自由の女神の裏話

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、日本とアメリカとのお付き合いの歴史が見えてきます。

現代では、日本とアメリカは兄弟のように仲が良く、世界では最高の同盟国のように見られています。

とは言え、日本とアメリカのお付き合いは、それほど永くはありません。

ペリーが黒船に乗ってやって来たのが、わずか165年前の事でした。

その後、日米通商条約が結ばれ、この内容を巡って大老、井伊直弼が「安政の大獄」を断行しました。

この事件を切っ掛けに徳川幕府が崩壊し、明治維新へと進行したのは、中学、高校の近代史で学習した通りですね。

以上の歴史が頭にあると、正解の確率が高い問題が第15回の東京ドームで出されていました。

問・1886年、「自由の女神」の除幕式に日本人も招待されていた。〇か×か?

答・×

解説 1,886年には、アメリカに日本領事館はありました。とはいえ日本との付き合いは浅く、日本の重要人物はアメリカに渡っていなかったのです。

従って、除幕式の招待リストには、日本人の名前は無く、中南米の招待者が多かったと記録されていました。

処で、除幕式よりも26年前の1,860年に勝海舟が率いる咸臨丸がサンフランシスコへ渡っています。

咸臨丸には、勝海舟の他、福沢諭吉、通訳のジョン万次郎などの著名人が乗っていたのです。

もしも、除幕式が26年前だったら、これ等の人達が日本からの珍客として招かれる可能性もあったかもしれません。

勿論、架空の想像ですが、彼らが除幕式に招待されていたら、自由の女神の歴史も面白く展開した事でしょう。

本日の裏話は、ウルトラクイズの象徴である「自由の女神」に関する私の馬鹿な空想でした。

日本の宝とは?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は日本人なら知っているべき常識を基本に作られていました。

とは言え、易しい、中程度、難しい、の3段階に分け出題されていたのです。

易しいは誰でも知っている常識、難しいは3割以下の人しか知らない、中程度はその中間と言えます。

これは、挑戦者だけでなく、テレビのクイズ・ファン全員が問題に参加出来る事を基本に作られた番組だったからです。

家族でテレビを観ている場合「お婆ちゃん凄い!」と、家族の会話が進めば、理想的な番組になります。

そんな中で、中程度の問題を探していたら、第11回のグアムで相応しい問題がありました。

問・どんなに素晴らしい作品であっても、生きている人の作品が重要文化財に指定された事はない。〇か✖か?

答・〇

解説 当然!「否、例外もある筈だ」○×問題は、半々に分かれる程度の難易度の問題を我々は選んでいました。

どんなに素晴らしい作品であっても、生きている人の作品は重要文化財には指定されません。

すべてが、故人の作品なのです。

重要文化財は1950年(昭和25)に制定された文化財保護法によって、文部科学大臣が指定すると決められていた法律です。

生きている人に関しては「人間国宝」との尊称があり、資格は重要文化財に相当する作者や、技の持ち主に与えられるのです。

何れにしても「日本の宝」との認定ですね。

因みに「認定の賞状」「賞金」が与えられますが、その額は年間200万円で助成金なのだそうです。

これは認定された個人への報奨金ではなく、個人が携わった文化、伝統、技などに与えられるのです。

従って、お金は後継者の育成など目的が限定され、当然報告も義務付けられる助成金なのですね。

ですから、助成金を貰い左団扇で遊んで暮らす様な事は出来ないのです。

尤も人間国宝にそんな不届き者が要る筈もありません。

本日の裏話は、日本の宝「重要文化財」「人間国宝」に関する踏み込んだ知識のご紹介でした。

クイズ問題の確認作業

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、正確さの点では100%であり、17年間で誤問題は1問もありませんでした。

何故なら、クイズの正解者だけが先へ進める番組のため、誤答した人が先に進んでいたら番組は成立しません。

番組のルール上、誤った問題があってはならないのです。従って問題の裏取りにはルールがありました。

例えば、答えが人物の場合、生存者は必ず本人の証言でなければダメ、の決まりがありました。

作家や漫画家、芸能人など著名人の場合、事務所や助手の証言は認められません。

このルールで、苦労した最大の問題が2問ありました。その1は現職の総理大臣の問題でした。

海部俊樹総理が誕生したのは平成元年。総理は国会へ出る時は必ず水玉模様のネクタイを締める、との話が有名でした。

これは、各新聞で報じられていたし、世の中の人が承知していた常識でした。

とは言え、新聞記事に出ていたでは正解の証明にはなりません。総理の事務所に連絡しても面会の許可は下りないのです。

困り果てた我々は、日本テレビ政治部の総理番記者を通じて、総理本人の口から証言を取り、問題が採用されたのです。

苦労した問題、その2は第14回の東京ドーム1次予選、2問目の問題でした。

問・自由の女神の誕生日は、1,886年(明治19)10月25日。この同じ日に生まれた日本人は、現在1人も生存していない。〇か×か?

答・×

解説 なんと当時お元気な女性がたった1人だけいたのです。兵庫県西脇市の中埜まささん(104歳)でした。

我々は、クイズ問題に使わせて頂く許可を得て、前日夜まで確認作業をしていました。とは言え本番当日は?の不安が残ります。

当日はドームの会場から、私自身が確認の電話をいれました。

すると「お婆ちゃんは元気過ぎ!朝食も沢山食べてます」と同時に、ご本人の高らかな笑い声が聞こえてきたのです。

これで、問題責任者の私も安心して、2問目の問題として採用する事が出来たのです。

毎回、創られたクイズ問題は1万問以上。17回ですからその数は膨大です。

本日の裏話は、クイズ問題の裏付け調査で記憶に残る2つの問題をご紹介しました。

 

 

クイズ番組が人気の理由は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、日本人の知っているべき古い習慣や伝統を問う問題がありました。

この種の知識は、親から子へと伝えられるのが一般的ですが、近年はそうした伝統も薄れているとの話もあります。

そんな、日本の古い習慣を問う問題が、第13回のゴールド・コーストで出されていました。

問・俗に、人が死んで7日目に渡るといわれる「三途の川」の渡し賃はいくら?

答・6文

解説 現代の若者は「三途の川」「渡し賃・6文」をどの程度理解しているのか? 興味がありますね。

「三途の川」は仏教の教えで、現世とあの世の境目にある川として存在するのだそうです。

この川の「渡し賃は6文」と決められていて、戦国武将、真田家の家紋となっています。

6文とは現代の価値で300円。何故、真田家はこの6文銭を家紋にしたのでしょう?

戦いに臨む時は「いつ命を落としても良いように、6文銭を身に付けて置け」との家訓です。

常に、命がけで戦うべし! 川中島の戦いでも、この家訓が生かされていたのでしょう。

一つのクイズ問題も、その奥を探ると様々な習慣や歴史が解り、知識欲を満足さてくれます。

これがクイズ番組の特徴であり、魅力なのですね。

因みに、現代では6文銭は存在しないので、柩には印刷された紙が入れられているようです。

本日の裏話は、日本の古い風習を再確認するお話でした。

 

 

第1回・ウルトラクイズ復活準備委員会、報告

アメリカ横断ウルトラ・クイズを復活させたい、との目的で準備委員を募ったところ、実に170名の皆さんが応募してくださいました。

昨日、9月22日(土)東京の四ツ谷で第1回目の会議を開催、28名の皆様が参加くださいました。

仙台から車で往復運転して来た方、新幹線で水上から上京、其の後1時間も運転して高山まで帰られる方、本当に有難うございました。

第1回の会議にはゲストで、ウルトラクイズのロケに参加した4名をご招待しました。

日本テレビのディレクターで、ウルトラクイズの総合演出を長年担当した加藤就一氏。チーフ・カメラマンの金子二三夫氏、VEの久米田氏、番組企画の創設メンバーで放送作家の松井尚氏(高校生クイズCAMEYO社長)などロケに参加したメンバーです。

アメリカ本土まで進んだ挑戦者も数人いましたので、久しぶりの対面で昔話にも花が咲きました。

全体的には、番組実現への方法論、資金調達、メディアは? 内容は? 名称は? 等々…。参加者の活発な意見が続出し、熱気あふれる会議になりました。

終了後は、事前に希望者を募っていた中華料理店での懇親会となりました。

希望者26名、全員参加。ゲストの皆様はスケジュールの都合で参加出来ませんでしたが、我々スタッフを加えて30名が飲めや、喋れやで、大盛り上がりでした。

次は番組を実現させ、祝賀パーティーだ! などの声も上がり、愉しい一時でした。

この様子は、後ほどフェースブックでご紹介したいと思います。取り急ぎ、ご報告いたします。

 

アメリカ横断!ウルトラクイズの裏話