問題の文言にヒントが潜む

 

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、出来るだけ正解を答て欲しいというのが、我々問題を創る担当者の本心でした。

折角考えた問題なのに、誰にも理解出来ずに無回答だったり、誤答では視聴者の心に残りません。

視聴者が「面白い」或いは「へー、そうだったの!」と興味を持たれる問題を作るのが理想でした。

従って、「難しい」「誤答するかも?」と感じた問題の場合は、問題の文言の中にヒントになるような言葉を潜ませて出題していました。

第14回のグランドテイトンで、次のような問題がありました。

問・安土桃山時代の武将・細川忠興の妻は細川ガラシア。では、細川ガラシアの父で近江坂本城主だった武将は?

答・明智光秀

解説 問題で、例えば戦国時代に近江坂本城の城主は誰? と出題しても余程歴史好きの人でなければ正解は出ないでしょう。

でも、悲劇の女性であった細川ガラシアは多くの物語で知られた人物であり、その父親が明智光秀であったのはクイズ・ファンなら当然承知の情報です。

創られた問題を無駄に消化させないために、我々は問題の文言に何気なくヒントを潜ませる、このような工夫をしていたのです。

今だから話せる問題担当者だけが知る、秘策でした。

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