ダジャレ問題の傑作

アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ問題を読み返して見ると、「なるほどねえ」と感心する問題や「ほんとかよ?」と人を惑わす問題などが多く含まれています。

あまり頭を使う問題ばかりでは、見ている視聴者の皆さんも疲れてしまうので、時には笑いを誘うような問題も採用されていました。

中にはダジャレで問題を作り、笑いを誘いながら、惑わす問題も結構ありました。

その様な中で、忘れられないような傑作もありました。

第8回の東京ドームの2問目の問題です。

小説「風と共に去りぬ」の作者、マーガレット・ミッチェルは風邪をこじらせてこの世を去った。○か×か? 

という問題です。

風と共に

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同種を並べるクイズ問題

アメリカ横断ウルトラクイズで毎年クイズを作っていると、定型の作り方がある事に気が付きます。

その代表は、同種の人物や出来事を羅列して、何が同じなのかを当てる方法です。

どのクイズ番組でも例外なく、この方法で作られた問題が出題されますが、単に同種の出来事や人物を羅列しただけでは面白さに欠けて、視聴者の興味を惹くのは困難でしょう。

そこでクイズ問題の作家達は、問題の文中に興味を惹く材料を入れ込む工夫を凝らす事になります。

それが無いと、同じ県出身の著名人を並べて何県?

というような単純な問題になってしまいます。

それも、クイズではありますが正解を聞いて「なるほどねえ」と言った、納得感が得られないでしょうね。

そんな中で第8回のサンフランシスコで、次のような問題がありました。

ピアノの詩人ショパン、地動説を唱えたコペルニクス、そしてキューリー夫人の祖国は今の何処?

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動物の面白い発見

アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ問題は、答えを聞いた人が「へー、そうだったの!」という新しい発見をするような問題が喜ばれていました。

クイズの面白さは、新しい知識の吸収に在るのですから、当然の話ですね。

動物や植物には、それぞれ面白い生態が隠されています。

それらを発見してクイズ問題に仕上げるのが、クイズ作家の皆さんの仕事でした。

例えば、同じ種類の魚でも、育っていく段階で名前が変わる出世魚という分野がありますね。

これもクイズ問題の重要な素材と言えるでしょう。

勿論、ウルトラクイズでも何回も出題されていました。

第5回のサイパンで、昆虫の問題が出ています。

シオカラトンボのメスは何トンボ?

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鉄道の問題は無限大

アメリカ横断ウルトラクイズでクイズ問題を作っていた時代に、鉄道分野というジャンルがありました。

鉄道には大人から子供まで、鉄道大好き人間が多いので、時々鉄道関係の問題を出題していました。

この鉄道好きの皆さんは、ウルトラのあった時代に比べると、益々増えている傾向で、列車の乗るのが大好きな「乗り鉄」とか、写真やビデオに収めるのが趣味の「撮り鉄」と言ったように細分化され、マニアの人口は増えているそうです。

野村総研のオタク市場予測チームによると、鉄道ファンは3万~5万人で、市場規模は40億円と推定されています。

趣味の分野に注ぎ込む金額は異なりますが、大変な市場なのは間違いありません。

お蔭で彼らをターゲットにした「鉄道ファン」という雑誌まで誕生している盛況ぶりです。

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ニュースでも、鉄道関係の話題が取り上げられると、必ず彼らが全国から集まって来るのでその存在はご存知の方も多いと思います。

ウルトラ・クイズでは時々鉄道の問題が出題されていますが、最も古典的な問題は明治5年に、新橋~横浜の間で鉄道が開通したという問題でしょうね。

同じような視点ですが、世界で初めて鉄道が開通した場所を問題にした事がありました。

鉄道ファンなら当然正解できる問題でしょうが、挑戦者の中にその様な人が居るとは限りません。

これは第9回のロンドンで、イギリスのご当地問題として出題されました。

1830年に世界最初の鉄道が開通した区間は、マンチェスターと何処?

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地理の問題

アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ問題のジャンルに地理という分野がありました。

大きく分ければ世界と日本の地理がありますが、共に中学、高校の授業で習っているので、常識問題の範疇です。

でも、学校のテストのような出題では、クイズとしての面白さに欠けて興味を惹くのは困難です。

そこで、どのように料理したらお茶の間の皆さんに参加して頂けるか、その辺の工夫に四苦八苦したものです。

地理の問題は、頭の中に世界地図や日本地図がシッカリ記憶されていれば、割合と簡単に正解出来る様な設問でした。

例えば日本で「山」の付く県とか「川」付く県名と言ったような問題でも、日本地図が頭に入っていれば、北から順に県名を思い出す事が出来ます。

クイズはゲームですから、なるべく頭の中の記憶がグルグル回った方が面白く展開します。

知っている事象を単純に思い出す問題もありますが、でも、幾つかの知識を組み立てて正解を導き出す方が、より興味を持てる場合が多いのです。

例えば第7回のレイクパウエルで、次のような問題がありました。

レイクパウエル

諏訪湖に源を発し、長野、愛知、静岡を流れるのは何川?

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