アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、現代では使われる事の少ない、古い日本語の問題がありました。
勿論、日本語ですから現代人の中でも生きている言葉ですが、意味となると判然としません。
我々は、そのような曖昧な言葉を探し、その真の意味をクイズ問題として取り上げていました。
第13回のブルーマウンテンで、次の問題が出されていました。
問・「同じ穴のムジナ」。この言葉の由来である二種類の動物は?
答・タヌキとアナグマ
解説 昔の人はタヌキとアナグマを混同していたようで、総称して「ムジナ」と呼んでいたようです。
ムジナは漢字で貉・狢と書きアナグマの事です。タヌキはご存知のように「狸」であり、昔話に登場する悪役の動物ですね。
狸も狢も同じ穴に棲んでいる動物と勘違いし「同じ穴のムジナ」の言葉で通用していたのです。
ムジナは穴熊ですから、動物図鑑で見ると以下の姿です。
一方の狸は、昔話に登場する頃から姿もハッキリと知られるようになり、知恵が有るところから悪役の動物にされたようです。
キツネも人を騙すイメージで「女狐」の言葉で、嫌われる女性の代名詞となっていますね。
処が、何故かキツネは稲荷神社を守る動物として、全国の稲荷神社に石像として飾られています。
世界中で、動物は「童話」に登場し様々な役割を演じていますが、何故か狸や穴熊は良い役では扱われていません。
本日の裏話は、昔の人はタヌキとアナグマの区別が付かず、混同してムジナと呼んでいたとのお話でした。
動物のイメージを、人間が勝手に作ってしまうのですから動物からすれば「人間って勝手だニャーん」と思うでしょう。
でも、物語を創るのは人間サマですから、素直に従った方が幸せですよ。動物愛護協会も人間が組織したのですからね~。