酒の肴で一番は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、言葉の語源に関する問が時々出題されていました。

誰でも知っている日本語でありながら、その語源を知ると「なるほどなぁ」と納得する事があります。

第14回のソルトレイクシティで、次のような問題が出されていました。この地はソルト、つまり塩の湖の街なのです。

従って「塩」に関係のある問題が多数出された場所でもありました。

問・お酒に盗むと書いて「酒盗」。これはどんな食べ物?

答・塩辛

解説 酒には塩辛が付き物。これを肴にすれば幾らでも酒が進むという意味で「酒盗」との異名が付いたのだそうです。

塩辛と言えば、イカの内臓に塩を適度に混ぜ合わせ、作るのが一般的ですね。

イカは新鮮なほど美味で、漁師の多い港町では定番の土産物として販売されています。

イカの他、タコ、エビ、イワシ、タイ、カツオなど魚介類の「内臓と塩」で漬けるのは同じです。

中でも、高知県ではカツオの内臓で漬ける事が多く、酒盗の名で呼んでおりこれが語源の発祥地のようです。

序に、インターネットで調べたところ「塩辛を使ったレシピ四選」との情報があったのでご紹介しましょう。

①オクラの塩辛和え ②カブの塩辛和え ③塩辛のシイタケピザ④焼きナスのネギ塩辛乗せ

写真で見た印象では、いずれも酒の肴は勿論のこと、食卓に添えると食欲が増すような気がいたします。

本日の裏話は、酒好きの皆さんには欠かせない肴の語源のクイズ問題から、料理のレシピにまで話が及んでしまいました。

塩辛は酒の肴だけでなく、炊きたての白米に乗せて食べるのも格別の美味しさですね。

ご飯に生卵をかけて食べるのと同じくらい、日本人に生まれて良かった~、と思える瞬間です。

えっ、そんなのお前だけじゃないの? いや、同好の士は結構いましたよ。時には粗食も良いもの 非常事態宣言中ですから~。

 

森も海も自然環境保護が大切です

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、言葉との枠があり、語源や方言など知って面白い言葉のクイズがありました。

中には初めて聞く言葉も有り、クイズに強い人は、問題の文脈で正解を想像して勝ち抜く場合もありました。

第11回のバッドランドで、正解を知らなくても勝ち抜く事が可能な問題があり、皆さんも想像してみてください。

問・C・W・ニコルの小説、漢字で「勇ましい魚」と書く「勇魚いさな」とはどんな動物について書いたもの?

答・鯨(くじら)

解説 この小説は紀州・太地(たいじ)の捕鯨漁師の物語で、紀州の方言では「勇魚」は鯨の事なのです。

環境保護活動で知られる作家のC・W・ニコルさんは、今月の三日七十九歳で長野県で亡くなられています。(合掌)

英国ウエールズ生まれの彼は、カナダの環境保護団体に所属し、世界中の森林を調査し、日本の森林が世界一と認めました。

それは、自然の姿で長年森林が守られているとの事で、日本への移住を決意、長野県に居を構えました。

また、鯨の保護にも興味を持ち、捕鯨の物語を書くために和歌山県の太市で一年余り生活をし小説を完成させています。

この小説に限らず、太市の捕鯨は世界的に知られており、外国のドキュメント番組でも何回も取り上げられています。

中でも平成二十六年に放送されたドキュメント番組「氷りの海揺れる調査捕鯨」は大きな反響を呼びました。

元々、外圧から「日本の伝統的な捕鯨を守る」目的で作られた作品だけに、外国からのクレームも多いのは想定内との事。

特に、世界では鯨の肉を食べない民族も多く、自然保護の美名の陰で捕鯨に反対する過激な団体もあります。

その代表は「シーセェパード」で、過去にノルウェーやアイスランドの捕鯨船に体当たりで沈没させた事もありました。

南極海では、日本の調査捕鯨船も何度となく危険な目に合わされていて、エコ・テロリストと呼ばれています。

捕鯨の問題は、世界の漁業関係者が注目する難しい問題で、平和的な解決には時間がかかりそうですね。

本日の裏話は、方言の「勇魚」の問題から話が進み世界のエコ・テロリストにまで及んでしまいました。

鯨は世界中で身体が一番大きな生き物ですね。南極海から北極の近くまで、家族を連れて旅をします。

そんな大きな鯨でも、海のギャングと呼ばれる鯱(シャチ)は鯨を襲って食べる事もあるそうです。

弱肉強食の動物の世界、平和に見える大海原の海中では、数々の魚達が生きる為に戦っているのですね。

これからは海を見た時、海底の生き物をあれこれ想像してみるのも愉しいかも知れません。

シャチもジョーズもウツボも怖い生物が一杯の世界です。でも、海を眺めていると何故か癒される海は不思議な世界ですね~。

品不足には知恵を絞ろう

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、現代に限らず過去の日本人の生活や習慣に関する知識を問う問題がありました。

人間の生活は、時代と共に進化するので古いものは淘汰されて消えて行く運命にあります。

10年一昔と言いますが、つい一昔・二昔前の日本人なら常識的に使っていた消耗品が消えたものも結構あるのですね。

第11回のデビルスタワーで行われた「ばら撒きクイズ」で、次の問題が出されていました。

問・その昔、栄養不足を補うために飲んだのは肝油。では、唐ゴマの油からとった下剤にもなるのは何油?

答・ひまし油

解説 ひまし油は下剤としてどこの家庭でも飲まれていました。特に戦後は食料事情も悪く、腸の調整に多用されたようです。

ひまし油は、更に物資が不足していた戦後には、石鹸の代わりとしても使われていたのです。

歴史的に石鹸の代わりには、江戸時代にヌカ漬に使われる米糠を布の袋に入れて身体を洗っていたとの事も良く知られています。

正規の品物が不足した時代には、効果のある品物を探し「代用品」との言葉で異なる品物を使っていたのです。

正に「人間の知恵」と言えるでしょう。その意味では現代のコロナ騒動で、マスクが大幅に不足しています。

そのため、家庭にある布やハンカチなどを利用して、マスクの代用品を作っている人達がいます。

戦後の時代を知っている年配者には、久々に聴く「代用品」との言葉に懐かしさを感じた方もいるでしょうね。

本日の裏話は、正規の品物が不足している時に、それに代わる整品を利用する人々の知恵に関するお話でした。

代用品と言えば、近頃は正規社員に代わって「派遣社員」と呼ばれる人が増えています。

これは会社だけでなく、教育現場にも「派遣教師」とも言える先生達がいて代用教師と呼ばれています。

同じ教員資格を持ちながら、正規と代用の差は収入にも将来性にも大きな隔たりがあります。

社会の仕組みで、この不平等が生じるのでしょう。昔の人は言いました。人生とは重い荷を背負うて遠き道を歩むがごとし……。

 

マヤ文明の不思議な世界

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、誰でもが経験した体験の中から出される問題がありました。

確かに経験はしていても、注意深く記憶している人と、漫然と体験している人では記憶に差が付くのは当然の成り行きです。

クイズは知識を競い合うゲームなので、記憶力を試す勝負であり、挑戦者だけでなくテレビの前の視聴者も共に考えます。

この問題は、果たしてどれだけの人々が記憶しているか、皆で楽しめるクイズをご紹介しましょう。

第11回で、メキシコのチチェンイッツアで出された問題でした。

問・公立小学校の授業。一時限は何分?

答・四十五分

解説 小学校の授業は文部省の規定で一時限四十五分と定められていました。

振り返ればこれを「長いなあ」と感じたか「もっとあれば良い」と思ったか、人それぞれで感想は異なるでしょう。

因みに公立の小中学校の授業は、八時二十五分~三十五分までがホームルーム、その後朝の読書が十分。

一時限が四十五分~九時三十分。五分の休憩を入れて二時限目の授業に入り、この要領で勉強は続きました。

処で、このクイズが行われたチチェンイッツアは数々の謎を残して、ある日忽然と消えたマヤ文明の中心地でした。

マヤ文明は天文学と数学が特に優れていて、金星の観測から作った暦は一年の誤差が何と五分という精密さです。

その彼らが、ジャングル地帯では絶対に採れない巨大な石を積み上げてピラミッドや都市を築いていたのです。

ユカタン半島は果てしなく続くジャングル地帯。道もないジャングルをどのように石を運んだのか?

彼らは宇宙からやって来たインベーダーなのでしょうか? 現代の研究者によって様々な推測は有るものの確証は有りません。

現代に残された謎は、大いなるロマンを呼び起こす不思議な地域と言えるでしょう。

チチェンイッツアのピラミッドは、二重構造で小さなピラミッドの上に、大きなピラミッドが重ねて作られているのです。

その、小さなピラミッドの頂点に小部屋が設置され、王の柩が安置されています。

この地の敗者は、慶応大学二年生のF君、二十歳の誕生日を迎えるとの事なので、王の柩の部屋に特別サービスで二泊とのこと。

こんなおまけを貰ったF君、王様と膝を交えて何を語りあったのでしょう? 一生忘れられない素晴らしい体験でしたね。イヒヒ…

本日の裏話は、罰ゲームの中でも別格とも言える恐怖の体験をご紹介しました。

敗者が主役のウルトラクイズ。主役の皆さんには知恵を絞って、サービスに努めました。

何時の時代も、超常現象や霊体験が大好きな若者がいますね。そんな皆さんには羨ましい体験だったのでは無いでしょうか~。

自然発生的に生まれる言葉

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、日本語に関する言葉の意味や語源、方言、諺など一般常識を問う問題がありました。

誰もが毎日使っている日本語の事ですから、易しい問題と安心する人が多いかも知れませんが迷うクイズもありました。

通常使い慣れた言葉であれば、即答できるでしょう。でも滅多に使わない言葉の場合は、迷うのが当然かも知れません。

第12回のサンパウロで、一寸迷いそうな次の問題が出されていました。

問・足元に点くのは火。では、足元から立つのは何?

答・鳥

解説 「足元から鳥が立つ」という日本語の表現があります。これは身近に突然意外な事が起った時の、驚きの表現です。

この言葉の語源を調べると、草むらを歩いている時に、足元から急に鳥が飛び立ったら、誰でも驚きますね。

そんな情景を思い浮かべて、誰かが使い出した言葉でしょうね。同じように「寝耳に水」「晴天の霹靂」との言葉もあります。

言葉の中には、最初に誰が考えたのか分からないけれど、聞いた人が「上手い表現」と思い日本語として定着したのでしょう。

言葉は人間だけが持つ、意思の伝達方なので、昔の人達が長い年月をかけて、多くの言葉を作り上げた文化と言えるでしょう。

本日の裏話は、普段使われない日本語の盲点を突いた、諺の問題をご紹介しました。

昔の人に限らず、現代でも新しい言葉や造語等が毎年生まれていて、年間の流行語大賞に選ばれる事があります。

今度のコロナ騒動でも、小学生が喋った新しい日本語がありました。それは「ぼっち」という言葉です。

インタビュアーが小学生に質問「学校が休みで何をしてるの?」「毎日ぼっちでゲーム!」との応え。

遊ぶ相手が居ないので「一人ぼっちでゲームをした」との表現だとのこと。テレビのニュース番組で紹介されていました。

最初は小学生がルーツらしく、兄弟を通して次第に上の年代に広まったとの説が有力との事。

これは小中学生の間では、通常使われているそうで、その他若い女性達も結構流行している新語なのだそうです。

「ぼっちカラオケ」「ぼっち鍋」など、独身女性の淋しい生活状況が思い浮かぶ言葉ですね。

正に「言い得て妙」。小学生らしく感受性が豊かで素晴らしい発想ですね。こんな「ぼっち」の生活、早く終わりにしてぇ~。