伝説のマラソン・ランナーは誰?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、時代の話題になったタイムリーなものを含め、普遍的な知識など多岐な分野から創られていました。

スポーツ関連の問題は、毎年記録が塗り替えられる運命なので、その時代を過ぎるとクイズには不向きです。

でも、同じスポーツでも伝説的な話題や記録は、何時の時代でも、クイズ問題になり得るでしょうね。

例えば、現在は市民マラソンなどで、世界的に人気のスポーツ「マラソン」にも伝説的な選手が何人か存在しました。

伝説の人物第1号は、人間機関車の愛称で有名なエミール・ザトペック選手です。

苦しそうな表情と、首を傾けて走る姿がトレード・マークで多くのファンを魅了しました。

「人間機関車ザト...」の画像検索結果

チェコ(現役時代はチェコスロバキア)の選手で、ヘルシンキ・オリンピック(1952年)で、長距離3冠の記録を達成したのです。

①5,000m ②10,000m ③マラソン 以上の3種目で金メダルを独占。

今後もこの記録は破られないだろう、とマラソンの伝説になりました。勿論、ウルトラクイズでも出題されています。

次に現れた伝説のマラソンランナーの問題が、第4回のコロラド・スプリングスで出題されました。

この時はアイススケート場で、挑戦者は全員裸足で氷の上に立ち、走りながらクイズが行われました。

問・今、皆さんは裸足で氷の上を走ってきましたが、裸足で42.195kmを走りぬいて「裸足の王者」と呼ばれたマラソン・ランナーは誰?

答・アベベ

解説 第17回のローマ大会、第18回の東京オリンピックと連続して史上初めて金メダルを獲得。

エチオピアの選手で、3大会連続金メダルを目指しましたが、これは実現出来ませんでした。

それよりも、彼は自動車事故で車椅子生活を送る事になったものの、身障者スポーツにも貢献しています。

リハビリのトレーニングは、マラソン以上に過酷なトレーニングだったと語り、その強靭な精神力で犬ソリの世界大会に参加、金メダルを獲得しています。

彼は41歳の若さで、脳出血でこの世を去りましたが、マラソン界では忘れられない伝説の人物と言えます。

京都の名刹を知る

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、現代にも通じる問題が結構の数ある事に気が付きます。

最近は、外国人の観光客が日本へ多く訪れ、その模様がテレビで放映されています。

外国人の人気スポットと言えば、何と言っても京都が断トツで群を抜いています。

日本でも古い歴史があり、昔から京都を訪れる人は多かったのですが、中でも名刹巡りは定番でした。

「名刹」は辞書によれば名高い寺、由緒ある寺と定義されています。

とは言え、京都見学は限られた日程で、次から次へとお寺を巡っているので、お寺の名称が混乱しそうです。

名刹と呼ばれる寺院には、歴史上の人物との関わりが深いのが一般的です。

歴史上の人物と重ねて観光をすれば、それなりの印象に残るでしょうが、漫然と回っていたのでは記憶が散漫になってしまいます。

その盲点を突いたような問題がありました。

第4回のニューオリンズでの問題です。

問・歌舞伎で石川五右衛門が山門に登って「絶景かな」と言ったのは何というお寺?

答・南禅寺

解説 「絶景かな 絶景かな」この言葉は日本人なら誰でも聞いたセリフでしょうね。

歌舞伎の名場面で、大泥棒の石川五右衛門が南禅寺の山門に登って、満開の桜の景色を愛でて言った台詞です。

「南禅寺 三門」の画像検索結果

南禅寺は臨済宗南禅寺派の大本山で、実際の山門は五右衛門の死後30年後に建てられたものだそうです。

従って、五右衛門自身が山門に登ったという事実はありません。お芝居ですからね。

江戸時代の武将・藤堂高虎が「大阪夏の陣」で戦死した一門の武士達の冥福を祈るために、寄進したものと言われます。

江戸時代建築の重要文化財建造物で「国宝」です。

これ等の日本史的な知識は、数あるお寺巡りでは忘れ勝ちですが「絶景かな」の山門と覚えれば記憶に残る事でしょう。

石川五右衛門の姿が何となく想像出来るし、満開の桜も目に浮かぶかも知れません。

でも、外人観光客にそこまで解説するのは、ちょっと難しい!至難の技ですね。 

 

 

小説の冒頭はクイズの定番

 

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、知識を競うのが基本で考えられた設問です。

但し、我々は学校の試験のように、単純な暗記問題は避け、知って得する面白い問題を求めていました。

例えば、学校のテストなら国語の問題でも、作者は誰?のように、作者と作品名を線で結び「正解」という単純な問題はありません。

少なくとも、作品を読んでいるか、内容を少しは把握していないと、正解は出来ない問題を揃えていました。

国語のテストでも、作品の冒頭を出題し、作品名を試すとの手法がありますね。

「木曽路はすべて山の中である」の書き出しで始まるのは島崎藤村の「夜明け前」。

受験生が暗記する有名な冒頭で、これを記憶した経験者も、さぞ多い事でしょう。

ウルトラ・クイズでも、この種の文学の冒頭文を問題にした事が、数多くありました。

第6回のアラスカで、次のような問題がありました。

問・川端康成の小説「雪国」の中で、一番最初に出て来るカタカナの言葉は何?

答・トンネル

解説 「国境の長いトンネルを抜けると、そこは雪国であった」で始まる、川端文学の代表作でもあります。

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「雪国」はノーベル文学賞の審査対象になった作品と言われ、海外でも高く評価されています。

同じように、川端作品では「伊豆の踊子」。

その他、夏目漱石では「坊ちゃん」「吾輩は猫である」などの冒頭文章が問題になっていました。

勿論、日本を代表する小説家の作品や内容も、数多くクイズ問題になりましたが、書き出しは重要なクイズ素材でした。

 

万能のエネルギー源

アメリカ横断ウルトラクイズの問題には、世界の状況に合わせた時事問題が時々出題されていました。

世界の動きは、常に流動的なので、時代を隔て同じような問題がグルグル回って来る事があります。

例えば、世界の経済に大きな影響のあるオイルが良い例でしょうね。

石油危機、或はオイルショックと呼ばれ、1,973年に第1次石油危機がありました。

その6年後の79年に第2次オイルショックが起こり、トイレット・ペーパーや洗剤など、直接関係の無い物資の買い占め騒動などが起こっています。

最近も北朝鮮問題で、中国が北朝鮮への石油の輸出を止めるとの制裁で、世界中のオイルが高騰しています。

この様に、オイルショックは時々話題になり、世界経済を左右しています。

従って、石油関連は時事問題として何年に一度かの割合で、クイズ問題になっていました。

第8回のフィラデルフィアの準決勝で、次のような設問がありました。

問・その昔、アメリカ・インディアンが、リューマチの治療に使っていたもので、昔はクスリ、今はエネルギー源として使われているものは何?

答・石油

解説 エネルギー源といえば、石油か石炭でしょうね。これは2者択一とも言える問題です。

でも、どちらにしても「薬」として、飲んだり食べたりするでしょうか? この様な迷いが生じます。

ましてや、準決勝ですから慎重に答えないと、取り返しが付かない結果になるでしょう。

「アメリカインデ...」の画像検索結果

実際は、白人が現れる以前のインディアンは、水面に浮かぶ石油を集め、リュウマチ用の塗り薬として使っていたとの歴史がありました。

現代では、燃料の他、化学製品の原材料としてプラスチック、ゴム、洗剤、繊維に至るまで多種類の製品となって役立っています。

石油は、世界経済を動かす原材料の王様的存在ですね。

それにしても、リウマチに悩むインディアンが、石油を患部に塗って治療していた、話のネタとしては面白い情報でもあります。

夢の番組に相応しい、原始的な微笑ましい風景が思い浮かびます。

 

忘れられる日本の旧国名

アメリカ横断ウルトラクイズの問題は、森羅万象の知識から出題されていました。

最近のニュースで、アメリカ海軍の補給艦を護衛するため、海上自衛隊の護衛艦「いずも」が日本近海を護衛する任務に就き、話題になりました。

「いずも」の画像検索結果

「いずも」で思い出されるのが、旧海軍の戦艦の名前です。「大和」「陸奥」など旧日本の地名が付けられていましたね。

これは、日本を守るという意味を込め、戦艦に各地の地名を命名するのが明治以来の通例だったようです。

現在の都道府県の他に、現在でも通用する日本の地名が各地に残っています。

第6回のサイパンで、次のような問題がありました。

問・三陸海岸の三つの陸とは、陸前・陸中とあと一つは?

答・陸奥(むつ)

解説 明治元年、陸奥の分割によって、陸中、陸前と陸奥の三つに分けて呼ぶようになりました。

その前は青森、岩手、宮城、福島の各県の全域と秋田県の一部を旧国名で陸奥と呼んでいたのです。

その名残り、現在の陸奥(みちのく)は青森県の全域と岩手県の一部に当ります。

また、三つの地域に跨る海岸線は、三陸海岸と呼ばれ観光スポットになっています。

南部の複雑なリアス式海岸。北部には雄大な海食崖(かいしょくがい)と呼ばれる海岸段丘が、景勝地として人気を呼んでいました。

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近年は東日本大震災で、大きな被害を受けましたが、6年を経過した現在は、各地で着々と復興の情報が流れています。

日本が誇る絶景の「三陸海岸」です。以前のように多くの観光客が戻って欲しいものです。