストラリア?)で、ちょうど数日前に死亡事故が起こったせいで断念したと仰っていたのを覚えていますが、大陸の壮大な大地で気球クイズなんてのが実現したら後世まで語り継がれる伝説のクイズになっただろうなと思いますね。

    第12回フェゴ島で敗退された方から聞いた話では、フェゴ島の水はサビがかったような赤い水で、シャンプーしてもゴワゴワになったそうですが、アメリカ大陸(北米)でもそういうところはあったんでしょうか?

    1. 気球に関してはロケハンは無事に終えたのですが、その気球がロケの前に墜落事故を起こして使えなくなったというのが真相です。と、なると他の気球にしても、危険なので中止になりました。
      その事故さえなければ、気球の上で世界初のクイズが実現できたので、残念でした。
      北米大陸では、何処へ行っても水は比較的綺麗でした。でも、日本のように水道水をそのまま飲めるという環境ではなかったように記憶しています。

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