アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を、大きく分けると一般の常識問題と、知って得をする面白い知識、に分ける事が出来ます。
但し、クイズは知識を競うゲームですから、一般常識をそのまま問題にしたのでは面白味に欠けてしまいます。
そのため視聴者が興味を惹くように、文章化しなければなりません。
或いは知っているようで、つい忘れているような事柄を探し出し、問題に創り上げる事もあります。
日本語には「類似語」「反対語」という分け方がありますが、これもクイズ問題になり易い範疇ですね。
第5回のサイパンで次のような反対語を求める問題がありました。
問・季節によって棲む場所を変える鳥は渡り鳥。では、1年中同じ場所に棲む鳥は?
答・留鳥
解説 クイズ問題会議でも「地鳥」「地元鳥」のような珍答があったために、「留鳥」は忘れ易い単語として採用されました。
知っているようでも、普段使わない言葉は忘れ易いというのが普通の人でしょうね。
この問題も「1年中日本に棲む留鳥の反対は?」と問われれば、大多数の人が「渡り鳥」と答えられる筈です。
渡り鳥には、ツバメやカッコウのように春に日本にやって来て繁殖し、秋に南方に帰る鳥を夏鳥と言います。
逆に、白鳥や雁のように、秋に日本にやって来て冬を越し、春に北へ去る鳥を冬鳥と呼んでいます。
人間が避暑地や避寒地に別荘を持つように、鳥は暑さ、寒さを避ける自然の能力を持っている訳ですね。
何故、季節や方角が解るのでしょう? 動物の持つこのような能力は、自然の不思議としか言えません。
動物の本能、との一言で片付けていまいそうですが、クイズ好きの人は「何故?」と謎を追い求める姿勢が強いようです。
夏鳥、冬鳥の例でも解るように、「何故」を追い求めるとその鳥の種類や習性が解ります。
また、カラスのように「留鳥」と思われていた鳥でも種類によっては渡り鳥だった、という説もあります。
「何故」を調べる習慣を付けるとこの様に、知識の幅と深さが蓄積されて行くのですね。
言い換えれば「好奇心が強い」これがクイズに勝ち抜くための最大のコツと言えるでしょう。