グルメ天国・日本!

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの放送当時は、日本へ観光目的でやって来る外国人はそれほど多くありませんでした。

1977年に初めて100万人を超え、昨年は1,340万人もの人達が日本を訪れているのですから、飛躍的な伸び率と言えるでしょうね。

観光日本と言える状況で、日本国中どこへ行っても外人観光客に出会う事が出来ます。

201502190170303thumb[1]

テレビでも外人観光客に人気のある観光スポットが紹介されていますが、中でも人気のあるのはグルメ情報でしょう。

「日本の魅力は?」という質問に対して、一番多いのは「食べ物が美味しい」という答えのようです。

日本生まれのお寿司や、日本で発展したラーメンは外人観光客に受けているようで、そういったお店を特集している番組が毎日のように放送されています。

元々ラーメンは日本人にも人気があり、全国の人気ラーメン店が一堂に集結して「ラーメン祭り」というイベントが毎年開かれています。

昔から、日本人が家族で外食をする場合、中華料理が人気の上位にありました。

テーブルを囲んで、ワイワイお喋りを楽しみながら食べられるスタイルが家族向きだったのでしょう。

最近では、焼き肉やイタリアンを家族で愉しむ人達も増えていますが、中華料理は気楽に食べられるという特徴が人気の基だったような気がします。

一口に中華料理と言っても、4つの流れがあり、その特徴をクイズ問題にした事がありました。

第9回のオーランドで出題されています。

問・中華料理で北京、上海、広東、四川のうち、一番辛いのは?

答・四川料理

解説 四川の他、雲南など山地の料理で、素朴な食材で辛味が強いのが特徴です。

寒い地方の人は辛い物が好物、という長年の風習からそのようになったのでしょう。

これに対して、上海料理は海沿いの地域だけに、海産物が中心でシーフード中華と理解するのが良いかもしれません。

また、広東と北京は、共にサッパリとした味付けが特徴で、それぞれ中華料理店には地名が入っているので、好みに応じて選択をするのが中華通のようです。

日本は世界中の料理が食べられる、というのも観光日本の大きな特徴になっています。

これからオリンピックに向けて、日本は益々国際色が豊かになって行く事でしょう。

でも、外国人が増え、安全な国という神話だけは崩して欲しくありませんね。

 

国会中継の面白さ

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返って見ると、世の中の出来事を反映させた問題が多数出題されています。

最近はテレビ離れという言葉が聞かれ、視聴率を見ても昔のように高視聴率を取る番組が減っています。

人々の興味がテレビ番組以外のものに向いたのか、テレビ番組が面白く無いのか、議論の分かれる処でしょう。

その一方で、最近はニュース番組が楽しみという方が増えています。

ニュースは世の中の出来事を伝える番組なので、現代人には欠かす事の出来ない情報源と言えるでしょう。

そんな中で、最近の国会中継は多くの人々の興味を惹き付けました。

特に安全保障関連法案が自公など賛成多数で参議院を通過し、成立した夜の国会中継は観ものでした。

与野党の議員が、議長席に群がって乱闘し、一体何を奪い合っているのかサッパリ訳が解りません。

8c3a6ccf[1],

専門家の解説によると、選挙民に向けた単なるパフォーマンスとの事でしたが、心ある人は文明国として情けないと嘆いています。

これは、国民に十分な説明が無いという反対派の野党。対する結論ありきで進めている与党の戦いです。

クイズ問題になり易い状況だと思って見ていたら、すでに第6回のダラスで出題されていました。

問・口先で乗せるのは口車。では、無理を承知で押すのは何車?

答・横車

解説 横に車を押すように、理に合わない事を無理に押し通す事です。

理不尽な事を強引に決めてしまう、正に先日の安倍政権の国会運営がこれに当たりますね。

憲法解釈で禁じられていた集団的自衛権の行使を、数の力で押し切った訳ですから、日本語では横車を押した行為と記録されるでしょう。

この出来事の、国民の審判は次の選挙までお預けですが、大衆は熱し易く冷めやすい、という性質を持っているので、忘れるのも早いのです。

政治家の皆さんは、その様な大衆を相手に票を集めるのですから、折角のパフォーマンスも無駄になるかも知れませんよ。

この状態を、日本語の諺では骨折り損のくたびれ儲けと申します。

 

 

 

 

 

通称名と正式名称の違い

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、場所、建物などの名称に関わる問題がありました。

例えば通称「東京タワー」と呼ばれている建造物の正式名称は? のような問題です。

この正解は日本電波塔(にっぽんでんぱとう)です。

通称の名前の方は有名で誰でも知っていながら、いざ正式名は? と問われると「はてな?」と迷ってしまう場所や建造物は結構あります。

一般の常識では、通称を知っていれば困る事はありません。でも、クイズはその先に有る正式名を答えさせ、知識の深さを測るゲームでもあります。

その様な目線で、現在人気のある建造物を眺めて見ると幾らでもクイズ問題は出来そうですね。

例えば、日本のと言うよりは、東京の中心的な場所に皇居があります。東京見物の目玉とも言える存在です。

皇居の周囲は、毎日のようにマラソン・ランナーが走っていますし、外人観光客が多数押し寄せています。

s_863_main[1]

その中でも人気のスポットは、皇居前広場から眺める伏見櫓を背景とした二重橋ではないでしょうか。

その証拠に、昔からこの場所で記念撮影をする観光客は後を絶ちません。

さて、ここで問題です。

問・皇居にある通称二重橋。正式名称は何?

答・「正門鉄橋」

解説 皇居の正門から宮殿に向かう途上、2つの橋が架かっています。手前が「正門石橋」奥が「正門鉄橋」の正式名称です。

この2つの橋を総称して二重橋と呼んでいる人もいるようですが、正しくは正門鉄橋が二重橋です。

蘊蓄大好き人間は、このような知識を得意そうにお喋りしますが、普通は「知ったかぶりの奴」と周囲から嫌われてしまいます。

クイズに強い人は尊敬もされますが、同時に嫌われ者になり易いという側面もあるのです。

「蘊蓄はほどほどにね」というのが本日の結論です。

 

空を見上げる習慣

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、人々の日頃の生活や習慣の中から、知って得する、或は面白い情報を探してクイズ問題を創っていました。

最近では、天気予報の技術が進歩し、的中率も驚くほど正確になっているので、人々が空を眺めて明日の天気を予想するような事はなくなりました。

明日の天気は、天気予報を調べれば、ほとんど正確に知る事が出来る時代になったからです。

しかし、一昔前の日本人の多くは、空を眺めて明日の天気を予想するのが一般的な習慣でした。

特に漁師さんや農業の方々にとっては、翌日の天気は仕事に重大な影響があるので、雲の形だけで天気を的中させる名人がいたりしました。

blog_import_53c3995229017

この時代には、雲の形についても人々の知識は結構浸透していたようです。

第7回のハワイで次のような問題がありました。

問・いわし雲は巻積雲。では入道雲は?

答・積乱雲

解説 青空にモクモクと湧き上がる形が「入道」を連想させるところから通称この様に呼ばれていますが、正式名は積乱雲です。

特徴は高さが10kmを超える事もあり、集中豪雨や大量の雪を降らせたりします。

先日の大洪水の原因になったのも、この積乱雲だったのですね。雷が多発するのも、この雲だそうです。

雲は通称「いわし雲うろこ雲「ひつじ雲」などのように見た目で呼ばれていますが、気象用語としては、巻積雲、高層雲、積雲など、高度によって区別されています。

気象用語と通称名が異なる、日本語が難しいと言われるのもこの辺りにありますね。

クイズ問題は、そんな隙間を狙った設問も多いので要注意!。

クイズ作者は素直じゃないのです。

 

 

マッキンリー山の改名

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題には度々関連した北米大陸の最高峰、マッキンリー山が「デナリ」と改名された事が話題になっています。

マッキンリーは、我が国の国民栄誉賞を受けた冒険家・植村直己さんが消息を絶った山でもあり、日本人には思い入れの深い山とも言えます。

我がウルトラクイズでも、第14回に植村さんが、かつて訓練の為に入学した自然体験学校を訪れ、クイズ会場にした事がありました。

ミネソタ州の北の端、カナダとの国境に近いエリーと呼ばれる場所でした。

ここでの挑戦者には胸まで沈む泥沼を横断歩行したり、カヌーの特訓、ロッククライミングなど、自然の生活を存分に体験してもらい、クイズを行うという物でした。

ミネソタ_エリー (2)

そもそも、マッキンリー山の名は、アメリカ合衆国第25代大統領、ウイリアム・マッキンリーに因んで1897年に名付けられました。

マッキンリーさんは南北戦争に参戦し、19世紀最後にして、20世紀最初のアメリカ大統領です。

それまでは、アラスカ先住民達にとっては偉大な物の意味でデナリと呼ばれていたのです。

永年、先住民達に親しまれたこの呼び名を、元に戻して公式名称にしようと、8月末にオバマ大統領が発表したという経緯があります。

同時にそれまで標高は6168mとされていたものが、再測量で6194mに変更しています。

クイズ・マニアにとっては、この辺の数字も頭の中で変更しなければなりませんね。

ついでに、世界一高い山はエベレスト山で、命名当時のインドの測量長官の名前でした。

標高は8848mです。但し、エベレストは英国式の呼び名で、登山界でもその様に統一されていますが、中国ではチョモランマと呼ばれています。

また、標高の覚え方ですが、8848mをパパ酔っ払って、と暗記するのが良いと受験生に教えられました。

クイズに強くなるには、この様な雑学的な知識も記憶する必要があるようです。