アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、有名な事象を当てる時に、3つの物を並べ、その一つを当てさせるクイズが多数ありました。
例えば日本の3大名園と言えば何? のような問題です。
答は金沢の兼六園、岡山の後楽園、水戸の偕楽園で、日本人は同じような名物を3つ並べて評価するのが好きなようです。
クイズ問題としては、定石のような問題と言えるでしょうね。
宮城県の松島、天の橋立、宮島厳島を並べて日本三景と呼んだのもその代表的な例でしょう。
日本の3大霊山、3大名瀑などこの様な分類は数多くあります。
単に、この抜けた一つを当てさせるだけでは、能がありません。もう一つ工夫を加えて、知識の深さを計ろうと創った問題があります。
第9回のオーランドで出題されています。
問・日本の三大奇矯、ユニークな橋の一つ、山口県の錦帯橋は幾つのアーチで出来ている?
答 五つ
解説 錦帯橋は、山口県岩国市を流れる錦川に架けられた五連の木造アーチ橋です。
3大奇矯は、甲斐の猿橋、日光の神橋と並んで評価されていますが、それを当てるよりは更に詳しい知識を試す方が高度と判断し、この問題にしたのです。
1,673年に建造され、春は桜、夏は鵜飼に花火、秋は紅葉、冬は雪化粧と風光明美な人気の観光スポットです。
木造である、も着眼点でしたが、五連の姿も特徴が鮮明なので、これを問題にしたのです。
錦帯橋という一つの建造物を取り上げるにしても、その何処を問題にするか、クイズ問題会議の重要な作業だったのです。
一つの事象を縦、横、斜め、時には上から、或は下から眺めてクイズの問題点を探す問題作りの楽しみでした。
この問題が不正解で,挑戦者のYさんはジェットコースターに乗ることになりましたね。他に2人がジェットコースターに乗りましたが,Yさんの絶叫は最高でした(笑)。あれで当時の小学生のお笑いヒーローになれたと思います。
クイズ的に見ても,ジェットコースターにに乗っている間に5~6問は進行しているでしょうから,1回休みどころではない重たいペナルティでした。
クイズの進行業況まで良く覚えていますね。脱帽です。
ペナルティーも、場所によって重さが変わるのも我々の計算済みでした。
視聴者がその辺に気が付いて、応援の度合いにも力が入ったりしますが、この様な変化が演出の狙いなのです。
広島が地元の私には錦帯橋は身近な存在ですが、いろんなトリビアがあってクイズ問題にはうってつけなのかもしれません。
(例えば、昔は釘を1本も使わなかったが今では使われている。など)
錦帯橋は岩国市を象徴する観光地ですが、ちょっと南へ行くとアメリカ情緒あふれる米軍基地の街でショッピングが楽しめたり、北へ行くと錦川の清流で育ったアユ・ヤマメが堪能でき、西へ行くと全国的に有名な銘酒「獺祭」があるという、多様な顔を持った街です。
すぐ東は広島県境となり、安芸の宮島はすぐ近くということもあり、ビジネスや観光で広島を訪れる際にはぜひセットで観光されることをおススメしたいところです。
観光地の多い、良い地域にお住まいですね。
地元の方が見れば、有名観光地で面白いクイズ問題も沢山創れる事だと思います。
クイズ作者は情報と発想で問題を考えるのですから、大変な作業でした。
第9回は初めて観た回でした。
フランスが決勝だったので、幼稚園児だった私は父に『ヨーロッパはアメリカ?』という質問をして困らせた覚えがあります。
明日はその父の命日、そんな事を思い出しました。失礼致しました。
お父さんとの素晴らしい思い出が、我がウルトラクイズ関連だったとは嬉しいですね。
記憶の中に幾多の思い出を創る、テレビの使命かも知れません。