アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、言葉と言うジャンルがあり、更に「語源」の分類もありました。
最近のバラエティー番組では、クイズの形式を取った作品が各局で競い合っています。
多くは知識人や物知り芸能人、お笑いタレントなどを揃え、問題に特色を持たせて差別化を図っています。
中に日本語の語源を辿って、アレコレ推理する番組があり、何週間もこのスタイルを続けていました。
言葉には、常に発生した理由が有る訳で、それを知るのも知識欲を掻き立てる面白さが覗えます。
20年~30年前に制作された我々の番組でも、語源に焦点を絞った問題は多数出題されていました。
例えば、第12回の東京ドームの1次予選でも次のような問題が出されていました。
問・仏教では、修行の邪魔をする悪魔を「邪魔」という。〇か✖か?
答・〇
解説 日本語で邪魔と言えば「うっとうしい」「余計なもの」「障害物」などの時に使われます。
また、「お」を加え「おじゃまをする」は他家を訪問する時などに使う丁寧語でもあります。
この邪魔の語源を辿ると、実は「悪魔」の名前だったので、これは面白い発見と言えるでしょう。
日本語には、中国から伝来した言葉も多いし、仏教を語源にしたものも多数あります。
語源の辞典によれば、仏教修行の妨げをする悪魔を、邪魔と呼んだそうです。
日本語でも「お邪魔虫」と呼んでいる、余計な者と同義語に近いですね。
一つの単語が、「余計な者」或いは「丁寧語」であったり、対極の意味を持つ場合があります。
この様に日本語は難解で、だからクイズが成り立っているのですね。