笑える問題探し

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、人々の記憶に残る知識を探し問題にしていました。

そんな中で、世の中に「在りそうで無さそう」という迷える問題を歓迎していました。

さて「どっち?」と迷ってオロオロする、この状況が視聴者にとっては楽しい光景なのですね。

でも、全く出鱈目な問題では、迷う事がないのでは面白い問題とはなりません。

在りそうで無さそう、このさじ加減が楽しい問題の分かれ道なのです。

第15回の東京ドームで、次のような問題が出され、多くの挑戦者が右往左往していました。

問・インド洋には、「カレイ」の種類で「インドカレイ」という魚がいる。

答・×

解説 この問題は実際に居ても面白いし、居なくても笑えるとの理由で採用されていました。

「カレイ」の画像検索結果

インド洋にもカレイの種類の魚はいますが、それはテンジュクガレイと呼ばれています。

インドは日本や中国では天竺(てんじく)との古称で呼んでいたので、魚にもこの名が付けられたのでしょう。

また、辛い食べ物に「インド・カレー」の名が付いているので、混乱を招くかもしれませんね。

クイズは知識を競うゲームなので、問題も知って得する、或は面白い等、楽しめる要素を盛り込むことに我々は四苦八苦していたのです。

 

 

歴史と関係が深い日本語

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、問題作者が疑問に思う事を、調査して創られた問題が多数含まれています。

日本人が一般に使う言葉でも、何故そのような言葉が生まれたのか? 疑問に感じる単語は多くありますね。

その事情を調べると、陰に隠れていた諸々の事情が浮かび上がって来るし、面白い知識に繋がります。

例えば、今年のプロ野球の日本一を競う日本シリーズで「勝負を決める天王山!」のような表現があります。

こうした場合「何故天王山」が出て来るのでしょう?そもそも、天王山とはどこに存在する山なの?

この疑問を明かす問題が、第4回のニューヨーク決勝戦で出題されていました。

問・勝負を決する天王山とは、秀吉と誰が戦った山か?

答・明智光秀

解説 1,582年、本能寺の変で織田信長が明智光秀に討たれると、秀吉は備中高松から急遽引き返し、京都の山崎にある天王山(海抜270m)に陣を構えました。

「山崎の戦い」の画像検索結果

この戦は山崎の戦い、の名で呼ばれる事もあります。

先に陣を構えた秀吉軍が有利で、光秀軍を撃破した事から、勝負を決する重要な場面を「天下分け目の天王山」と表現するようになりました。

なお、同名の天王山と呼ばれる山は岡山、福井、岐阜、新潟県など全国に多数存在しています。

源平合戦の「壇ノ浦」。武田信玄と上杉謙信の「川中島」。石田三成と家康軍の「関ヶ原」等、日本には歴史に名高い古戦場が数多く残されています。

現代では、これらの場所が観光客誘致の重要な拠点になっており、故郷創生に貢献しています。

当時、必死で戦った武将達は、この状況をどんな気持で眺めているのでしょうか? 心境が知りたいものです。

生物の不思議な習性

 

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、学校で習った常識を基本にした問題も、創られていました。

但し、学校の試験問題と同じレベルの設問では、クイズ問題として採用されません。

設問に、あの手この手の工夫を凝らし、視聴者が興味を持つように誘導しなければなりません。

例えば、生物の習性は「動物・植物」などそれぞれ小、中学校の理科の科目で学習しますが、これも設問によっては面白い問題になります。

第6回のサイパンで、次のような魚に関する問題がありました。

問・川で生まれ海へ下り、また川へ戻って来るのは鮭。では、海で生まれ川を登り、また海へ戻る魚とは?

答・うなぎ

解説 うなぎの生態は謎が多く、でも海で生まれて川を登るのは、メディアでも良く報道されています。

Anguilla anguilla.jpg

淡水と海水の両方で棲息する魚は鮭類、ウナギの他、スズキ、アユ等が知られていますね。

とは言え、淡水と海水では浸透圧が違うので、淡水魚をいきなり海水に移動したら死んでしまいます。

両方で棲息する魚は、汽水域でしばらく体を慣らして、別の水域へ移動するよう本能的に知っているのです。

この辺が生物の生態の不思議さで、例えば、渡り鳥の生態等もクイズ問題に取り上げたい分野と言えますね。

うなぎは南の海で産卵し、ヤナギ葉のような半透明な稚魚で汽水の場所に移動します。

この稚魚をシラスウナギと呼び、捕獲したものを養殖して食料に育てるのが食用の主流になっています。

一方、天然うなぎは、親と同じ形態に成長したところで、川を遡って活動、産卵のため南の海へ戻る習性です。

同じうなぎでも、「養殖と天然」では価格が大幅に異なるのはご存知の通りです。

こうした生物の生態は、謎が多いだけに興味も湧き、クイズ問題の恰好の題材と言えます。