アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一般常識は、幅が広く小中学生でも知っている知識と、それ以上の学問を学んだ「大人の知識」では当然差が有ります。
クイズ番組の挑戦者は、大人の中でも知識が豊富であると自信のある皆さんなので、どんな問題でも早押しボタンを押します。
但し、ボタンを押したものの、自分の知識を素早く思い出せるか否かが勝負の分かれ道になります。
幾つか複数の知識を重ね合わせた、問題がありましたのでご紹介しましょう。
第7回のレイクパウエルで出された次の問題です。
問・歴代内閣総理大臣の中には苗字が、漢字一文字の人が四人います。それは、桂太郎、原敬(たかし)、林銑十郎(せんじゅうろう)と、残る一人は誰?
答・岸信介
解説 桂太郎は十一、十三、十五代。原敬は十九代。林銑十郎は三十四代。岸信介は五十七、五十八代総理大臣でした。
岸信介は安倍元総理の祖父であり、彼は総理大臣の在籍では祖父を抜いて日本の憲政史上最多の記録を残しています。
但し、長く政権を握っていれば良いという訳ではありません。総理大臣がどのような政治を行ったか? これが大事ですね。
残念ながら、「忖度」という日本語が流行したくらい、政治家も官僚達も総理のご機嫌を覗う事に熱中した世の中でした。
森友学園問題、加計学園問題などスキャンダルが起こり、証言に立った官僚の言葉で地方の官僚の自殺までありました。
本日の裏話は、安倍総理の批判が目的ではありません。
クイズ問題がたまたま日本の総理大臣に関するものだった流れで近年の総理大臣に話が流れてしまいました。
因みにクイズ問題は、昭和五十八年でしたが現代では、漢字一文字の総理大臣は三名追加されています。
八五年の森喜朗。九四年の菅直人。昨年の菅義偉(よしひで)。憲政史上では、苗字が漢字一文字の総理は七人となります。
結論です。今後のクイズ番組で同様の問題が出された場合には、漢字一文字の総理は七人ですから間違えないように。
これこそ「余計なお世話だよ~」の声が聞こえそう。御免!