決勝戦の難問のお話

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、時によっては専門家でなければ正解出来ないような、難問が出される場合があります。

まさか正解は無いだろうと我々が考えても、そんな難問を正解し視聴者を驚かす強者が時々います。

毎年の決勝戦では、このような難問を出題し、決勝戦のレベル・アップの印象を強めていました。

第11回のニューヨーク決勝戦で出された難問を振り返って見ましょう。化学の問題でした。

問・冥王星の英語名「プルートー」に因んで名付けられた放射性元素は何?

答・プルトニウム

解説 この問題は知らなくても、勘の良い挑戦者なら「プルートー」の言葉でプルトニウムと答えたかも知れません。

プルトニウムは1,945年以降に行われた核実験と核爆弾によって地球上に放出された毒性の強い物質です。

と、いう事はそれまでの地球上の自然界には存在しなかった物質と言えます。

細かくいえば、ウラン鉱石の中に極・微量含まれているそうですがそれだけでは人体に影響はありません。

では、どのような過程でプルトニウムが地球上に生まれたのでしょう?

実は、原子力発電の燃料であるウランが燃焼した際に生成されるのがプルトニウムなのです。

東日本大震災では、原子力発電の事故によって大被害が出て社会問題になっているのはご承知の通りです。

プルトニウムを含んだ廃水は、処理の具体的な方法も決まらず、年々増えるばかりで大問題でしょう。

従って、原子力発電に関しては賛否両論あり、軽々には論じる事は控えたいと思います。

本日の裏話は、決勝戦で出題された「難問」の問題から、世界的に意見が対立する原子力発電の難しい話になってしまいました。

現代人には電機は不可欠なエネルギー。でも原子力発電は怖い!考えてみると、プルトニウムって面倒臭い奴なんですね~。

 

 

昔のファッションのお話

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、森羅万象の中から創られているので歴史的な習慣や流行などからも出されます。

現代では、あまり見たり聞いたりしない事象でも、知識があれば勝ち進む事が出来、有利になるのは当然です。

現代の日本では目にする事も少ない、ファッションに関する問題がありましたのでご紹介しましょう。

第16回のサンフランシスコで出された次の問題です。

問・モーニング・コートや燕尾服を着るとき、正式にかぶる帽子は何?

答・シルクハット

解説 イギリスでは、今でも競馬観戦の時にシルクハットにスエードの白手袋を着用するのが正式なスタイルだそうです。

十九世紀に始まった競馬観戦の時の貴族のスタイルで、流石に紳士の国の伝統です。

西洋の文化が大好きな日本人なのに、これを真似する紳士が居なかったのが不思議なくらいです。

日本ではモーニング・コートや燕尾服を着るのは、勲章を貰う時か、政治家が大臣に任命された時くらいでしょう。

昭和の前半頃には、一般の人も結婚式にこのスタイルで参列した親族も居ましたが、現代では全く見ませんね。

ファッションは時代と共に変化するので、30年~50年も経てば過去の遺物となる運命かも知れません。

本日の裏話は、昔の正式なファッションであるモーニング・コートと燕尾服についてのクイズ問題のお話でした。

日本の家庭で、この衣装の一式をお持ちの方は多分少ないと思いますが、中には「持っているよ~」との人も居るでしょう。

勿論、今後に勲章を貰う可能性があったり、政治家になって大臣を目指す方は、この衣装を大切に保管して下さい。

或は「家宝」として子孫に着る機会を託すのも、先祖として尊敬されるかも知れません。未来に希望を託すのは良い事ですね~。

知って欲しい日本人の常識

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人として知っているべき常識を基本に創られていました。

茶道、華道など日本の伝統的なお稽古事を習っているかたは、日本古来からの衣装である和服に付いての知識がある筈です。

でも、それ以外の人にとっては、和服の知識がないのが一般的といえます。

尤も、女性は七五三、成人式、卒業式などの記念日に和服を着る習慣があるので、多少は知識を持っている事でしょう。

その点、男性は和服に関する知識が少ないのが普通で、無いからといって恥をかく事は有りません。

第12回のモハーベ砂漠で女性には有利、男性には不利とも思える和服に関する基本的な問題が出されていました。

問・和服で「単(ひとえ)」に対して、裏地を付けたものを何という?

答・袷(あわせ)

解説 和服には裏地が付いているのが袷。付いていないのが単衣でこの二種類があります。

お祝い事の時に着るフォーマルな着物は、袷がほとんどでこれにも守るべきルールがあります。

結婚披露宴の親族の着物は、紋付きの留袖色留袖が一般的で勿論これは袷が基本です。

親族以外の招待客は、紋付きの必要は無く、それぞれお祝い事で着る振袖が一般的と言えるでしょう。

着物の基本マナーで、注意しなければならないのは「喪服」での参列です。

第一礼装は親族で、黒地の袷で五つ紋。参列者は格を下げて三つ紋、或は一つ紋に黒の帯を合わせます。

和服は日本人にとって、古来から親しんだ衣装だけに、細かな約束事があり、これを無視する事は世間への抵抗となります。

「面倒くさいなぁ」と思われるでしょうが、日本人である限り常識は守りたいものですね。

本日の裏話は、日本人の常識問題として「和服の基礎知識」の一端をご紹介しました。

男性に取っては知らなくても良い知識かも知れません。でも、女性は着る機会も多いので、しっかり記憶して欲しい話題でした。

そう言えば成人式で着る振袖は、前の年では間に合わず二年前に注文しないと気に入った柄が借りられないとの話です。

一生に一度のオシャレですから、再来年のために今から準備しましょう。成人式は女性には最大級の行事なのですね~。

 

憧れの外国、今昔を比べると

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を見ると、時代の流行が手に取るように解ります。

流行は10年を一区切りに繰り返されると言われますが、果たして現実はどうなのでしょうか?

当時のクイズ問題と、現代の流行を比べたいと思い、第14回のクイズの中から典型的な例を探してみました。

丁度30年前の、タヒチで出された次の問題です。

問・相変わらずの海外旅行ブーム。去年、海外旅行の行き先トップとなった国は?

答・アメリカ(ハワイ)

解説 因みに2位は韓国、3位は台湾となっています。ハワイは日本人にとって憧れの外国なのは戦後間もなくから変わりません。

現代の人気の外国は如何でしょう? ハワイが第1位なのは依然として変わりません。不動の憧れの地ですね。

現代の人気の外国で2位はイタリアでした。世界遺産が多いのと流行の最先端の地として若者に人気があるようです。

確かにブランド品の数はイタリア製が多いですね。

3位は台湾でした。人気の理由は食事だそうです。30年前は韓国料理でしたが、現代は中華料理に軍配が上がっています。

以下、フランス、イギリス、ドイツに続き 北欧諸国などヨーロッパの先進諸国が人気となっています。

ヨーロッパから見れば、日本は遥か遠いアジアの島国ですから、文化も習慣も全く異なります。

逆に日本から見ると、全く異なる文化を持つ国を自分の目で見て確かめたいとの心理は自然の流れと言えるでしょう。

また昨年は、日本へやって来た外国人観光客の数が史上最高だったとのニュースがありました。

更に、今年は東京オリンピックの年ですから、外国人観光客が増えるのは確実視されています。

本日の裏話は、海外旅行の人気目的地のクイズ問題から、来日する外人観光客の話に及んでしまいました。

今週のニュースで、白馬のスキー客の90%が何と外国人で、日本人はわずかに10%しか居なかったそうです。

北海道の人気スキー場でも、同じような傾向があるようで、日本人の若者にスキー離れでもあるのでしょうか?

今年は例年に無く雪が多いのに、もったいない話ですね~。

 

 

冬の愉しみです

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の常識となった知識が基本で創られていました。

常識は学校で習うのが通常ですが、別に家族や知人などの年長者から、言葉で伝えられる事も多数あるでしょう。

そうした中から、一般に知られている知識を吟味して、自分の知識として記憶するのが普通だと思います。

さて、日本人の半分くらいの人が知っている事で、冬の楽しみに関する問題をご紹介しましょう。

第11回のマイアミで出された次の問題です。

問・別名を「サクラウオ」ともいう氷に穴を開けて釣ることで知られる魚は何?

答・わかさぎ(チカ・あまさぎ)

解説 わかさぎは公魚・若鷺と書かれ、地方によってよって呼び名は複数あります。

淡水に棲むものと、成長期に海に出て再び河川や湖で生きる2種類があり、産卵は河川で行います。

ワカサギ釣りの多くは、湖や沼に氷が張った冬、氷に穴をあけて釣りその場で天ぷらにして食べる楽しみ方が多いですね。

また、ボートを浮かべ船上から釣る方法もあり、複数のワカサギを一気に吊り上げるのが一般的です。

何れにしても、味は淡白で癖が無く「天ぷら」で食するのが美味のようです。

因みにと、ワカサギは湖で生まれ育つ魚と思い勝ちですが、前述のように生まれるのは川なのです。

春になると河川を遡上して産卵し、親はそのまま死んでしまいます。生まれた稚魚は海へ下り、成長すると河川を遡上します。

海まで行かず、湖へ直行して群れで生活するのもあるでしょう。

海チームは川から湖に入り、群れを作って生活します。従って群れの中に餌を入れる事によって複数のワカサギが釣れるのです。

また、釣れなくなったら場所を変えて群れを探すのが、ワカサギ釣りの上手な方法であるとの事でした。

本日の裏話は、新春が「旬」のワカサギについて、少々詳しく調べてご紹介しました。

湖にテントを張って、釣り上げたワカサギの天ぷらを食べる。一方では炬燵でテレビを観ながらミカンを食べる。

日本各地で見られる正月風景ですね。今年も日本は幸せそ~。