人類は三大名物が大好き?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識と一口に言っても、小学生でも知っている常識と齢を重ね経験豊富な熟年層では知識の幅も大きな差が有ります。

番組も決勝戦に近くなると、挑戦者も実力者が残るので難しい問題が多くなるのは共通した特徴でした。

そこで、第7回のニューヨークの決勝戦での難問を御紹介しましょう。挑戦者は競って早押しボタンを押していました。

問・畝傍(うねび)、耳成(みみなし)、香久山(かぐやま)は大和三山。では月山(がっさん)、湯殿山(ゆどのやま)、羽黒山(はぐろさん)は何三山?

答・出羽三山

解説 人間は偉大なものを表現する時に、三つ並べるのが好きのようです。英語ではベスト・スリーと言い世界共通ですね。

例えば世界三大美女と言えば、クレオパトラ、楊貴妃、小野小町が有名です。

また、三大夜景、三大温泉、三大珍味など優れた事象を三つ並べるのは世界共通で、これ等はクイズ問題の定番とも言えます。

因みに日本の山で三山と呼ばれるのは、越後三山、上毛三山、白根三山などが有り、地元の人にとっては自慢の山でした。

これは、郷土愛にも通ずる意識で、大いに結構な話と言えるでしょう。

本日の裏話は、優れた事象の「三大○○のお話で、これは郷土自慢の証しとの結論に辿り付きました。

処で、現在世界中に脅威を与えている新型コロナ・ウイルスは歴史的な感染症と較べるとどの程度の位置なのでしょう?

コロナ以前の「世界の三大感染症」と言えば、エイズ、結核、マラリアで毎年二五〇万人もの命を奪っていたようです。

これらは二十一世紀に入り、薬剤の進歩で感染拡大の勢いは低下していますが、まだまだ油断は出来ません。

一方の「コロナ騒動」は、世界中が対策に四苦八苦しながら頑張っていますが、何時決着するかは不明の状態と言われています。

過去に人類は多くの感染症に見舞われてきましたが、医学の進化で対抗策を講じ乗り切ってきました。

「コロナ騒動」は来年中には納まらないだろう、との予測が出ていますが、そんなマイナス思考はブッ飛ばしましょう。

「年内には終結させるぞ~」そんな学者先生は居ませんかね~。

 

 

 

アメリカ映画の代表作は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

クイイズは日本の問題だけでは有りません。日本の各分野と同じように、世界の常識的な事象も記憶しなければなりません。

知力・体力・時の運、勝てば天国負ければ地獄。このキャッチ・フレーズを納得して参加した挑戦者は常に真剣勝負でした。

第6回の成田空港ジャンケンクイズ、この難関で出されたクイズは世界的に知られる映画の問題でした。

問・「風と共に去りぬ」のヒロインの名は?

答・スカーレット・オハラ

解説 「風と共に去りぬ」は、1936年に発表されたマーガレット・ミッチェルの小説で、世界的なベストセラーでした。

当然、映画化が決まり主演はスカレート・オハラ役がヴィヴィアン・リー。レッド・バトラー役がクラーク・ゲーブルでした。

クラーク・ゲーブルはすでにアカデミー賞を受賞した大スターでしたが、この作品は彼の代表作となっています。

彼は生涯、ハリウッドの王様と評された人物で、文字通りアメリカ映画の代表的な大スターと言えるでしょう。

物語は南北戦争後のアトランタを中心とした、戦後の兵士や商人の人間模様を描いた作品です。

我々も、第16回にはこのアトランタをクイズ地に選び「風と共に去りぬ」の舞台として関連の場所を訪ねました。

本日の裏話は、アメリカ映画の代表作とも言える作品のクイズ問題から「風と共に去りぬ」の詳細のご紹介でした。

何れにしてもアトランタは、アメリカの歴史的な南部の都市で後にオリンピックの開催地でも有ります。

更に、世界に知られる「コカ・コーラ」の本社があり、近年では湾岸戦争で名を上げたテレビ局CNNの本社もアトランタです。

アメリカは広い国だけに、各地に世界に知られた大都市が点在し我々の番組は17年に亘り、各地でクイズを行ってきました。

日本の高度成長期にスタートした、夢のような番組だっただけに「夢よ再び」との願いは難しいようです。

テレビ最盛期の「あだ花」だったというのが真実かもね~。

道徳教育は必要か?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一口に一般常識と表現しても、子供でも知っている易しい常識から、長年人生を積み重ねた経験豊かな年配者とは差が有ります。

若い人が、自分に解らない事は年配者に教わるというのが、日本の伝統的な社会でした。

そういう意味では、年配者なら多分知っている様な言葉の問題がありました。

第14回のキティホークで出された次の問題です。

問・仏教で、罪人を地獄へ運ぶために使う車を、何という?

答・「火の車」(かしゃ)でも可。

解説 その名の通り火が燃え盛った車で、生前に悪行を積んで来た者を、地獄へ運ぶための乗り物です。

想像しただけで恐ろしいですね。誰もが、こんな車が存在している事を理解していれば、警察は要らない社会になるでしょう。

これは人間は正直に生きなければ、死後に恐ろしい目に合いますよ、との仏教の教えです。

また、その悪人のさまを、苦しい経済状況に重ね「参ったね、最近は火の車ですよ」との日本語が使われるようになりました。

何れにしても、人間は正直に努力を重ね、悪い事や他人に迷惑な生き方はしないように、と仏様は教えてくださっているのです。

第二次大戦前の小中学校では、終身科との名で「道徳教育」がなされていました。忠・孝・仁・義を教科として教えていました。

しかし、国家への忠義は押し付けるものでは無いなどの他、仁義などにも問題点があるため、戦後は廃止されたのです。

とは言え、2014年の中央教育審議会で「道徳の時間」を取り入れようとの意見が出され、賛否両論検討されているそうです。

本日の裏話は、悪人を地獄に送る手段のクイズ問題から、人間の道徳に付いてのお話になってしまいました。

日本人は、世界に較べると「道徳感」が優れている民族と言われます。

例えば、台風や地震などの災害時に商店、スーパーなどに盗みに入るような日本人は皆無です。

その点、アメリカでも東南アジア諸国でもその様な時に、シャッターを壊して集団で盗むニュースが時々ありますね。

日本では絶対に有り得ない騒動で、道徳心に於いては我々日本人は世界に胸を張れる民族と言えます。

来年のオリンピックで、多数の外国人がやって来ますが、ここで日本人の良い処をシッカリ示しましょう。

親切、丁寧、笑顔でニコニコ。難しい事ではありませんよね。

本日は道徳教育のような偉そうな話になりごめんなさ~い。

 

信号の事始め

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識とは、小中学校の子供でも知っている知識で、クイズ問題としては易しい「初級」と呼ばれる程度の問題です。

その上に、中級、上級と難しい問題があり、上級は各界の専門家なら正解出来るクラスの難問です。

それでも、決勝戦に近付くと、毎回そんな難問にも正解する挑戦者が残っているのです。

では、そんな難問をご紹介しましょう。第十六回のサンタフェ・ばら撒きクイズで出された問題です。

問・黒船でやって来たペリーが、日本に初めて伝えた通信手段は何信号?

答・モールス信号

解説 千八百五十四年に横浜で、一・六kmの単線にモールス電信の実演を行いました。

この時が日本初のモールス信号で、以後明治維新後は外国との戦争で、この信号が大活躍する事になるのです。

敵に信号を見破られないように、暗号を考えるようになりました。真珠湾攻撃の「トラ・トラ・トラ」が暗号の有名文です。

一方、目視出来る信号では昔から「手旗信号」が有りますね。旗の振り方で言葉を表すわけです。

信号とは? 離れた二者以上のものに定められた符号によって意思を通ずる手段です。

初期の頃は、色、形、光、音などで意味を決めていました。しかし、電信が使われるようになると信号も複雑化します。

信号は相手を決めずに、大多数への決り事を知らせる働きも有ります。交通信号器の登場ですね。

また、交通標識も信号の一つには違いありません。地図に描かれるマークも信号と言えるでしょう。

現代のように、通信手段が発達した時代になると、SNSで広く世間に知らせる事が可能なので単純な「信号」は不要のようです。

本日の裏話は、ぺリーが黒船でやって来た時に、日本に初めて伝えた通信手段のお話でした。

信号を見破られないように暗号が出来ましたが、現代で暗号を使うのは主に犯罪集団ですね。

詐欺集団が仲間に「暗号で連絡を取る」良くある話です。世の中に巧い話などありません。そんな話をする奴は悪人だ~。

と思えば騙されません。不景気な世の中損だけはしないでね~。

 

 

色の印象は様々ですね

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

初歩的な一般常識は、小中学校の義務教育で習います。その上の知識は高校、大学など進学した先で知識を増やします。

更に日常生活を続ける中で、様々な情報を得る事で知識の幅が増えるのが通常で、年齢が増えれば知識の蓄積も増えるでしょう。

そんな日常経験の多い方なら、常識的な問題がありますのでご紹介しましょう。

第14回のレイクミシガンで出された次の問題です。

問・葬儀などに使われる白黒の幕。動物の名を取って何幕という?

答・クジラ

解説 鯨の体は背中が黒く、腹側が白い事から連想したという説。また、鯨を切り分けた際に黒い皮を剥ぐと白い脂肪に。

この事から連想して、白黒の幕を「鯨幕」と呼ぶようになったと言う二つの説が、名の由来とされています。

この鯨幕が使われるようになったのは、意外に最近の事なのだそうです。一方、慶事の幕は紅白ですね。

昭和の初期に、慶事の紅白幕に対抗して、或る葬儀屋さんが弔辞にこの黒白の幕を使ったところ、一般に浸透したのだそうです。

古い日本の歴史では、昔からの伝統の幕と思いがちですが、昭和初期からの習慣とは意外な発見でした。

処で、お祝い事の「紅白幕」には永い歴史がありそうです。運動会の紅白は鉢巻として歴史が有りますね。

男女を分ける「紅白歌合戦」も、日本人にはお馴染みの大晦日の歌の祭典として、戦後の歌の歴史となっています。

日本語ではどちらが強いか? 決着をつける事を「白黒ハッキリさせる」との言葉もあります。

ゲームの道具でも「白と黒」に分かれているのが囲碁ですね。その変形で「オセロゲーム」も裏と表が白黒で勝負します。

人間の善意を「白と黒」で表現する事もありますね。「白は善」「黒は悪」となると中間の灰色は「グレーで怪しい」です。

色は大きく分けると赤・緑・青の三原色から成り立っています。これを混ぜ合わせて各色を創りますね。

絵具やクレヨンで絵を描く時に、色を混ぜ合わせて希望の色を創るのは、小学校の図工の時間に誰もが体験済みです。

色の好みは百人百様ですが、他人から見た印象は「黒や灰色」は嫌ですね。清潔な純白か爽やかなブルー、緑も良いですね~。