問題・正誤チェックの苦労

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、問題の正誤を調べるチェック担当者の努力が思い出されます。

ウルトラ・クイズは、他のクイズ番組と異なり答の「誤」は絶対に許されないルールなのです。

何故なら、敗者が主役の番組なので、その答えが間違えていた場合、間違えた人が勝ち進む事になり、ルール上番組は成立しないのです。

従って、チェック担当者は、1人の確認ではなく最低3人の目を通し、ハンコが3つ並ばなければ合格とはなりません。

中でも大変なのは、現在生存中の人物が絡んだクイズ問題です。本人の証言を取らない場合は不合格とのルールを作りました。

そんな問題で、記憶に残る問題が2問ありました。

その一つは、問・海部総理大臣は国会へ行く場合、必ず水玉模様のネクタイを付ける、との問題でした。

これは、当時新聞、雑誌などで話題になっていたので、世の中の人が良く知っていた常識です。

とは言え、新聞や雑誌の記事で確認しただけではダメ。また、総理の秘書や家族の証言もダメ。本人の確認が必要でした。

どんな人気番組でも、現職の総理大臣に証言をもらうというのは至難の技でした。そこで、報道局の政治部総理番の記者を通して本人確認をしたのです。

二つ目の大変な問題は、第16回のグアムで出された問題でした。

問・お椀を船にして川を下ったのは一寸法師。では、お椀にお湯を入れてお風呂にしていた水木しげるのマンガのキャラクターは何?

答・目玉おやじ

解説 「ゲゲゲの鬼太郎」の主人公・鬼太郎のお父さんが目玉おやじです。これは掲載漫画雑誌を見れば確認出来ます。

「ゲゲゲの鬼太郎...」の画像検索結果

しかし、若しかすると目玉おやじの他にも、お椀をお風呂にしたキャラクターが居るかも知れません。

マンガ雑誌の担当者、水木事務所のアシスタントの証言ではダメ。

何故なら、ご本人が冗談で他のキャラクターをお椀のお風呂に入れる事だって想像出来ます。

電話での確認では失礼な話。従って、主旨を説明しご本人に面会、ご本人から「間違いない」との確認を取って、放送に至ったのです。

これには後日談があって、水木先生自らが面白がって、目玉おやじが一度だけ瞼を降ろしたシーンを作ったと伝えられていました。

17年間に亘って放送されたクイズ問題で、答えの正誤の間違いが一問も無かったのは、こうしたチェック担当者の地味な働きのお蔭だったのです。

番組のスーパーに、個人名が出て来ない裏方さんに感謝です。

「問題・正誤チェックの苦労」への2件のフィードバック

  1. 泉重千代さんが江戸時代生まれというのは、現在では誤りと確認されていますよ。幾つかそういう問題があります。

    1. ご返事です。
      クイズ問題は収録された時の事実関係で調査したものです。
      当時、この問題は間違いなく正解でした。
      でも、時代が変わり証明が変化する事もありますので、御指摘のような事象も出るのはご了承ください。
      クイズには、そうした問題が付いて回る性質があります
      以上ご了解ください。

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