難しい日本語

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、言葉というジャンルが有り、日本語の問題もありました。

クイズになるくらいですから、日本人でも理解出来ない人も半分くらいはいるはずです。

最近のバラエティークイズ番組で、正解率を予想する形式がありましたが、多分50%くらいの問題です。

第6回のサイパンで、次のような問題が出されていました。

問・四六時中と言ったら、何時間の事?

答・24時間

解説 昔の日本語で、一日中を二六時中と言ったのを現代風に言い換え、一日24時間をこの様に表現します。

日本人でも、中々理解し難い古い言葉です。日本語を勉強する外国人が苦労するはずですね。

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歌舞伎や落語など、日本の古典芸能に興味を持つ外国人は、こうした古い日本の言葉も理解しているようです。

今年は、外国人の観光客が過去最高と言われるほど増えています。

時々彼らの話題がニュースになりますが、日本語を上手に喋る人が多いのに驚かされます。

オリンピックを控え、我々日本人も外国に話しかけられ困ったり、照れたりドギマギする人を見かけます。

なーに、堂々と日本語で対等に会話を交わせばよいのです。身振り、手振り、心を込めれば必ず通じます。相手も日本語を喋りたいのですから。

 

推理小説の名作

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、森羅万象幅の広い分野から創られていました。

最近、世界的な有名ミステリー小説から作られた日本版のドラマが話題になりました。

アガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」をベースにした2夜連続のスペシャル・ドラマでした。

アガサクリスティは、世界を代表するミステリー作家ですが、同じ様に世界的なミステリー作家の問題が、第4回のソルトレイク・シティーで、出されています。

問・エラリー・クイーンの探偵小説のタイトルでX・Y・zの後に共通して付く言葉は?

答・悲劇 

解説 「Yの悲劇」はミステリー・ファンなら必ず読むだろうと言われるくらいの名作でした。

勿論、その他の悲劇も読まれた方は多いでしょうね。

また、アガサクリスティも同じパターンの名作「〇〇の殺人事件」との名作が多数あります。

「アガサクリステ...」の画像検索結果

彼女は1,890年イギリス生まれの推理小説家で、「ゴルフ場殺人事件」「オリエント急行の殺人」「ABC殺人事件」の他、世界的ベスト・セラーを多数書いています。

文字通り、「ミステリーの女王」と呼ばれ、ポアロと言う名の探偵が大活躍、世界中にファンがいます。

余談ながら、先日放送された仲間由紀恵主演の「そして誰もいなくなった」(テレビ朝日系)は、同時刻に佐藤浩市主演のドラマ(TBS系)と勝負でしたが、視聴率では仲間由紀恵に軍配が上がったそうです。

渡瀬恒彦さんの、最後のドラマ出演で追悼番組と言うのも、後押しした感がありますね。

バラエティーに押されて、ドラマ部門がパッとしませんでしたが、久々のヒットのようです。

やっぱり世界のアガサ・クリスティーは、凄いのだなぁという結果ですね。

豪華客船を堪能

アメリカ横断ウルトラ・クイズは、クイズに勝ち抜けば只で外国旅行が楽しめるので、挑戦者は毎年増え続けていました。

右肩上がりで、第7回には徹夜組も含め後楽園球場に初めて1万人の大台を超える挑戦者が集まりました。

正確には10,203名のクイズ自慢が、我こそはと熱気ムンムンで、第1問を待ち構えていたのです。

彼らの中から、難問を勝ち抜いて第8チェックポイントのロサンゼルスまで、辿り着いたのはたったの9名。

この挑戦者は、ウルトラ史上最も豪華なクイズ会場を堪能する事が出来たのです。

それは世界の豪華客船の元祖的存在、クイーン・メリー号に乗り、客船の中をたっぷりと見学出来たのです。

Hotel Queen Mary, Long Beach 01.jpg

クイーン・メリー号は1920年代後半から1930年代前半にかけて、建造された豪華客船です。

同時期に建造されたクイーン・エリザベスと共に豪華客船として運航されたという歴史があります。

67年に現役を引退、ロングビーチに係留され豪華ホテルとして第2の働をしています。

72年の名作映画「ポセイドン・アドベンチャー」のロケでも紹介された文字道理の豪華客船でした。

「クイーンメリー...」の画像検索結果

こうした古い建造物には怪しげな噂が付き物で、クイーンメリーの「幽霊伝説」という噂があります。

興味のある方は、ネットで調べてください。怖い話が幾つもありますよー。

さて、この地で出された問題に興味深いクイズがありました。

問・「桑港」と書けばサンフランシスコ。「羅府」と書くとロスアンゼルス。では「桜都」と書くカルフォルニアの都市は何処?

答・サクラメント

解説 明治、大正、昭和の初期には、外国の国名、都市名を漢字で表記する事がありました。

例えばニューヨークは「紐育」ワシントンは「華府」などと書かれていました。

また、この都市の名前もクイズになりそうですね。

「馬徳里」ヒントはスペインの首都。マドリードが正解です。当て字にしても難解ですね。

二次大戦中に、敵国語を禁止した時代があり、この時のスポーツ用語もクイズ問題に多数使われました。

サッカーを蹴球、バスケット・ボールを籠球、バレーボールを排球、私もそうですが戦後教育を受けた皆さんには懐かしい言葉です。

 

 

 

 

 

現代に最適な問題

 

 

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、その年に話題になっている旬なクイズが最適でした。

今から25年前の第16回に、現代に通じる問題があったので、ご紹介したいと思います。

アトランタで、次のような問題が出されていました。

問・暖流と寒流の境目を何という?

答・潮目(潮の目でも可)

解説 海面に見える二つの異なった潮流の境目の事で、海面に幅の狭い帯のように見えるところ。

潮目はしばしば好漁場になるので、漁師さんはこの場に駆けつけ操業しています。

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最近、築地の魚市場から豊洲への移転が暗礁に乗り上げ連日、魚の話題がニュースになっています。

当然、視聴者の目も漁獲高に向いており、様々な魚の話題が日常会話に上っています。

正に、現代にピッタリな題材と言えるでしょうね。

我々のクイズ問題の選定会議では、問題が読み上げられると「何処が面白いの?」「何故今なの?」の2つの点が問われていました。

これをクリアしないと、問題として採用されませんでした。

だから、クイズ作家は常にこの2点を念頭に、問題を創っていたのでした。

その意味では、25年前と現代では世相が通じる時代と言えるようです。

お詫びです

アメリカ横断ウルトラ・クイズの裏話を書いてから3年になりますが、月、水、金と週に3回定期的にブログをアップして来ました。

その間入院した事が2度ありましたが、予定が解っていたので、書き溜めして休む事はありませんでした。

でも、先週風邪をこじらせ、病院へ行ったところ帯状疱疹と診断され、その場で入院となってしまったのです。

病室へパソコンを持ち込んで、ブログを書こうと思いましたが、インターネットに繋がらず、先週の金、今週のと2回お休みとなった次第です。

毎回お楽しみにしていた皆さんに、お詫びと言い訳をいたしました。

処で、帯状疱疹は高齢者が掛かり易い、と聞いていましたが、私もその資格内なので当然罹って当たり前です。

原因は過労、ストレス、免疫力の低下などですが、本当に痛いので、高齢者の皆さんは気を付けてください。

本題に戻ります。

東京オリンピックを控え、最近は関連の出来事が度々ニュースになっていますね。

オリンピックは男女同権ですが、ゴルフ会場として予定された「霞が関カンツリー倶楽部」が、女性は正会員になれないという規約が問題視されていました。

しかし、今週はその規約を変更して、男女格差が無くなり、会場に落ち着きそうとの話題がありました。

この様にスポーツの男女格差が、クイズ問題になった例が、第12回にもありました。

ゲインズビルでの問題です。

問・マラソンに世界で初めて女性の公式参加を認めたのは何マラソン?

答・ボストンマラソン

解説 女性のマラソン参加は、意外な事に第76回大会の1972年だったのですね。

ボストンマラソンは、世界中で大流行の市民マラソンの元祖的存在で、1897年に創立しています。

「ボストンマラソ...」の画像検索結果

毎年4月に行われ、日本人の優勝者も結構多数いる事で知られていました。

51年の田中茂樹氏、53年の山田敬蔵氏が有名で、当時山田氏をモデルに「心臓破りの丘」という映画が作られ話題になりました。

今や、オリンピックは全ての競技で男女が参加していますが、女性差別が近年まであったとは驚きです。

市民マラソンの愛好家は多く、ボストン・マラソンにも毎年日本人が参加しています。

近年も、爆弾テロ事件で話題になっていましたね。

有名マラソンだけに、テロに狙われるというのは困った風潮で、東京オリンピックも心配されていました。

でも昨日、テロ等準備罪の法案が閣議決定され、テロを防ぐ確率が高くなりました。

何としても無事に開催される事を願う国民の一人として安心材料が増えたのは喜ばしい限りです。