罰ゲームの決定版

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識と言うからには、日本人なら知っているべき当然の知識ですが、中には知らなかったり忘れてしまう事もあります。

そんな盲点になり易い事柄を選んで、クイズ問題は造られていたので、見方によっては意地の悪い問題と言えるでしょう。

第11回の国内第2次予選、久伊豆(クイズ)神社で出された次の問題です。

問・何をやっても駄目で、不吉な事が起こる日。これを陰陽道(おんみょうどう)でいうと何日?

答・厄日(やくび)

解説 陰陽道(おんみょうどう)とは、古代中国の自然哲学思想、それを日本で独自に発展させた占術の技術体系を指します。

クイズ地の久伊豆神社は、突然現れた場所でこの地で落ちる挑戦者は気の毒と言えるでしょう。

実は、日本テレビから千葉県の成田へ向かうのが予定のコース。処がバスから外を見ると千葉県ではない、挑戦者は不審な様子。

バスが走っていたのは、埼玉県の人形の街・岩槻市だったのです。何故埼玉なの? 挑戦者はいや~な気持ちになります。

実は、ここに久伊豆神社があり久伊豆はクイズとも読めるので例外的に国内第2次予選を追加したのです。

そのため正解は、当人に取って不幸な答ばかりを集め「厄日」「運命」「今日でお別れ」のような言葉を集めていました。

予選方法は簡単明瞭。神社のおみくじを引き「凶」を引き当てた運の悪い三人だけの戦いです。

二ポイント勝ち抜けで、負けるのは「大凶」とも言うべき一人だけでした。東京・葛飾区のOL・Hさん(当時25)。

「知力、体力、時の運」がキャッチコピーのウルトラ・クイズ。こうした落とし穴が時々登場する油断大敵の番組だったのです。

本日の裏話は、罰ゲームの中でも最も厳しい「大凶」の犠牲者をご紹介しました。

「否、私の場合はもっとキツかった~」との声が聞こえてきそうな気がします。

兎も角、罰ゲームは視聴者がもっとも楽しみにしていた番組ですからね。考える我々も実は、苦しい罰ゲーム状態でしたよ~。

 

 

 

 

 

魚釣りは趣味の王様かな?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識の中には、学校で勉強して習得する知識だけではなく、社会生活をする中で知る知識も当然あります。

前者に較べ後者は、若い人より人生経験の長い年長者の方が、より多くの常識を知っているのが自然の流れです。

多くの成人であれば、半数の人は正解出来るであろう問題をご紹介しましょう。

第5回のノックスビルで出された次の問題です。

問・羽虫に似せた毛バリで釣る渓流釣りを何という?

答・フライ・キャスティング

解説 釣りに興味のある方には、簡単過ぎるクイズでしょうが、門外漢にとっては難問と言える問題でした。

更に、細かく言えば昆虫に似せた餌を「ドライ・フライ」。幼虫に似せたのを「ニンフ」。小魚に似せたものは「ストリー・マー」と言います。

同じ釣りの疑似餌でも、渓流釣りと海釣りでは質もネーミングも全く変わります。

海釣りの場合は、狙った魚によって疑似餌も全く異なり、疑似餌も「小魚を形取った」ものが多く専門的な知識が必要です。

日本は周囲を海に囲まれた島国なので、昔から海辺の住民は漁を生業にしている人も多く、それぞれの伝統的な漁法があります。

そんな環境にあるだけに「魚釣り」を趣味にする人口も多く、釣り道具に関しても多種多用と言えるでしょう。

本日の裏話は、渓流釣りのクイズ問題から、疑似餌全般のご紹介になってしまいました。

海釣りといえば、最近は海辺の町で堤防など「釣りの禁止区域」へ侵入して釣りを愉しむ方が多いようです。

ニュース番組では時々この「攻防戦」を取材して放送されています。これって釣り人側に立って考えると気の毒ですね。

庶民のささやかな趣味を、そこまで禁止する必要があるのでしょうか? 困る人が何処にいるのか不思議です。

結論は、世の中には何故?どうして?の不思議が多いですね~。

 

 

当用漢字は問題の宝庫だった

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、小中学校の子供から熟年者までが知っている知識とすれば、誰でもが知っている筈の常識です。

とは言え、問題を聞いた時に咄嗟に考えが頭に浮かばない事もしばしば起こります。

良く考えれば、誰でも知っている筈の常識問題が、第10回のナイアガラの準決勝で出されていました。

問・「いす」「せんす」「しょうじ」を漢字で書いた場合、共通する字は何?

答・「子」

解説 「椅子」「扇子」「障子」。小中学校の漢字テストで出される普通の当用漢字ですね。

しかも、準決勝ですから挑戦者は勝ち残って来た強者揃いです。とは言え、クイズ形式がお馴染みの「通過クイズ」です。

早押しクイズで3ポイント獲得で、通過問題にチャレンジする権利が与えられます。

ここで、問題をクリアすればニューヨークの決勝戦へ進出。これを阻止しようと他の挑戦者も必死の構えです。

条件が緊迫しているだけに、迂闊に早押しボタンを押せないのがこのクイズ形式でした。

本日の裏話は、日本語の当用漢字に関するクイズ問題からクイズ形式によっては緊張、早押しボタンを押し難い場合の話でした。

日本語の漢字は確かに難解ですね。音読み、訓読み、重箱読みなどがあり、文章によって読み方が変わる事が有ります。

しかも、日本語の文字は平仮名、カタカナ、漢字と種類も多く欧米のようにアルファベットで表現出来ません。

世界中の言語で、日本語は難解の上位にランクされています。それなのに来日する外人観光客は上手に日本語を話します。

言葉に関する考え方が、日本人と異なるのでしょうね。

日本人は、小学校から英語を学習するのに英語の苦手な国民と言えるでしょう。

結論は、言語の捉え方でしょうね。英語でも会話より「文法」に重点を置き、間違える事を極端に嫌います。

言葉には目上の人との会話に必要な「丁寧語」と親しい仲間の「ため口」があり、これも使い分ける必要があります。

言葉使いで「人格が評価」されるので、学校でも会社でも社会生活でも正しい言葉で話しましょう。

言葉は、意思を伝えるのが重要な役割です。従って自由に会話が出来る授業の英語教育を文部省に願いたいもので~す。

 

 

 

 

 

江戸は世界の文明都市だった

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、子供と大人を比較すると人生経験の長い大人の方が子供よりも多くの知識を蓄えているのが普通です。

大人の日本人でも、知識欲が旺盛な人とそうではない人では大きな差が出てしまうのは当然でしょうね。

大人で知識欲の旺盛な方なら、五割くらいは正解出来そうな問題をご紹介しましょう。

第14回のオレゴン街道で出された、江戸時代の知識に関する問題です。

問・江戸時代、江戸八百八町の水道の源となった二大上水と言えば?

答・神田上水と玉川上水

解説 「神田上水」は、我が国初の水道事業で、江戸の北部方面に配水されていました。

田上水と玉川神田上水は1590年天正18年)に徳川家康の命を受けた、大久保藤五郎によって開かれました。

しかし、大久保藤五郎が最初に見立てた上水は小石川上水で、これをその後発展・拡張したのが神田上水といわれています。

一方の玉川上水は、多摩の羽村から四谷までの高低差92.3メートルの間に全長42.74キロメートルが築かれたのです。

羽村取水堰多摩川から取水し、現在の四谷四丁目交差点付近に付設された「水番屋」を経て市中へと分配されていました。

何れにしても、四三〇年も前の時代にこれだけの土木工事を人力だけで成功させたのですから、昔の人は大したものですね。

当時の江戸は、世界でも驚くほどの文明都市だった事が解り、日本人のご先祖様に感謝しなければならないでしょう。

近代の水道事業は、明治維新後に行われたもので百年を超えているもので、そろそろ耐用年数を超えています。

従って、東京でもアチコチで道路を掘り返して水道管を交換しているようで土木工事も大変な時代に入っています。

東京に限らず、日本中の都市にビルが乱立しています。百年後にこのビルの耐用年数が来た時の事を思うとどうなるのか?

これこそ余計な心配、年寄りの冷や水ですよね。

本日の裏話は、江戸時代の「水道に関する問題」から、昔の人は偉かったというお話になりました。

歴史は繰り返す、との言葉があります。とはいえ科学も文明も発展を続けています。

そこで結論! 未来の事は未来の人に任せましょう。なるようになるので他人の事より自分の未来を考えましょう~、と。