神仏に頼る生活習慣

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

クイズは知識を競うゲームなので、世界の一般常識も備えていた方が、クイズ・ファンとしては有利なのは当然です。

歴史、経済、生活習慣など、世界の常識を幅広く知っている人ほど勝ち進む可能性が高いと言えるでしょう。

第15回のエルパソで、世界の常識を問う問題が有りました。お隣りの中国に関する問題でした。

問・唐の玄宗皇帝の夢の中に登場したとされる人物で、魔除けや守護神として五月人形でもお馴染の、ヒゲボウボウの神様とは何?

答・鍾馗(しょうき)

解説 疫病や魔除けの中国の神様です。江戸時代から端午の節句に取り入れられて、天然痘除けの神様とされていました。

 

 

 

 

考えて見れば、中国の実力者の夢の中に出ただけの人物を、神様と崇めるのも不思議ですね。

でも、世界中に神様の話は五万と有りますが、それは伝説であり直接神様に面談したという話は皆無と言えるでしょう。

人間は、心の中に誰でも不安や心配事を抱える生き者なので、誰かに頼りたい。それが神様であったり仏様だったりする訳です。

その結果、世界中には数多くの「宗教」が誕生し、熱心に神様や仏様に願い事をする人が居るのです。

また、日頃は無関心でも新年には、神社仏閣に初詣をし、一年を無事に過ごせるようにお祈りをしますね。

お賽銭を収めたり、お札を購入して神棚にお供えをするのも、日本人の習慣になっています。

日頃、無信心の人でも「端午の節句」「雛祭り」には、人形を飾り、お祝いをするのが日本の習慣ですね。

本日の裏話は、中国の神様のクイズ問題から、神仏に関する日本の習慣の話に発展してしまいました。

結論です。神様や仏様を熱心に信じる人は、文明人らしくないというのが一般常識となっています。でも……

それなのに、困った時の神頼みは誰でも経験がありそうです。やっぱり神仏は見えなくても素直に認めた方が良いでしょうね。

私なんかテレビ番組の視聴率は毎度神頼みでしたよ、ホントに。

 

 

クイズ問題の着眼点は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、日本人なら誰でも知っている知識です。学校で習った知識、社会生活で習得した知識などそれぞれに身に付けます。

クイズの問題は、幾つかの知識を合わせると正解になる問題も時々作られていました。

第12回のバローで出された問題をご紹介しましょう。文学と音楽をミックスした日本人の常識問題です。

問・「国境の長いトンネル」で始まる川端康成の小説。「好きよあなた」で始まるのは吉幾三のヒット曲。この二つの作品に共通のタイトルは?

答・雪国

解説 川端康成の「雪国」は日本を代表する文学作品ですね。彼はノーベル賞を受賞した偉い作家です。

一方の吉幾三は、青森県出身でコミックソングでデビューしました。「俺はぜったいプレスリー」など数曲を出しました。

 

 

 

 

 

これ等の曲は、多少話題になったものの、ヒット曲と呼ぶには遠く、途中で演歌路線に変更したシンガーソングライターでした。

雪国は彼の代表作品で、一九八七年の売り上げ第一位。NHKの紅白歌合戦にも出場し演歌の一流歌手となりました。

日本のノーベル賞作家と演歌のスターが、奇しくも「雪国」と同名の作品で脚光を浴びるのもクイズになり易い題材ですね。

我々は、世の中の森羅万象に目を向け、興味を引く事象を探してクイズ問題を作るように作家の皆さんにお願いしていました。

ウルトラ・クイズは、クイズ形式も奇抜で面白いが「問題の面白さ」も番組を盛り上げる重要な役目をしていたようです。

本日の裏話は、文学作品と歌謡曲のコラボで作られた問題からクイズ問題の着眼点のお話でした。

人間には食欲や性欲の他、知識欲との欲望があります。そのため何時の時代にも「クイズ」に名を借りた番組がありますね。

現代もクイズ番組は多いのですが、お笑い芸人の「笑いを取るだけ」の番組は、クイズ愛好家を失望させていませんか?

結論です。人の好みは千差万別、他人の好みに口を出すのはいけませんね。

本日はクイズの話でつい言い過ぎて申し訳ありませ~ん。

 

お面は愉しい遊び道具?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、日本人なら誰でも知っている知識なので、歴史、生活習慣、文化など範囲が広いので年長者が有利です。

これ等の知識は、学校で習った常識に加え、社会生活で習得する事も多く、知識欲が旺盛な人ほどクイズが強いとなります。

第11回のロスアンゼルスで出された、一般常識の問題を見てみましょう。

問・火吹き竹で火を吹くために口をとがらせたた顔をしているお面は何?

答・ひよっとこ

解説 火男(ひおとこ)が訛って、ひょっとこと呼ばれるようになった、との説が語源と言われています。

昔の庶民の生活では、飯を炊く時、風呂を沸かす時など、火吹き竹は、家庭の必需品でした。

 

 

 

 

日本の有名なお面では「ひよっとこ」」と並んで「おかめ」が対として知られています。

ひょっとこは、面白いお面なので「どじょう掬い」の踊りなどでこのお面をかぶって踊るのが定番のようです。

一方「おかめ」の起源は、日本最古の踊子であるアメノウズメであるとの説があります。

また、この面は狂言や能の面として使われた時代も有り、一説では江戸時代におかめの名をもつ少女がモデルとも言われます。

何れにしても、ユーモアの顔が庶民に愛された「お面」として何時の時代にも人気があった訳ですね。

本日の裏話は、ひょっとこのクイズ問題から、ユーモアあふれる日本のお面のお話でした。

お面は、節分の時の「鬼の面」をはじめ、近頃では人気キャラクターのお面が数多く販売されています。

特に、幼い子供達は遊び道具として幾つもお面を所有しているようですね。

大別すると「正義の味方」「悪役」のお面があり、遊び道具としては傑作の道具かも知れません。

大人も子供も、お面をかぶって楽しく遊ぶ。日本人にとってお面こそ、平和を象徴する遊び道具と言えるかもしれませんね~。

 

 

 

 

 

 

色と光の三原色

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、誰でも知っている知識なので、日本人なら必ず正解出来る筈ですが、中には忘れている人もいます。

義務教育の小・中学校で習ったはずの基礎的知識、それに高校の授業を加えると結構難しい盲点があるのですね。

我々は、そんな盲点を突いた問題を時々出して、挑戦者の実力をチェックしていたのでした。

第5回のアカプルコで、次の問題が出されていました。

問・絵の具の三原色は赤・青・黄。では、光の三原色は赤と青ともう一つは何?

答・緑

解説 光の三原色は赤(Red)緑(Green)青(Blue)です。そして赤と緑の光が混ざると黄(Yellow)緑(Green)青(Blue)が混ざると空色(Cyan)。

青(Blue)赤(Red)が混ざると赤紫(Magenta)赤緑青すべてが混ざると白(White)になるというのが、高校の物理で学習します。

光は原色の色を混ぜるほど色が明くなり、三原色を加えると白くなる。図は、光と色の三原色を混ぜたときの様子を示しています。

 

 

 

 

本日は色の三原色と、光の三原色の違いに付いてのクイズ問題でしたが、高校の物理では結構難しい勉強をしていたのですね。

絵画は基本的には「十二色のクレヨン」や「絵具」を混ぜ合わせて好きな色を創り、絵画を描いていました。

そんな時代を考えると、三原色が基本なのは感覚的に覚えている人も多い事でしょう。

でも、同じ三原色でも「色の三原色」と「光の三原色」では、異なるとの知識は盲点でしたね。

結論、知識の盲点を探して問題を作るとは、やっぱり我々のスタッフはへそ曲がりな変人の集団だったのです。イヒヒ…。

 

新刊の知られざる「賞」の話

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、誰でも知っている知識と言えそうですが、知識欲の無い人は物事に無関心で一般常識に欠ける場合も有ります。

しかし、クイズ好きの皆さんは知識欲が旺盛なので、一般常識は当然の事、心得ているでしょう。

第3回のニューヨーク決勝戦で出された問題をご紹介しましょう。決勝の二人は、当然知っていました。

問・新刊の本にかかっている帯を俗に何という?

答・腰巻

解説 本の下の方に巻いてあるのでこの名が付きました。そこに書かれた宣伝用のコピーに注目して下さい。

 

 

 

 

 

この宣伝文によって、本を買いたくなる訳で、優れたコピーには「日本腰巻文学大賞」との賞もあるのです。

という事は、腰巻は本の生命線とも言える大切な本の付属品なのが理解出来ますね。

その為、著名な作家の方は、やはり人気の同業作家に「腰巻のコピー」を依頼する方が多いようです。

つまり、人気作家はお互いに協力してその地位を長く守る、というのが文壇の知られざる実態かも知れません。

勿論、小説家に限らず、同業者が互いに協力し合って業績を上げるのは、自由競争の世界では良くある事でしょう。

本日の裏話は、新刊の帯に関するクイズ問題から「日本腰巻文学大賞」との珍しい賞の簡単なご紹介でした。

表紙の下の方に巻いてあるので「腰巻」とは、良く言ったものですね。近頃は腰巻も死語になりつつあります。

結論! 何事も宣伝が大切な世の中です。テレビ、雑誌、新聞等のメディアもCMで成り立っています。

更に近年はSNSがそれに代わって、宣伝媒体になり世の中が大きく変貌して来ました。

現役の若者や熟年者は、この生活に慣れています。

でも、現役を引退した高齢者には、チンプンカンプンで難しい世の中になりました。スマホが財布の役目をするなんて恐~いナ。