大衆を楽しませた伝統芸です

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識も時代によって変化する物と、恒久的に変わらない常識の二つのパターンがあります。

時代によって変化する常識の場合、十年~二十年で変わるのが普通でこれは年長者には常識でも若者には解らない事になります。

第4回のニューヨーク決勝戦で、年配者なら誰でも知っているであろう古い時代の常識問題が出されていました。

問・古典落語に出てくるもので、二十一日間トロリトロリと煮詰めた傷薬とは何?

答・ガマの油

解説 ガマの油とは江戸時代に傷薬として用いられた軟膏で、筑波山の名物として知られていました。

これが有名になったのは、ガマの油売りの口上が面白く、各地で開かれる縁日などで有名になりました。その口上とは?

「さあさ、お立合い。と声を張り上げ刀を手に半紙を二つ折にし一枚が二枚、二枚が四枚と次々と切ります。

八枚が十六枚と小さく切ったところで、紙吹雪のように吹き飛ばします。この切味鋭い刀で自分の二の腕に刃をあてます。

すると血が出たところで、ガマの油を塗りつけるとピタリと血が止まる。「あら不思議」そんな実演でガマの油を売ったのです。

これは香具師の芸として、全国の「ふーてんの寅さん的」な香具師の皆さんの芸となり広まって行きました。

また、この口上が面白いので落語の世界でも引用して使われていましたが、中でも持ちネタとして人気になった師匠達もいます。

主な演者としては春風亭柳好、六代目三遊亭圓生、林家彦六などが有名でした。

この「ガマの油売り」の口上は、今日では茨城県つくば市の認定地域無形民俗文化財に認定されています。

本日の裏話は、古典落語に出て来る香具師の口上から「ガマの油」という昔の傷薬のお話でした。

時代は変わって現代はテレビ時代。それを支えているのはCMと呼ばれるコマーシャルですね。

みんなが楽しめる作品を競って制作していますが、その元祖的な存在と言えば「ガマの油売り」だったのではないでしょうか。

現代でもCMで多いのは、薬と健康食品ですよね。「ガマの油売り」を超越する笑えるCMって、そりゃあ難題ですかね~。

 

中国のお話です

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

とは言え、日本国内の事柄に限らず、目を近隣諸国、或は世界に向けての知識も蓄積する事も必要です。

クイズに勝つためには、世界中の森羅万象に目を向け、幅の広い常識を身に付けるのが理想と言えるでしょう。

第8回のバハマで、我が国と歴史的に関係の深い中国の問題が出されていました。

この問題に挑戦者は、競って早押しボタンを押していました。

問・中国の大河「揚子江」の正式な名前は?

答・長江(ちょうこう)

解説 一般的には、中国で一番大きな川といえば揚子江と記憶している方が多いようです。

しかし、揚子江は揚州付近の局地的な名称で、中国大陸の中央部を横断する大河の名称は長江で全長約六三〇〇㎞です。

この長江はチベット高原を水源地として中国大陸を横断、東シナ海へ注ぐ大河でアジアで最長、世界では三位です。

ダムも幾つか有りますが、世界最大級の三狭ダム(湖北省)も今年八月二十日の大雨で制限水位を超える状態が続きました。

このため何度か放水を行い、結果として中国各地で洪水が起こり「コロナ騒動」に加えて、未曽有の被害を受けています。

そう言えば同じ頃、日本も「コロナ騒動」に大雨、洪水の災害と散々な被害を被りました。

猛暑に大雨、がけ崩れ、その上洪水ですから被害のオンパレードで、年配者も人生最悪の経験と表現しています。

本日の裏話はお隣の国、中国の大河に関するクイズ問題から世界三位の長江に付いての情報でした。

処で、近年は中国とは何かと揉め事がありました。でも、日本も中国も今年は同じように災難続きでした。

同病相憐れむとの言葉がありますが、今までの事はサッパリ水に流し、親交を深めては如何でしょう?

多分、国民の多くはそれを望んでいると思いますよ~。

 

植物には薬草と毒草がある

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識でも、誰でも知っている知識は初級、少し難しいのは中級、物知りと言われる知識人なら知っている上級が有ります。

これらの難しい問題は、毎回チェックポイントが進むにつれて出題され、準決勝・決勝戦などで多数出されていました。

視聴者の皆さんは、名人戦を観る感覚で難しい問題を正解する挑戦者の知識の豊富さを楽しんでいたのではないでしょうか。

第7回のニューヨーク決勝戦で出題された、超難問とも言える問題をご紹介しましょう。

問・馬がその葉を食べると、体がしびれるというところから、名つけられた木は何?

答・馬酔木(あしび)

解説 昔から日本中の山野に自生するツツジ科の常緑低木で、近年では観賞用にも栽培されています。

葉に毒素があり、野生の動物が食べると中毒を起こし、体が麻痺してしまいます。

自然界に棲む野生動物は、本能的か体験なのか分かりませんが、こうした毒になる食物は避けているようですね。

また、馬のように体力のある動物でさえ、酔った状態になるところから「馬酔木」の文字が当てられたと伝えられています。

そう言えば、自然界には薬草と呼ばれる薬になる植物もある反面、麻薬と呼ばれる毒草も多く植物は表裏一体ですね。

本日の裏話は、植物に関する難問のクイズ問題から、植物は薬になる反面「毒草」もあるのでご注意!とのお話でした。

今年は猛暑の上に豪雨が続き、全国で洪水騒ぎがありました。その上「コロナ騒動」ですから散々の一年でした。

しかし、九月に入り気温も下がって実りの秋到来です。更に秋は紅葉の季節です。

のんびりと山でも眺めたい気分ですが、ゴートゥー・キャンペーンはいつまで続くのでしょうか?

これってハッキリしないので、お盆休み以来、実家にも帰れない家族が沢山います。

コロナ騒動が収まる迄となると今年中は無理のようですね~。