共謀罪法のルーツを辿る

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、森羅万象の成り立ちや歴史が分かります。

今年の話題で、共謀罪法の成立があります。この法律の源点はどの辺にあったのか?

実は歴史で習った江戸時代の「人別張」が、そもそもの源流だったのです。

これは、隠れキリシタンを探す方法として設けられた人口調査で、6年に一度行われていました。

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勿論、周囲の友人、知人からの密告もあり、監視社会が形成されていったのでしょう。

それが明治維新によって、現在の戸籍法に切り替わったのが明治4年の事でした。

と、いう事は「監視社会反対」の庶民の声を抑えて、時の行政に都合の良い人別張の再来と言えるでしょう。

この様な、仕組みを分からせてくれた問題が、第16回のサンフランシスコで出されていました。

問・江戸時代にあった「人別張」とは、今では何にあたるもの?

答・戸籍

解説 今から300年前、8代将軍徳川吉宗の行った「享保の改革」で、人別張が歴史に登場します。

これによって、人口の推移がはっきりと掴め、経済の大きな改革がなされたと評価されました。

一方、庶民の動きが行政に全て見透かされており、庶民の側から見れば窮屈な印象は否めないでしょう。

別に共謀罪法が無くても、他の法律で凶悪犯罪は幾らでも防げる、との反対意見が多数あります。

共謀罪法は、各界で賛否両論入り乱れています。どちらが正しいのか、結論が出る事は難しいでしょうね。

これをクイズ問題で問うなら、答は「メビウスの輪」或いは「クラインの壺」となるでしょう。

正しいのはどちら? 永遠に解けない謎なのですよ。

 

 

天才達の凄まじい戦い

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、時代を反映させる設問が多数ありました。

近年は若者の天才が、各界で話題になっています。

例えば、スポーツ界を見ると水泳では女子中学生の池江璃花子が、日本代表として世界大会に出場したり、卓球でも男女中学生が大活躍です。

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将棋の世界では、これまた中学3年生の藤井聡太四段が歴代最多連勝記録の更新を続け、連日話題になっていました。

特にスポーツの世界では、次から次へと記録が更新されるので、天才達の努力は大変なものでしょう。

ところで、天才の中の天才と言えば発明家で、人類の生活を変えるような偉大な人達が沢山いました。

特に、発明の場合は特許出願という制度で、権利が守られていますが、それにも過激な競争があります。

その戦いの凄まじさを問う問題が、第10回のナイアガラで出されていました。

問・発明と特許の国アメリカ。長年の研究で電話を発明したが、特許の出願でベルよりも2時間遅かったため、涙を飲んだ発明家は誰?

答・グレー(イライシャ)

解説 グレーは1876年に電話機を発明。でも特許庁への特許出願が約2時間遅れたため、ほぼ同じ発明をしたグラハム・ベルに特許を取得されてしまったのです。

とは言え、彼はそれにめげることなく、1890年にファクシミリの原型を発明し、文字を遠くに電送することに成功しています。

その後、ウェスタン・エレクトリック社を興し、発電重電をメインに大成功を収めています。

偉大な発明者は、才能だけでなく、粘り強さや根性も半端じゃないものを持っているのが分かりますね。

本日は、クイズ問題の中に隠れていた話のネタになる面白いエピソードのご紹介でした。

 

総理大臣の評価

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、政治に関する問題も、時々出題されていました。

政権のトップは総理大臣ですから、当然総理大臣に関する問題が多くなります。

当然、総理大臣が現役の時に行った政治の出来事を問うのが、一般的なクイズ番組です。

では、戦後、歴代の総理大臣には、どのような人物が居たのでしょう? これも政治問題の基礎知識ですね。

そんな典型的な問題が、第8回のグアムの突撃〇×泥んこクイズで出されていました。

問・かつて佐藤内閣の後継者候補で「三角大福」と呼ばれた四人は、その後全員総理大臣になった。〇か✖か?

答・〇

解説 昭和四七年田中栄、四九年木武夫、五一年田赳夫、五四年平正芳の順で総理大臣になりました。

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各総理大臣には、それぞれ功罪はありましたが、戦後の歴史に残る人物として記憶されています。

政治家の評判は、現役時代には常に賛否両論が付き物でメディアの評価も当てになりません。

現代のように、絶対的権力者にはメディアも周囲も忖度するので、真実は闇の中へ消えてしまうのでしょう。

総理の功績が実際に評価されるのは、何年か時が流れた後の未来の国民なのですね。

今、連日ニュースで話題になっている「共謀罪」の強行採決、「加計学園」問題、これも将来の評価は吉となるか凶となるか、わかりません。

10年後、20年後のクイズ番組で、安倍晋三総理が果たして問題として取り上げられるか、これも不明です。

今、安倍一強内閣と呼ばれ、数の上では何をやっても問題なく議会を通過してしまう勢いです。

とは言え、国民の中には現内閣に不審を感じ、信用出来ないとの世論調査も出ています。

では、時代を隔てた未来の国民が、安倍総理をどのように評価するのでしょう?

もし、クイズ問題に出るとしたら、問題の視点は? 実に興味深いですね。

「忖度」「共謀罪」「加計学園」などを問題にするならば、良い印象とは言えないでしょう。

歴史的に見て、時の権力者や指導者の評価は、時代を隔てた国民や歴史家が評価します。

権力者となるには大変な努力が必要、でも評価されるのはもっと大変、偉くなると心配も増えるのですね。

 

 

 

 

公平性を守る厳格なルール

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、現代に通じる問題が時々見られます。

今年は中学3年生の天才棋士、藤井聡太四段の連勝記録達成が連日話題になり、将棋ブームと言えそうです。

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ブームとなれば飛びつくのが大衆心理。テレビでは将棋関連の企画が続出し、基礎知識が解説されています。

将棋は囲碁と共に、古くから伝わるゲームであり、子供の頃から親しんだ人も多いはずです。

ルールを理解している人もあれば、全くの門外漢もいるでしょうね。

そうした人のために、番組では面白いルールの解説をして、将棋への関心を高める努力が見られます。

そんな現代に通じる問題が、第11回の準決勝で出題されていました。

問・将棋で、勝負を翌日に持ち越す場合、その日の最後の一手を指さずに手紙に書いて、次の日まで立会人が保管する事を何という?

答・封じ手

解説 これは勝負の公平さを保つ、将棋の優れたルールと言えるでしょう。

対戦相手が最終局面を読み、翌日まで時間をかけて次の一手を考えてしまっては不公平です。

これを防ぐため、立会人に手紙で書いて保管し、翌日は書いた一手から再開するとの決まりです。

頭脳のゲームだけに、頭脳を使って厳しい厳格なルールが出来上がっているのですね。

これに対しスポーツでは、審判や審査員の不公平な判定が時々話題になります。

日本古来の将棋では、判定で揉める事は絶対にありません。ルールに曖昧さが無いからですね。

スポーツのルールも、曖昧さが無いように徹底する事が選手、ファンに不満を残さない事になるのでしょう。

将棋ブームで浮かび上がったスポーツのルール、関係者には厳格さに関し、一考を願いたいものです。

俗説の真偽を問う

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、知識を問うのが目的で、森羅万象の中から創られていました。

世の中には正しい知識と、逆に常識と信じられていたものが、実は誤った知識だったという事があります。

特に昔からの伝説、お呪い、のように口から口へと伝えられた知識の場合、真実と科学的に反するものが混在しています。

例えば、漢方薬などは医学が無い時代から、身体に良い薬草、毒草を巧みに選別し、病人を治療していました。

現代の「化学」で分析しても、効能が正しかった事が証明されており、薬品の原料になっていたりします。

古代人の不思議な感覚で、人間に限らず野生動物も本能的に、こうした能力を持っているそうです。

話を「伝説」の真偽に戻します。

これから真夏への、人気食品の伝説に関する真偽の問題が、第4回のグアムの〇×問題にありました。

問・かき氷とアイスクリームでは、かき氷の方が温度が低い。〇か✖か?

答・✖

解説 かき氷を一気に食べると、頭の芯が痛くなる。この経験者は多いと思います。

これは氷の温度の方が低いからであり、氷はゆっくり食べるように、親から教えられた知識でした。

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でも実は、氷とアイスクリームを比較した場合、温度の低いのはアイスクリームの方なのです。

かき氷は0℃~-3℃。対するアイスクリームはー18℃~ー22℃。

アイスクリームも、一気に飲み込めば頭が痛くなる筈ですが、その様な人は皆無でしょう。

こちらは、口の中でゆっくり味わいながら食べるのが常識で、そうした「癖」が自然に出来ているのでしょう。

「伝説の誤り」の典型的な例ですね。

昔から伝わる伝説も、時には疑って見る。この疑り深さこそクイズの達人の条件です。

素直じゃない嫌な奴、と思われますよね。

そうです。これぞ、クイズ王の資格なのだ! 

同類の我々が言うのですから、間違いありません。