街を歩いて問題を見つけろ

アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ問題を作ってくれたクイズ作家に、私はクイズの作り方を良く説明していました。

その中で、毎年決まって話すのは、面白い問題の作り方でした。

一口に面白い問題と言っても、書物の中に面白い問題はそうそう転がっている訳では有りません。

一番手早く面白い問題を作るのは、自分が普段感じている事柄の中から、答えを調べる方法でしょうね。

例えば我々は寒い冬に良く「霜焼け」になるけれど、寒い地方に棲んでいる動物はどうなのだろう? という疑問を持った人がいました。

それが「南極に棲むペンギンもシモヤケになる」 ×か というウルトラクイズ問題史上に残るような名作を作ったのです。

ペンギン

街を歩いている時でも、建物や看板、商店などの中にも

「クイズのヒントが転がっているのだ」

という話をした翌週に出来上がった問題がありました。

それは第11回のデビルスタワーで出題されました。

浅草・赤坂・青山。ローマ字で書くと、逆から読んでも同じ読みになるのは?

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自由の女神を巡って

アメリカ横断ウルトラクイズの象徴的な建造物は何といっても自由の女神です。

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番組の第1問に自由の女神に関するクイズが出題され、それが恒例になったために、番組を示す象徴になった感がありました。

我々は、毎年自由の女神を隅からスミまで検証し、問題を作っていましたので、思い入れも半端ではありませんでした。

当時の資料を振り返ってみたら、懐かしいメモが出てきたのでそれをご紹介したいと思います。

第12回の第1問は次のような問題でした。

ニューヨークの Statue  of   Liberty   を日本語で「自由の女神」と訳したのは第2次大戦後である。

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挑戦者を悩ませる動物の分類

アメリカ横断ウルトラクイズで、問題を作る時に注意しなければならない分野に「動物」「植物」に関するものが有りました。

これらの分野には、面白い発見がありますが、専門家によって意見が異なり、学界でも結論が出ないような事柄が含まれています。

例えば、植物の問題で「バナナにも、種のある種類がある」という問題がありました。

バナナ

世界のバナナの中には、その様な品種がありそうで、会議で採用となったのです。

だが調べて見ると、専門家の中に「その様なバナナはあり得ない」という意見と「解釈によってはバナナと呼ばれる植物で種があるものもある」という、2つの説が出てきました。

専門家でも分かれてしまうような、曖昧な問題は混乱を招くだけなのでこの問題は「没」になってしまったのです。

クイズのネタとして面白いのは、誰でもが「どっちかな?」と迷えるような中に新しい発見がある事です。

そのような分野の典型的な問題が第11回の「グアムの○×泥んこクイズ」で出題されました。

地球上にはオッパイのある鳥もいる。○か×か?

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インディアン文化を学ぶ

アメリカ横断ウルトラクイズは北米大陸を横断しながらクイズを行うというのが基本的なコースです。

例外として、北米から飛び出して他の場所をクイズ会場にした事も何度か経験していますが、基本はあくまでも大陸横断で毎回コースを決めていました。

アメリカの大陸らしい景色と言えば、その昔に西部劇で見た荒々しい砂漠や岩山などが浮かんできます。

事実、ウルトラクイズでは毎回その様な広大な場所をクイズ会場にして、ロケを敢行して来ました。

この様な景色に無くてはならないのは、ネイディブ・アメリカンと呼ばれていたインディアンの皆さんです。

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我々は何度となく、彼らに協力を戴きクイズを行ってきました。

となれば当然インディアン文化もクイズ問題の素材として欠かす事は出来ません。

アメリカ本土に上陸したら、何時、何処でインディアン関連の問題が出されるか、その様な事を予想して勉強していた挑戦者もいた事でしょう。

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