童謡の歌詞に注目しよう

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、知って得する日本人の常識問題がありました。

それも正解の後の解説の中に、思わぬ知識が隠されている場合が多く、これがウルトラクイズの問題の面白さだったのです。

例えば、クイズは簡単な問題でしたが、その裏には知って得する日本の歴史が解る問題がありました。

第7回のデスバレーで出された、次の問題です。

問・童謡「お山の杉の子」で、♬これこれ杉の子おきなさい、と声をかけたのは何?

答・おひさま(太陽)

解説 この童謡は昭和十九年に発表されたもので、戦争中の国威高揚のため、全国民に親しまれた内容でした。

実は、少国民文化協会が行った懸賞募集で、一位になった歌詞で内容を知ると素晴らしい物語なのです。

作詞は吉田テフ子さんで、戦後はサトー・ハチローさんが補作しています。

♬ 昔々その昔、椎の木バヤシのすぐそばに、小さなお山があったとさ~、ではじまります。

おひさまが声をかけて、小さな杉の子が目を覚まします。それを見た椎の木が「こんなチビが目覚めたところで何になる」

と笑いものにするのです。杉の子は「今に見ていろ」と発奮しやがて杉の大木となり、椎の木バヤシを見下ろします。

その後、杉の木は材木として大きな船になり兵隊さんを運んだり、家の柱として役に立つのだと椎の木を見返すのです。

正に戦争末期の、落ち込んだ日本人の心に訴え、国威高揚のための童謡だったのですね。

しかも、注目するべきは「軍歌」ではなく子供が唄う童謡だった事でしょう。

日本を愛する気持ちを、子供の頃からしっかり植え付けようとの配慮が見られ、昔の官僚は偉かったなあと思いますね。

懸賞募集をしたのは、少国民文化協会という多分官僚サマの団体であろうと推測出来ます。

本日の裏話は、童謡のクイズ問題からその内容は、素晴らしい目的を持った作品であったという話のご紹介でした。

この歌に出て来るおひさま(太陽)は、多分神様で杉の子の運命を予測して応援していたような暖かさを感じますね~。

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