アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題と言えば、ニューヨークの女神に関する問題が第一問目であると決まっていました。
ウルトラクイズは17回行われていますが、その中で第1問目がニューヨークの女神との問題は14回でした。
ニューヨークを決勝の地として、目指す番組なので、その象徴的な「女神さま」を問題にするのは当然の成り行きでしょう。
では、第一問目を「女神さま」として出さなかったのは? 第一回、第3回と第9回でした。
その理由、第1回と3回はまだ、ニューヨークの女神に関する知識が広まっていなかったので、別の知識を測ったのです。
第1回は上野動物園にパンダがやって来て、第人気だったのでその名前に関する問題。
第3回は、当時の人気番組の知識から次の問題でした。問・水戸黄門は徳川家康の孫である。〇か✖か?
答・〇
解説 当時の人気時代劇の主役、黄門様は家康の十一子頼房の第三子で幼名を千代松と呼ばれていました。
時代劇では助さん、格さんなどのお供を連れて、全国を旅しながら悪を退治するヒーロー爺さんでした。
第9回は決勝地がフランスのパリでしたので、その象徴 問・エッフェル塔には正面は無い(正解〇)との問題でした。
話は戻って、自由の女神が第一問目になった当時は、実に簡単な問題でした。
問・自由の女神がたいまつを持っているのは左手である。(正解✖)であったり、問・自由の女神は石で出来ている。
銅像ですから金属の銅製なので、(正解は✖)との誰でも解るような簡単な問題でした。
それが、難しい問題になったのは「自由の女神」に関する情報や書籍が多数で回った為です。
これで、苦労をしたのは問題を創るクイズ作家の皆さんだったのです。
たった一個の銅像にまつわる事柄なので、本などで紹介された事のない極秘情報から創らなければなりません。
何故なら、本やパンフレットなど印刷物で紹介されたものから創った場合、挑戦者の中にそれを持つ人がいたら?
そうした情報はアッという間に、東京ドームの観客席を駆け巡り正解発表前の緊張感が消えて無くなってしまいます。
挑戦者が味わった、あの興奮も熱気もそがれてしまう危険性があるのです。
そうした厳しい条件下で、毎年300問近い自由の女神に関する問題が創られ、その中で採用されたのがあの一問目だったのです。
だからこそ、問・除幕式に招待された日本人が居たか? 問・女神はアメリカ大統領から名誉市民の称号を受けている?
正解はいずれも✖で、このようにクイズ作家の皆さんの発想で問題は作られていたのです。
本日の裏話は、挑戦者の一番の関心事だった自由の女神に関するスタッフの苦労話のご紹介でした。
世界の自由を象徴する女神像として、世界中を見守っていた「自由の女神様」
古い話で恐縮ですが、2,001年の9.11の同時多発テロの際は女神様も標的になると噂され、島への立ち入りも禁止されました。
勿論、現在はアメリカの世界遺産でもあるので、相変わらず観光客が毎日訪れる人気スポットです。
ウルトラクイズの象徴と言えば「ニューヨークの自由の女神」。テレビ番組は消えましたが女神様は永遠に不滅で~す。