時代を代表する事件

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題は森羅万象の出来事から、問題を創ります。

とは言え、クイズ問題は娯楽の題材ですから、知識の競い合いなら何でも良いという訳ではありません。

答を聞いた人が不快に思うような設問は、極力避けるように配慮して問題を選択していました。

例えば犯罪に関する問題です。

世間を騒がせた大事件でも「犯人は誰?」とか「被害者の職業は?」と言ったような問題は一問も存在していない筈です。

事件を思い出すだけで、不快感を覚える人が居るかも知れず、その様な題材は避けようという判断でした。

しかし、時代を代表する話題の事件でも、関連した凶器や背景で、その知識が役に立つ、あるいは面白い、と判断された場合はクイズ問題になり得ます。

事件関連では、第15回のロスアンゼルスで、次のような問題がありました。

問・「アコニチン」「メサコニチン」という2種類の猛毒を含んでいる、今年マスコミを賑わせたキンポウゲ科の多年草とは何?

答・トリカブト

解説 設問だけを見ると、植物、あるいは化学の問題のように見えますが、これは当時の社会・事件」の問題でした。

事件は1986年から発生していますが、3人の妻が不審な死を遂げ、保険金殺人事件としてマスコミを騒がせた事件がありました。

その時に使われたのが、猛毒を持つトリカブトと呼ばれる植物で、犯人が逮捕されたのが平成3年の事でした。

犯人とされたのは自称経営コンサルタントを名乗る人物で、話題の事件でした。

とは言え、犯人の名前や職業は先に述べた理由でクイズ問題には相応しくありません。

そこで、トリカブトに焦点を絞り、関連の情報を加えて作り上げたのが、この問題でした。

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なお、トリカブトは強い毒性がある反面、神経痛やリューマチの鎮痛薬に使われるという側面もあるのだそうです。

平成3年の事件ですから、この年のタイムリーな話題としてクイズ問題になった訳です。

でも、この事件もすでに20年以上経過しているので、風化して、忘れ去られた出来事なのですね。

時の流れは無情といえます。

忘れていませんか? ペローの偉業

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、世界の童話の問題が度々登場します。

我々が子供の頃に親しんだ世界の童話と言えば、アンデルセン童話、グリム童話、それにイソップ物語などが挙げられています。

それぞれに人間としての教訓、教え、という物が含まれているので、昔の親達は子供に読んで聞かせたものでした。

情操教育の一環として、良い物語を聞かせてあげたいという親心でしょうね。

でも、最近ではディズニーを初め、アニメ映画が発達しているので、親たちはそれらの作品を買い与え、童話での教訓などには関心を示していないようです。

そんな中で忘れられている人に、シャルル・ペローというフランスの詩人がいます。

彼に関する問題が第16回の東京ドームで出題されていました。

問・「シンデレラ」も「眠れる森の美女」も1697年にシャルル・ペローによって書かれた作品である。

答・○

解説 アンデルセンもグリム兄弟も偉大な童話作家ですが、ペローも引けを取らないほどの業績を残した偉人だったのです。

SleepingBeauty[1]

クイズ問題の「シンデレラ」「眠れる森の美女」をはじめ「赤ずきん「長靴をはいた猫青ひげ」など世に知られた作品は多数です。

彼はフランスの高貴な家庭に育ち、弁護士の資格を取りますが、扱った弁護は2件のみで廃業しています。

客が無くての廃業ではなく、その後、ルイ14世に仕え詩人として頭角を現しています。

また、民衆の間で語り継がれた口承の昔話を文章化して「ペローの童話集」として発表しています。

その中から「眠れぬ森の美女」はウォルトディズニー・カンパニーが劇場用アニメ映画にしました。

「長靴をはいた猫」は日本の東映動画によって劇場用のアニメ作品として世界で大ヒットしています。

特に「眠れぬ森の美女」はディズニーの原作と勘違いしそうですが、原作はペローなのですね。

とはいえ昔から語り継がれた口承ですから、真の原作者は不詳と言えるかもしれません。

日本の神話や昔話も、作者不詳で語り継がれたお話が沢山ありますが、「ペローの童話集」も、そうした作品の集大成と言った方がよいようです。

こうした、クイズ問題の陰に隠された裏話も面白いので時々取り上げたいと思っています。

元号は難しい

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題には歴史という項目がありました。

歴史を更に分けると、世界史と日本史がありますが、学校の勉強でも歴史は苦手という人は結構多いようです。

前にもこのブログで書きましたが、特に日本の歴史は人名が難しくて、覚え難いという特徴が挙げられます。

同じ人物なのに幼名、成人した名前、号など幾つもあるので混乱し易いという事もあります。

もう一つ、時代を表す「元号」も西暦と異なり数が多くて記憶するのは至難の技と言えるでしょう。

元号で一番多く登場した生物は? 「亀」という問題がありましたね。

歴史では明暦3年の江戸の大火(1657年)とか、宝永4年の富士山の大噴火(1707年)と言っても、西暦のように記憶にとどめるのは難しいですね。

調べてみると、日本の元号は現在の平成までの間に250回も変わっているのです。

その中で、一番長く続いたのは昭和というのは有名で、最近のクイズ番組では良く出る問題です。

となれば日本で最初の元号は何? というのが気になりますよね。

第5回のハワイでその問題が出されていました。

問・日本で一番古い年号は「大化」である。

答・○

解説 「大化」は飛鳥時代の孝徳天皇の時代で645~650の6年間です。

この時代の歴史で、一番大きな出来事は大化の改新ですね。日本史で必ず習う項目です。

日本の政治を独占していた蘇我蝦夷(えみし)入鹿父子を中大兄皇子と藤原鎌足らが滅ぼし、政治改革を成し遂げた事件です。

中大兄皇子は、後に天智天皇になりますが、この出来事は日本史上、忘れられない大改革として、クイズ問題になり易い革命と言えるでしょう。

勿論、その他にも権力を狙う人達の闘争は繰り返し行われています。

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源氏vs平家。

豊臣vs徳川。

逆に言えば、権力闘争の歴史こそが我が国の歴史といっても良いかと思います。

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その様な目で眺めると、歴史は面白いですよ。

だって権力志向の連中が、徒党を組んで相手を倒そうと策略を立て、戦っているのですから大掛かりの喧嘩といえますよね。

火事と喧嘩は江戸の華、江戸っ子達はみんな喧嘩が大好きでした。

喧嘩見物の野次馬精神で、楽しみながら歴史を学びましょう, というのが本日の提案です。