労働者の作業着が元祖だった

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、ご当地問題というジャンルがありました。

ロケ地の事を知ってもらうのが目的で設けられたクイズで、アメリカ各地の歴史や習慣を紹介するのには最適でした。

今や、世界中の人々に愛されている衣類に、ジーンズがありますね。これが誕生したのはカリフォルニア州でした。

第10回のロスアンゼルスで、このジーンズに関する問題が出されていました。

問・ここカリフォルニアで生まれたジーンズ。売り出された当初の宣伝文句は、「或る動物も怖くない」というものでしたが、その動物は何?

答・蛇(毒蛇)

解説 事の始まりは、炭鉱労働者の衣料が敗れ易いので、頑丈なデニムの生地を採用したそうです。

その、染料に使われたインディゴの葉の汁が、もともと害虫に強いと言われていました。

そこから「毒蛇も怖くない」との宣伝文句が生まれ、未開の地に踏み込む男たちの心を掴んで大ヒットしたと伝えられています。

1,873年に特許を取得、リーバイ・ストラウス社の製品として売り出されたのがジーンズ・パンツの原型と言われています。

やがて特許の権利が切れ、アメリカの衣料各社が競ってジーパンを売り出しました。

ジーンズはブルーが基調ですが、生地が丈夫なために洗濯を重ねても色落ちがしない上、風合いが高まり愛好家が拡がりました。

日本でのジーパンの歴史は戦後に始まります。1,945年アメリカ軍の古着が大量に放出されたのです。

最初は、流行に敏感な映画や音楽関係者が飛びつき、ロカビリーやフォーク・ソングの歌手が着用しました。

となると「あっ!」という間に一般ファンに普及し、皆さんがご存知の状態になったのです。

ジーンズは普段着に限らず、長期の旅行にも便利で世界中の旅行者が愛用していますね。

となると、この生地を発明した人物は、ファッション業界の世界的な功労者と言えるでしょう。

本日の裏話は、今では誰もが何着も持っている「ジーンズ」の発祥のお話でした。

ジーンズの愛好家は多いですが、最高に有名なのは故・ステイーブ・マックイーンでした。

自宅の衣裳部屋には、ジーパン専用の棚があり数百着が綺麗にたたまれていたのをグラビアで見た事があります。

伝説では全ての着心地を覚えていて、その日の気分で着用していたので大スターともなるとエピソードも工夫されてますね~。

 

 

毎週「難問」が出る理由は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は世界の森羅万象の中から創られていましたので、難しい問題もありました。

ロケでは毎週、易しい問題、普通の問題、難しい問題を適度に組み合わせて出題するのが基本でした。

これは挑戦者に限らず、テレビをご覧の視聴者の皆さんにも、クイズに参加して頂くための配慮です。

家族でご覧のご家庭では、老若男女問わずに見て下さっている訳で「お爺ちゃんスゴイ!」と孫が驚く場を作りたかったのです。

反対に大人が解けない問題を、小学生が正解すれば家族の会話も盛り上がる事でしょう。

この番組はゴールデン・タイムの放送でしたから、常に家族揃って楽しめる工夫を凝らしていたのです。

そんな中で、超難問が数多く出題されたのが、第13回のボルチモアで行われた準決勝でした。

ウルトラクイズ史上に残る大接戦で、強烈な挑戦者たちの戦いになったためと言えます。その難問とは?

問・ソクラテスは弟子たちに「悪妻をもらえば何になれる」といった?

答・哲学者

解説 ソクラテスの妻、クサンティッペーは悪妻として有名でした。従って自分の体験を弟子たちに伝授したかったのでしょう。

この問題は、哲学を学んだ人には常識でしょうが、準決勝の四人は競って早押しボタンを押したのです。

この場面は、視聴者の皆さんにとって「クイズの名人戦」を見ているような気分を味わった事でしょう。

放送の翌日には、視聴者の絶賛のハガキが全国から多数寄せられ我々スタッフも大喜びした記憶があります。

ボルチモアは、アメリカ合衆国がイギリス海軍と戦った最後の戦場です。

二五時間もの間、イギリス艦隊はボルチモアの要塞目がけて砲弾を撃ち込んだのに、ビクともしなかったと伝えられています。

イギリス軍は、諦めて引き揚げて行き、やがて独立国誕生につながるアメリカにとっては記念するべき地でした。

本日の裏話は、クイズの中の難問に関する「存在価値」についての思い出話でした。

これは三〇年も前の番組ですが、その裏話を毎週読んで下さる方が多数いる限り、本年も記憶を呼び起こしたいと思います。

結論! 今年も快眠、快食で頑張りますよ。私も傘寿を超えました。ボケない様に気を配りま~す……。

 

日本語は難解ですね~

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、日本語の意味や方言、語源などを問う問題が多数ありました。

クイズは知識を競うゲームですから、日本人の常識として「日本語」に関する問題が多いのは当然です。

そこで、一般に良く使われる言葉に関する問題を振り返ってみました。

お正月に使われる言葉も、幾つか含まれているので、考えて下さい。クイズとしては易しい部類の問題です。

第11回のロスアンゼルスで出された問題でした。

問・「騒ぎ」「ていねい」「力」「正直」これらの言葉に共通して頭に付く二文字といったら何?

答・バカ

解説 多くは名詞の上に付けて用います。意味は「程度がはなはだしい」となります。

酒を飲んで「バカ騒ぎ」は傍迷惑な行為で、褒められた事ではありません。「酒は飲んでも呑まれるな」良い諺ですね。

正月早々、新年会でバカ騒ぎはよくある事です。自分たちは楽しくても周囲には迷惑千万ですよね。

また、新年の挨拶で「馬鹿丁寧」は一見良さそうですが、これも相手を恐縮させるだけで、やめた方が良い行為でしょう。

バカは名詞の上に付けて「接頭語的に用います」が、程度がはなはだしくなるので、日本語は難解ですね。

日本で生まれ育った日本人なら、日本語を正確に理解し「丁寧語・尊敬語」「ため口」の使い分けをするべきでしょう。

言葉の使い方一つで、人間の品格が決ってしまうのが日本の世の中です。

本日の裏話は、日本語の常識的なクイズ問題から、日本語は難解で使い方に配慮しましょうとのお話でした。

その点、英語は「You」の一言で「キミ・お前・あなた・貴様」等、数多くの意味を一括して便利ですね。

そこで新年の提案。日本人も子供の頃から英語教育を徹底し、国際人として世界へ進出しましょう。

話は、初夢になってしまいました。お屠蘇の飲み過ぎですね~。

星座占いとは?

謹賀新年 おめでとうございます。

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の裏話を書いていますが、今年最初の問題に相応しいクイズを思い出しました。

第16回のグアムで行われた「空席待ち早押しクイズ」でその問題が出されていました。

問・元旦に生まれた子供の星座は何?

答・山羊座(やぎざ)

解説 誕生日によって決まる星座は、月、日によって決められています。

日本の昔のカレンダー「暦」にはその日の星座が記されているので人々はそれを参考に子供の星座を決めていました。

因みに1月の星座は元旦~19日までが山羊座です。以後20日~水瓶座(みずがめざ)になります。

昔から占いが好きという方は多く、一番身近な占いといえば「星座占い」でしょう。

この占いは、12の星座を基本に組み立てたもので、太陽の位置で性格、特性、気質、恋愛感などを占います。

ついでながら、山羊座の性格を調べてみました。

①真面目で責任感があり、正直で堅実。②リアリスト。③要人深く危険察知能力が高い。④他人に厳しく自分にはもっと厳しい。

この性格を知って、嬉しくなった方も多いと思います。ささやかながらウルトラ・クイズからの「お年玉」でーす。

山羊座の人は、上司にしても部下にしても人間として最高な性格のようですね。

元旦生まれの皆さん、おめでとうございます。

本日の裏話は、元旦生まれの星座のクイズ問題から、山羊座の性格のお話でした。

尤も占いに関しては、当たるも八卦当たらぬも八卦の言葉がありますからね。信じるも信じないもご自由にどうぞ,  で~す。