噂の真相、お話します

メリカ横断ウルトラ・クイズは番組が終了して10数年経った番組です。
人気番組であったため、その思い出をブログで書いています。
お蔭様で未だに興味を持ってブログを読んで下さる方が多いので、その皆さんに番組の真の姿を知って欲しく、コメントには知りうる限りお答えしてきました。
今日は短い文章では表現出来ない疑問について、取り上げてみたいと思います。
それはウルトラクイズに関するです。
挑戦者の一人が書いた書籍に、「暴露」として書かれたそうですが、第4回の後楽園球場の○×問題で正解に誤りがあった、というお話でした。

以前にもこのブログで書きましたが、「時代が変われば答えも変わる」というような事もあります。
しかしながら、今回のお話はそういう事でも無さそうです。
実際には問題が出されたが、正解に誤りがあった為に放送上カットした、というような噂話です。

問題の責任者は私ですから、この噂はハッキリ否定いたします。
もし、それが事実であればすぐさま抗議があったでしょう。
間違えた答で落とされた人達が、抗議の声をあげる筈です。

なっては、当時の真実が収められていた収録VTR(放送されたものではなく、元のVTRの事です)が残っていませんから、いくら言い合っても水掛け論になってしまいます。
その時に異議申し立てがあれば、資料が全部揃っていましたから、真実が明らかに出来たと思います。
2707名が参加した中で誤った答を出し、真実を闇に葬る事など今の世の中では不可能でしょうね。
まして我々の番組は当時注目のイベントでしたから、新聞、雑誌、週刊誌をはじめ、不正があれば追及するでしょうし、大騒ぎに発展した筈です。
しかし、問題の責任者である私に当時その様な取材の申し込みは一件も有りませんでした。
また、噂が真実であれば、テレビ局はコンプライアンスを重視しますので、4回の番組は放送される事もなく取りやめになり、この番組が17回も続くはずがないのです。
従ってこの様な噂は、根も葉も無い捏造と断じざるを得ません。
それでも、これが真実だと言うなら、動かぬ証拠を示すべきでしょう。
私も真実を知りたいのですから。
もし、「噂話として紹介したのだ」という事なら、著作者として無責任極まりありません。
何故なら、この種の話は必ず裏を取って、発表するのが物書きのモラルだからです。
コメントをくれた方は、「取材したはず」と仰っていましたが、私は取材を受けていませんから、裏取りはなされていません。

また、12回の王者Sさんの事も書かれていましたが、どのような噂なのか解りません。
ただ、「後楽園の通過枠には補欠枠があるという文面が有りました。
ニュアンスから想像するに、本当は予選で落ちたけど、特別に通過させてしまったのだろう、というような話だと思います。
これに関してお答えします。

「通過枠には補欠枠がある」という箇所に関してだけ言えば、これは事実です。
ただ、暴露ネタ、という大げさなものではなく、参加者には伝えてある事でした。

基本的に後楽園(東京ドーム)では100人の勝者を選びます。
この人達が空港の第2次予選に駒を進めるのですが、毎年何人かは辞退者が居たのです。
「やっぱり1ヶ月も会社を休めない」
「家族の理解が得られなかった」

理由はそれぞれですが、最長で1ヶ月も日本を離れる事となれば、当然の事にも思えます。

それを補う意味で補欠を何人か用意しなければなりません。
勿論人選は100人決定の前まで勝っていた人の中から、抽選で順位を決め、公明正大に選んでいました。
もし、Sさんがこの補欠枠に入った人ならば、一度は落ちた映像が流れたのかも知れませんが、それはSさんに聞かなければ真実は判明しないでしょうね。

コメントをくれた方は、この辺に知られてはまずい秘密があったように書かれていますが、番組上で裏側の細かい説明はしていませんが、知られて困る秘密ではないのです。
噂話は面白いかもしれませんが、他人を傷付ける様なものは聞きたくないですね。
人の噂も七十五日と言いますが、もう消えても良い 頃と思います。

噂の真相

学校で教えない日本人の知恵

メリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題を作るクイズ作家の皆さんに良く注文していた事があります。
それは日本に古くから伝わる習慣、言葉、食べ物など、日本の伝統的な事柄から問題を考えて欲しい、という事でした。
つまり、日本人なら当然知っていて欲しい常識問題が、欲しかったのです。
昔の日本人は、子供の頃に両親やお爺ちゃん、お婆ちゃんにいろんな話を聞かされ、一般常識を身に付けていました。
しかし、戦後の何時の頃からか、常識は学校の先生に任せて、家庭での教育がおろそかになるような傾向がありました。
その結果、非常識な人間が増え、社会問題になるような事が多くなり、マスコミはその都度、学校や教育制度を批判したりして片付ようとしていました。
別に、社会批判をする訳では有りませんが、我々は日本人なら最低知っていて欲しい常識をクイズ問題として取り上げたかったのです。

この種の問題は、家族でテレビを見ていると、お爺ちゃんやお婆ちゃんが、積極的に参加出来るし、「お婆ちゃんすごいね」と、若い者にお年寄りを見直させるきっかけになります。
ウルトラクイズの視聴者対象は、老若男女全てですから、家族全員が参加出来る問題を作る必要があったのです。
例えば第14回の問題から、幾つか選んでご紹介しましょう。

・諺の問題。「情けは人の為ならず」。ではこの情けは誰のため?

情けは

・自分

解説
この問題は、誤解されて解釈される代表的な諺となっています。情けをかけると、その人のためにならないと新解釈が正しいと思っている人が多いのだそうです。しかし、本来の諺は、かけた情けが巡り巡って自分に戻って来るという意味で、日本人なら正しい解釈を知るべきでしょう。

また、同じ14回にこのような問題が有りました。

・スルメは「スル」というのを嫌って「アタリメ」と言いますが、同じ発想から「有の実」と呼ばれる果物は?

あたりめ

・梨

解説
梨は「無し」に通ずるというので嫌われました。「有の実」という表現の起源は古く、平安時代の女房言葉にも出てくるのだそうです。日本人に古くから伝わった知恵ですね。
こうした知識こそ、本来のクイズ問題に相応しいと考え、作家の皆さんに注文していました。
しかし、常識問題は知っている人には「易し過ぎる」という反発もあります。その結果、クイズ問題会議で「没」という非情な罵声を浴びる事もあり、採用されるまでが狭き門だったのも事実でした。

外国人にはフレンドリー?

メリカ横断ウルトラ・クイズのお蔭で毎年アメリカ中を旅をしました。
最近は日本にも外国人が沢山やって来て、今年は1000万人を超えたというニュースを見ました。
外国人が沢山やってくれば、宿泊費、交通費、お土産など外貨を獲得できて、景気が良くなる、と喜んでいる人達がいます。
確かにこの辺で、昔のように景気が回復して欲しいというのが、国民の願いでしょうね。
日本へやって来た外国人たちの日本の印象は、兎に角日本人は親切、街が衛生的、食べ物が美味しい、と評判は上々です。
やっぱり、国を離れて異国の地で、人に親切にされる事ほど嬉しいものは有りません。

々がウルトラクイズでアメリカ中を旅をしていた頃、アメリカ人は皆さん明るくてフレンドリーに扱ってくれました。
多少英語が通じなくても、ゆっくりと解りやすくしゃべってくれますし、身振り手振りを交えればほとんど意思は通じます。
難しい交渉は英語の達者なスタッフがいましたし、アメリカ人のコーディネーターが上手く説明してくれるので言葉で困った事は有りませんでした。

しかし、アメリカ人は我々日本人には親切でしたが、アメリカ人同士だと上手く運ばない交渉事もあったようです。
例えば我々のコーディネーターは、全員ニューヨーク在住の生粋のニューヨーカーでした。

ニューヨーク

細かい言葉は別にして、ニューヨーカーには、独特の発音と喋り方があるのだそうです。
ところが地方には南部訛りテキサス訛りのように、その地方独特の方言が有って、彼らは方言に誇りを持っているのでしょう。
その様な人の中にはニューヨーカーの喋り方を
「何、気取った喋りをしているのだ」
と嫌う人達もいるのだそうです。

場所によっては、お店のサービスまで変わって、ぞんざいに扱われてしまうのだそうです。
コーディネーターの中で、特に日本語が達者なL嬢などは、
「これから私、英語の東北弁で喋るからね」
と断りを入れて、変わった英語を使い始めたりします。
彼女は日本語でも、関西弁、東北弁、名古屋訛りなどを使い分ける日本語の達人でした。
我々にはどの様に変わったのか解りませんが、アメリカ人の同僚は、彼女が喋る様子を見て大笑いして、手を叩いたりしています。
つまり、彼女たちは、(コーディネーターは全員女性だった)いつもアメリカ中を仕事で歩いているので、この州はニューヨーク訛りが嫌われている、という情報を熟知しているのです。
郷に入れば郷に従え、の精神で地方に合わせた喋り方で仕事を順調に進めていました。

本の場合は、お国訛りはその土地の宝、といった考え方で大切にされていました。
しかし、都会に出てしまうと、どうしても標準語に矯正してしまうような人が多いのも事実です。
東北のお国訛りが聞きたくて、上野駅に行ったなどという詩も有りましたが、故郷の言葉ほど心を癒してくれるものは有りません。

世界中から人間が集まって出来たアメリカでさえ、お国訛りで差別をする、当時はちょっと意外な思いがしました。
我々のコーディネーターは、優秀なプロの集団でしたから、その様な差別を避けながら毎年頑張って働いてくれました。
アメリカでは、お国訛りの他、ドイツ系、イタリア系など出身国によっても訛りがあるそうですから、言葉って難しいですね。「だから英語の授業は嫌いだったんだ」、言い訳です。

新年おめでとうございます

メリカ横断ウルトラ・クイズの思い出をブログで書き始めて、3年目に入ってしまいました。
お正月を迎えるのは2度目です。
世の中の仕来りに従って、ご挨拶申し上げます。
明けましておめでとうございます。
本年も世の中が平和で良い年でありますよう、祈願いたします。

て、お正月らしく最初はクイズでスタートしましょう。
これは第8回の機内ペーパー・クイズで出題された問題ですが、動物に関する問題です。

次の動物の中で日本に最初にお目見えした動物は?
1、コアラ
2、エリマキトカゲ
3、パンダ

ずれも人気の高い動物達です。
コアラはオーストラリアに生息する人気者で、コアラの実物を抱けるという目的で、オーストラリアへ旅行する人までいるようですね。

コアラ

エリマキトカゲも、その動きが楽しいというので動画サイトの人気者として、長い事君臨しています。

エリマキトカゲ

パンダは言わずと知れた動物界の永遠のアイドルNO1と言ったところです。

パンダ

特に上野動物園で赤ちゃんが生まれるかも知れない、というニュースだけで街全体が活気付いたりして、人気ぶりは年々衰える事を知りません。
この人気の動物たちの内、一番最初に日本にやって来たのはどれでしょう?
問題としては、機内3択問題にしては、もったいないくらい良い問題だと思います。
20年経った今でも、古さを感じさせないと思いますが、いかがでしょう?

・3

解説
パンダが最初に上野動物園にやって来たのは1972年の事でした。
ランランとカンカンで、当時は社会的ブームになりました。
最近は、日本と中国との関係もあまり思わしくありませんが、パンダがやって来た当時は、日中両国の平和の架けとなった事だけは、確かな出来事でした。
一方、エリマキトカゲは1984年に三菱ミラージュのテレビCMで登場し、世の中に知られる存在となりました。
実物のエリマキトカゲが来日したのも、この年の事でした。
コアラは可愛い動物として知られていますが、オーストラリアのタロンガ動物園から、1984年から85年にかけて日本の多摩動物公園、東山動植物園、平川動物公園の3園に贈られたのが初来日でした。

従ってパンダが最初にやって来たわけですが、以来40年以上パンダの人気は衰えていません。
最近は、お笑い界アイドルも、何年かすると「誰その人?」と忘れられてしまう人が多いので、皆さん頑張ってくださいよ。
念頭に当たりテレビの人気者にエールを贈りました。