方言は故郷の宝物

アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ問題で方言を当てる問題が良く出されていました。

昔から「方言はお国の宝」と言われたもので、故郷を遠く離れた人が、お国の言葉を耳にすると思わず嬉しくなってしまいます。

東北地方の玄関口と言われた上野駅に、方言を聞きたくて通ったというお話が誰かの短歌で有りましたね。

JR東日本・上野駅・18番線・1

現在はインターネットで調べるとすぐに実態が解ってしまう時代です。

これは石川啄木の短歌で、

「故郷の訛り懐かし停車場の、人混みの中に、そを聞きに行く」

と答えが瞬時にわかってしまいます。

おまけに石川啄木は岩手県渋谷村の生まれで、その時は東京の下宿で一人暮らしでした。

停車場とは上野駅の事です、と御親切な解説まで出てきます。

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クイズの古典は生きている

アメリカ横断ウルトラクイズでは、同じクイズ問題が出題されないようにいつも配慮していましたが、現在のようにコンピューターで管理していたわけではないので、ダブって出題された事があるかも知れません。

クイズ問題の中には古典と呼ばれるような問題もあり、異なる番組で出題されたりするのが現実です。

普通の著作物であれば、著作権がありますので盗作と呼ばれるような事が発生しますが、クイズ番組の場合、現実にはその様な事で他の番組を非難するような事はありませんでした。

「何処かで聞いたような問題だなぁ」と思うのは視聴者の皆さんで、その様な回数が多い番組は長続きがしない、というのがテレビのクイズ番組の宿命です。

我々はそうした汚名を着たくないので、当時ラジオやテレビのクイズ番組を良くチェックして、所謂「パクリ問題」が紛れ込まないように配慮していました。

しかし、幾ら配慮しても、同類の問題が入り込んで来るというのも、クイズ番組の特徴です。

特に、先日このブログでも書いたクイズ問題の定番的な「3大○○」を取り上げた問題が典型的な例でしょう。

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1問の裏側の予備問題

アメリカ横断ウルトラクイズの時代に、クイズ研究会が全国の大学に誕生しました。

クイズ好きの学生が集まって、研究会に発展したもので、どの研究会も、想定のクイズ問題を作って能力を高めた事でしょう。

クイズ問題のお決まりのパターンの中に、同じ分野の物を並べてそれを当てさせるという手法があります。

例えば日本三景は? 日本三大河川は? と言ったように3つの物を束ねた言葉がありますね。

また、4つの物を束ねて四天王という表現も良く使われます。

ウルトラクイズでは、この種の問題は初期の頃には多く出題されていましたが、クイズ研究会が盛んになった時代から、序々に減って来ています。

理由は、研究会が勉強しつくしているので、誤答は無いだろうという判断でした。

余計な先読みですね。

その様な中で、第7回ニューヨークの決勝戦で典型的な3つの物を並べる問題が出題されました。

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謎掛けの手法で問題を

アメリカ横断ウルトラクイズでクイズ問題を作っている内に、答えは同じでも文章の組み立てによって面白く表現出来る手法がありました。

良くあるクイズ問題で、「カボチャは何科?」「なすは何科?」と言ったような、植物の分類を当てる設問があります。

一般的には同類の実を並べ、比較させながら異色の物を当てる形式が多いのですが、そればかりでは能がありませんし、挑戦者にしても迷わず正解をしてしまいます。

クイズ問題作家が最初に作った問題は

・ホオズキと同じ科の漬物に使われる野菜は何? という問題でした。

yado67hozuki

答は茄子ですが、漬物に使われる茄子科の植物はまだ沢山あって、茄子だけに限定できません。

植物の分類上、茄子科に属する植物は、茄子、トマト、ピーマンの他、ジャガイモなども含め、約90属2500種にもなる大きな群だったのです。

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クイズ問題の人の訃報

アメリカ横断ウルトラクイズで、クイズの問題として取り上げられた方は、少なくとも一時代を築くような活躍をした皆さんです。

放送当時の日本人なら、名前を聞いて誰でもが知っているというような有名人しか、クイズ問題にはなりません。

昔の番組ですから、問題に登場した皆さんも年齢を重ね、中には今は亡い方々も多く登場していました。

つい先日、その様な昔の有名人の訃報に接しました。

第9回のヨセミテで出題された問題でした。

第93回直木賞を受賞した銀座のママで、作詞家と言えば誰?

4893871781

山口洋子

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