クイズになり易い偉人の名言

アメリカ横断ウルトラクイズで数々のクイズ問題を作りましたが、クイズ問題になり易い分野があります。

例えば歴史上の人物の辞世の言葉、偉人の残した名言、などがその分野と言えます。

といって、その種の資料から、ただ引用しただけではクイズ問題としての価値が有りません。

クイズ問題として採用されるには「何故、今その問題なの?」というタイムリー性が求められます。

それさえ解決すれば、この種の問題はクイズ問題会議を通過して、採用となります。

例えば第14回のキティホーク、準決勝で次のような問題が出題されました。

問・

今年は画家ゴッホが亡くなって100年目。では「わだばゴッホになる」という言葉で知られる日本の世界的版画家は誰?

ゴッホ自画像

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言葉の探求心がクイズを作る

アメリカ横断ウルトラクイズで、クイズを作ってくれたクイズ作家の皆さんにクイズ作法のような話をする事がありました。

その一つに「自分が疑問に思った事を調べる」それが面白い問題のコツである、という話をしていました。

つまり、自分が疑問に思うなら、他の人も同じように疑問を持つだろう。

それでこそ、身の回りで見つける疑問で、新しい発見が出来るという論法です。

例えば、普段耳にする単語や言葉でも、その本当の意味は何なのか知らないで使っている場合が結構あります。

本や新聞を読んでいても、当たり前に使っていながら、本当の意味を知らない言葉があるものです。そのような疑問の中から出来た問題が第6回のワシントンで出題されました。

千葉周作の「北辰一刀流」。この北辰とは、元々何を指す言葉?

Chiba_Shusaku_Narimasa

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国家の略称もクイズネタ

アメリカ横断ウルトラクイズが放送されていたのは、20年前から30年も前のお話です。

時代が変わると、クイズ問題の質も当然変わってきますね。

当時なら通用したけれど、今では世の中の常識になっているので、その様な問題はクイズには通用しないというような部門も出てきたりします。

最近はスポーツでも、世界中の選手が参加する世界大会が、毎月のように行われ、テレビでも中継を始め、結果がニュースで流れる時代になりました。

選手の所属する国を表す略称も当たり前のように表示されますので、視聴者にとっては常識になりつつあります。

ウルトラクイズの放送されていた時代には、国家の略称も立派なクイズ問題になっていたのです。

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お遊びの「ですがクイズ」

アメリカ横断ウルトラクイズ17回の中で、時々お遊びのクイズ形式がありました。

これは早押しクイズで、フライングをする人達を戒めて

「問題を最後まで聞きなさい」

という狙いがあるクイズ形式です。

それでも早とちりをして失格する人間が多いのがこのクイズ形式の面白さです。

第6回の成田空港で敗者復活戦に登場した、この「ですがクイズ」をご紹介しましょう。

ジャンケンで負けた51人が参加して、1人を選ぶ51人による早押しクイズでした。

出題者は敗者の担当、徳光和夫さんで、何度も

「良く聞いてください」

と注意をしながらの出題でした。

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史上初、バックトゥ・ザ・フィーチャー・クイズ

アメリカ横断ウルトラクイズでは、新しいクイズ形式を考えるのも我々構成作家の仕事でした。

その中で、たった1回しか実現できなかった、ややこしいクイズ形式がありました。

第14回のレイクミシガンで実行された「バックトゥ・ザ・フィーチャー・クイズ」です。

backtothefuture

この回は西海岸から東海岸まで、全ての移動を飛行機を使わずにバスで横断しようというハードな計画だったのです。

アメリカは広い国なので時間帯が4つに分かれています。

太平洋側の「西時間」「山時間」「中央時間」大西洋側の「東時間」まで、の間に3時間の時差があるのです。

これを上手く使えば、1日に最高4度同じ時間を体験できる。

つまり、時間を逆戻り出来るわけで、タイムマシーンに乗ったような理屈になります。

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