問題創りのヒント

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、問題制作の作家の皆さんに時々注文を出していました。

或る時、「初の」或いは「最初の」というテーマを提示した事があります。

「日本で最初の…」「世界で初めて…」という事を考えるとクイズ問題の範囲は限りなく拡がって行きます。

「日本で最初のノーベル賞受賞者は?」「世界で最初のオリンピックは?」と問題は幾らでも思いつきますね。

この注文は第11回の時でしたが、クイズ問題を振り返ると同じ傾向の問題が沢山ありました。

特にデビルス・タワーでは、連続して「初の問題」が出題されていました。

問・聖徳太子が皇太子だった時の日本初の女帝は誰?

問・今年30年目を迎えた日本の南極観測船、現在の観測船は「しらせ」。では、最初の観測船は何?

答・推古天皇 

答・宗谷

解説 歴代天皇の初代は神武天皇で、日本人なら誰でも知っている常識です。

でも、女性の天皇の最初は誰? となると忘れられている場合が多いですね。これが問題の狙い目でした。

聖徳太子は推古天皇の即位と共に、皇太子となり摂政として国政に当っています。中学の日本史で習ったはずですね。

南極観測船の初代は昭和31年から36年までの「宗谷」でした。

「南極観測船」の画像検索結果

この船は現在、東京のお台場にある船の科学館前に係留され、功績を讃えて永久保存されています。

2代目は「ふじ」。3代目は「初代しらせ」。4代目は「2代目しらせ」と受け継がれています。

でも、2代目、3代目は知識として知っているのは結構ですが、クイズ問題にはなり難いという性質があります。

「草分け」という言葉が有るように、何事も最初に手を付け、成功させる事に価値が有るのですね。

逆に2番手は「2番煎じ」という言葉で、褒め言葉とは言えません。

クイズ問題になり易い事象は「草分け」が一番と言えるようです。

 

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