アメリカ横断ウルトラクイズのロケーションでは、アメリカ大陸に限らず、世界各地に足を伸ばしました。
各地でそれぞれの思い出がありますが、第11回でメキシコを訪れた時に、日本人の素晴らしさを痛感した事がありました。
場所は、メキシコのジャングルが延々と続くユカタン半島での事です。
ジャングルの奥地に、森林を切り開いたメリダという都市がありました。
この様な奥地にしては、珍しいほどヨーロッパ風の建築物が建ち、近代化の香りが漂う街でした。
その中に、近代的な病院が建っていたので、ロケハンで立ち寄った時です。
病院の前に、立派な銅像が立っているので、その説明文を読んで早速クイズ問題に使用したのです。
ユカタン半島の新しい観光地、カンクーンでの問題でした。
問・メキシコのメリダにあるオーラン病院の前に銅像が建っている日本人医学者は?
答・野口英世
解説 なんと野口英世の銅像が、ジャングルの奥地の都市の病院に建っていたのです。
野口英世は1919年、42歳の時からメキシコ、ペルー、ブラジルなど南米各地を回り黄熱病の研究をしていたのです。
メリダのオーラン病院では、黄熱病の研究の傍ら、医学界に多大な影響を与え、その功績を讃えて銅像が造られていたのです。
世界的な医学者と言えば、何人かに絞られるので勘で答えても正解出来るかも知れません。
でも、彼の場合アフリカのイメージが強いので、慎重になると早押しボタンを押し難い事もあります。
その辺りの迷いが、クイズ問題として取り上げられた理由でした。
地の果てとも言うべきジャングル地帯で、我が同胞の銅像を発見した時には、胸にジーンと来るものを覚えました。
正に、日本人の凄さを現すエピソードとして、ご紹介しました。
管理人様もこのエントリーを含めこうした言辞が時折見られますが、「俺(私)は凄い」ということを自分で言う人間がもしいたら、周囲から白い目で見られ、孤立している場合がほとんどではないでしょうか。それがその主語が日本(日本人)に代わると、「凄い」と躊躇いなく言える人が増えたのは何故なのでしょうか。
そういう番組が多数放送されている影響も大きいのでしょう。しかしこれは自信でも何でもなく、はっきり言って自画自賛です。
誇りに思うのは構いませんが、日本では元々そういうことは見苦しいことだとされてきたんじゃないかと思いますし、私も余程自信のない人がすることだと思っています。中には無関係な他の国(の人々)をダシにしている人もいたりするので余計見苦しいです。
謙虚な日本人はもう絶滅危惧種なのでしょうか。私が心配なのはむしろそのあたりです。
日本の「偉人」を日本人が誇りに思うのは自画自賛とは意味が異なります。
謙虚が日本人の美徳なのは良い事ですが、自信のある事を積極的に発言するのが、現代人で日本人が同胞を褒めても恥ずべき事とは思いません。
確かに、謙虚な日本人は絶滅危惧種的な傾向は否めないかもしれませんね。