日本人の考えに変化?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、日本語の語源を問う問題が時々出されていました。

語源を知ると、人々の言葉のルーツと共に生活や習慣が見えて来て、日本人の歴史を垣間見る事が出来ますね。

第11回のロサンゼルスで、誰もが日常的に使う慣用句を問う問題がありました。

問・自分を自慢する事を台所の調味料を使って何という?

答・手前味噌

解説 自分の家で作った味噌の味を自慢する事から、自分をほめる事を手前味噌と言いますね。

同じ意味で、自画自賛、自惚れなどの言葉があります。

先ずは、日本人の生活ですが、昔は味噌はそれぞれの家庭で、大豆や大麦を原料に麹と塩を加え作っていたのです。

それぞれの家庭に伝わる秘伝があり、我が家こそ「美味しい味噌であると」自慢し合ったのが語源でした。

この辺は、庶民の微笑ましい近所付き合いの光景で、ほのぼのとした印象でしょう。

これも程度の問題で、度が過ぎると嫌味な会話になる危険性を含んでいます。

となると、このような行為を否定する諺に発展します。「自慢高慢ばかのうち」であり、知恵が足りないよ、との戒めです。

しかし、現代では人々の考え方も大きく変化しています。自分の特徴をアピールするのが欧米形との考えです。

仕事でもスキルアップして、どんどん条件の良い上を目指す。そのためには自己ピーアールは欠かせません。

慎ましく出しゃばらない、これが日本人の美学でした。でも、そんな消極的な考えでは、世の中から落ちこぼれるのが現実です。

人々の考えが国際化したとも言えますが、昔堅気の熟年層にとっては、少々淋しい気分ではないでしょうか?

本日の裏話は、日本語の語源の問題から、日本人の美しい気質がいま変化しているとの現実のお話でした。

 

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