クイズ問題の変化球とは?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、日本語に関する常識的な問題が毎回出されていました。

言葉の意味を直接問うのでは、クイズでは無く「国語の試験」と同じでそうした手法は避けています。

そのため言葉に変化球を加えて、思考を迷わせる事もありました。その典型的な問題をご紹介しましょう。

第11回の国内第二次予選、久伊豆神社で次の問題が出され挑戦者を惑わせました。

問・何をやってもだめで、不吉な事が起こる日。これを陰陽道(おんみょうどう)でいうと何日?

答・厄日

解説 この問題の変化球は「陰陽道」一言です。占いの種類には違いないが「この知識は無いぞ」と思考が停止。

前振りで「陰陽道」が付いたために、古い占いの流派らしいが、その知識は皆無なのでギブアップとなってしまうようです。

直接、「運が悪くついていない日は?」と問われれば、日本人の大多数が「厄日」と答えられる超易しい問題なのです。

因みに「陰陽道」とは、古代の中国で生まれた自然哲学思想で、日本に入ってからは、独自の発展を遂げた占いの一種です。

これに携る者を「陰陽師」の家系として、古くから日本全国に伝わっているのです。

そう言えば、2,001年に「陰陽師」との映画が作られ、当時話題になりましたね。

滝田洋二郎・監督、野村萬斎・主演で、怨霊に取り付かれた人物を救う摩訶不思議な世界を描いた作品でした。

能楽師の野村萬斎氏は、この映画の印象が強かったのか、アイススケートの羽生結弦選手の振り付けを担当、成功させています。

その関連か?東京オリンピック・開会式の総合演出を担当するなど、世界的な舞台で脚光を浴びる事になりそうです。

能楽自体が日本の伝統文化なので、世界中の人々を感動させる開会式になりそうです。

 

 

日本の城の歴史

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は日本人として知っているべき常識から、多くの問題が創られていました。

日本は地理的に東洋の島国のため、独特の文化が守られており、欧米人にとっては異国情緒に惹かれ観光客が増えています。

中でも、日本全国に建てられている「城」は、独特の姿で、西洋の城とは全く異なります。

強固な石垣、幾重にも重なる屋根の形、更にまばゆいほどの白壁等どれをとっても見応えがあり素晴らしい眺めです。

ウルトラクイズでも「城」を答にする設問は数多くありました。そのような中で、異色の城の問題がありました。

第10回のアトランタで出された、次の問題です。

問・江戸幕府が、北の守りのためにヨーロッパの築城法を取り入れて築いた、最後の城といったら何?

答・五稜郭(ごりょうかく)

解説 明治維新の起こる前、西欧諸国が日本を植民地にしようと虎視眈々と狙っていました。

アメリカから黒船がやってきて、江戸幕府に「開国」を求めたのもその前兆ですね。

江戸幕府も戦争になる準備として、1,864年に函館港の北、4キロの平地に西洋式の五稜郭を建てたのです。

皮肉な事に、この城は外国との戦いには使われず、明治維新の時函館戦争の拠点となりました。

この戦いは、明治維新の後に起こった「戊辰戦争」の直面の一つで新政府軍と旧幕府軍の最後の戦いです。

旧幕府軍の大将は、海軍副総裁の榎本武揚。彼は旧幕臣を蝦夷地に移住させ、北の防備に当たらせようと計画したのです。

しかし、反対する新政府軍との戦いになり、新選組副隊長の土方歳三が戦死しています。

維新後の事件としては大きな出来事で、NHKの大河ドラマ「獅子の時代」(1,980年)

NHK大型ドラマ「新選組土方歳三最後の一日」などの作品で詳しく描かれていて、日本の近代史の一ページを飾っています。

本日の裏話は、日本のお城の問題でしたが、最後に築かれたのが何と西洋式で、しかも日本人同士の戦いの場だったのです。

日本のお城は、明治維新の後大多数が取り壊されましたが、その後地元の名所として各地で正確に復元されています。

建築物として「お城」「神社」「お寺」と共に世界中の技術者が驚くほど精密で、現地を訪ねているようです。

噂はSNSで拡散され、外人旅行者も城下町を目指す数が倍増しています。日本人もお城の姿には郷愁を誘われますね~。

大好きなお金の話です

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は森羅万象、世の中の常識的な知識から易しい、中程度、難解と分けて作られていました。

比較的知っている人の多い、中程度の問題の中から、誰でも興味のあるお金に関する問題がありました。

第11回のニュージャージで行われた準決勝で、次の問題が出されました。

問・現在の一万円札は福沢諭吉ですが、お札の人物やデザインを決定するのは誰?

答・大蔵大臣

解説 福沢諭吉の人物やデザインを決めたのは、当時の大蔵大臣だった竹下登でした。

処で、日本の紙幣は20年周期で刷新されていました。その周期を守るなら、2,024年に刷新、発行が予定されます。

元号も平成から令和に代わり、新札の発行にはタイムリーな時期といえます。

と、いう事で今年の4月9日、日本政府が新紙幣を刷新する事を発表しました。

それによると一万円=渋沢栄一。五千円=津田梅子。千円=北里柴三郎の3名が決まりました。

決定は現在の麻生太郎財務大臣。この方は何かと問題発言が多いので有名ですが、今後新札を見る度に思い出す顔となります。

さて、三名の皆さんの功績をご紹介しましょう。

一万円の渋沢栄一は、日本の資本主義の父と評され、近代日本経済の基礎を築かれた偉人です。

聖徳太子⇒福沢諭吉⇒に次いで最高金額に相応しい人選と言えるでしょう。

五千円札の津田梅子は現在の津田塾大学の創始者であり、女性としては日本初の海外留学生でもあります。

樋口一葉に次ぐ女性紙幣で、勉学の女性先駆者としては文句ない人材と言えるでしょう。

千円札は野口英世から北里柴三郎へ。共に世界的に有名な細菌学者であり、順当な引き継ぎの印象です。

北里大学大学の創始者のみならず「破傷風菌」の発見、「血清療法」を切り開くなど日本の細菌学の父と呼ばれています。

2,024年は5年後ですから、その頃には新しいお札が続々と登場し景気もグーンと良くなるのを願いたいものです。

本日の裏話は、誰でも大好きなお金のクイズ問題から、5年後に発行される新札の情報でした。

五年後って、麻生太郎先生はその時もまだ、財務大臣をやっていますかね? 心配のタネはその辺かもね~。なーんちゃって!

文学賞とその後

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、文学に関する設問が多数ありました。

日本文学だけでも、古典から純文学、大衆文学など多岐に亘り、外国文学も種類が豊富です。

このように文学好きの人にとっては、基礎的な知識として文学賞がありますね。

その文学賞の中でも、最もポピュラーな賞の関しての問題が第10回の後楽園球場の一次予選で出されました。

問・芥川賞と直木賞、一人で両方とることはできない。〇か✖か?

答・〇

解説 芥川賞は新人作家の登竜門なので新人しかとれません。また芥川賞作家がジャンルを替えて直木賞を狙う事もありそう。

現実に、有名作家の太宰治が芥川賞を狙って、川端康成氏に根回しをした話は有名ですが、キッパリ断られています。

この様な不正を防ぐ目的で、応募しても対象から外されてしまうので、同じ人間が両方の賞をとることは出来ないのです。

因みに令和初、第161回の芥川賞・直木賞が7月17日夜に発表され今村夏子さん、大島真寿美さんと共に女性でした。

直木賞は娯楽作品が多いので、受賞と共にベストセラーになる確率が高いですね。

一方の芥川賞は難解な文学で、取り付き難いとの声も聴きますが、100万部を超えるベストセラーも多数ありました。

1,955年の「太陽の季節」で受賞した石原慎太郎氏の場合、太陽族という流行を産み、102万部のヒット作品でした。

それ以上に、石原裕次郎という戦後最大のスーパー・スターを誕生させた功績は忘れられません。

ご当人の石原慎太郎氏も、作家と政治家の二足の草鞋で大臣を務め、更に東京都知事にまで上り詰めています。

芥川賞作品の最大のヒット作は、1,976年受賞の村上龍氏で「限りなく透明に近いブルー」は354万部です。

彼の場合は世界的にファンも多く、毎年の事ながらノーベル文学賞の呼び声が高いのですが、残念ながら不発に終わっています。

本日の裏話は、文学賞とそれに関わる世の中の動きを少々覗いてみました。

受賞後の作家も、陽を浴びて歴史に名を残したり、逆に一時の夢で儚く消え去る場合もあり、小説のような世界なのですね~。

諺は時代によって変化する

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、言葉に関するクイズが多数ありました。

その中でも、日本語に関しては「語源」「方言」「四文字熟語」「諺」と細かく分類され毎回のように出題されていました。

特に昔の日本人は「諺」が好きだったようで、日本語として数多くの言葉が残されています。

人間の心理を突いたご先祖様の教えが多く、それだけに沢山の諺を記憶する事は、知識人としての務めかもしれません。

中には同じ意味ながら、表現が異なる場合もあり、それを問う問題が第9回のハワイで出されていました。

問・「二兎を追うものは一兎も得ず」と同じ意味の諺、二種類の昆虫で言うと何?

答・虻蜂とらず

解説 欲を出して、同時に二つの物事を進めようとすると成功しませんよ、との戒めです。

昔の人々はこの諺を素直に受け取って、欲望を押さえていたのでしょうね。それが正しい生き方と信じていたはずです。

でも、人間には誰でも欲があります。だから今の世の中では、この諺には賛成出来ない人が多いかもしれません。

否、多いのは当然と言えるでしょう。

現代では、同時に二つどころか三つも四つもの仕事を抱え、成功させる人ほど有能な人材と評価されているのですから。

世の中全体が無駄を省き、効率的を歓迎する時代です。そんな中で「二兎を追うもの一兎も得ず」は通用しないでしょう。

上司によっては「何を時代遅れな事言っているんだ」と怒鳴られる「諺」かも知れませんよ。

そう考えると、立派な「諺」も時代に合わず、やがて死語となってしまう可能性も出てしまいます。

人間の言葉とは時代によって生まれ、時が移れば死語として消えて行く運命と考えるべきでしょう。

本日の裏話は、諺のクイズ問題に端を発し、諺を口にする場合は内容を正しく理解しないと恥をかきますよ、との戒めでした。

結論を一言。発言には注意しましょう。発言にクレームが付いたらへらへら笑って笑う門には福来ると誤魔化しましょう~。

アメリカ横断!ウルトラクイズの裏話